株式会社情報機構

分析法バリデーション入門セミナー

2023/11/29

開催日 2023年12月19日(火)
開催地 Web

☆分析法バリデーションについて、基本的な分析の知識・統計の知識から実際の品質トラブルまで幅広く網羅!
☆過去実際に起こった品質トラブルを繰り返さない。そのために必要な分析・試験担当者の技術と心得とは?


■講師
(株)ミノファーゲン製薬 顧問 脇坂盛雄 先生


■日時 
2023年12月19日(火) 10:30-16:30

■形態
Zoomによるオンラインセミナー

■受講料
【見逃し視聴なし】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
  *1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【見逃し視聴あり】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
  *1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円

*受講料やセミナー申し込み~開催までの流れなど、詳細については、弊社HPのセミナーページを必ずご確認ください。

■講座のポイント 
 小林化工での健康被害を起こしたロットでは、普段ないピークが検出されていた。ところが、分析の原理を十分把握していなかったため、判断を間違えた。分析バリデーションの真値がおかしかったが、分析バリデーションの見直しではなく、過量仕込みの選択を行った。また統計の基礎知識が弱かったため、データの持っている意味を理解できていなかったようである。本セミナーでは分析バリデーションという狭い定義の内容だけでなく、試験そのものについて理解を深め、小林化工の問題点を事前に把握し改善できる試験者、責任者になっていただきたい。
分析バリデーションは新規申請資料の試験方法設定時に必須になる。実際は申請だけでなく、日常の試験検査や品質トラブル解決のための新しい評価方法確立、洗浄バリデーションの試験方法作成、官能検査の実施など、多くの場面で重要な役割を担っている。また、分析バリデーションには統計的な知識も必要になる。
医薬品開発・製造では分析そのものへの知識があって実際に意味ある試験方法ができ、問題への対応が可能となる。そのための基本から総合的に学ぶ機会としたい。その他、官能検査、標準品管理についても説明する。
・官能検査は訓練/認定がバリデーション
・海外製造品で問題になる注射剤不溶性異物試験
・匂い
・試験における標準品、試薬/試液管理
・試験ミスによる製品回収/欠品リスクの事例
・最近のPMDAによる試験不備による製品回収
・試験に関係するデータインテグリティとFDAによるWarning Letter
 最近PMDAによる無通告査察などに関する試験の不備/齟齬から製品回収になっており、その対策についても紹介する。
 事前にご質問を送付いただけるとセミナーの中で説明させていただきます。ご遠慮なくお寄せ下さい。
 品質トラブルが発生した時、分析の基本知識は必須です。QCの結果を100%信用していると大きなトラブルを招きかねません。QAの方で分析の経験がない方にも知っておいて欲しい基本的な内容を網羅しています。
 分析バリデーションとそれに関連する分析のトラブルを取り上げ、分析での品質問題にきちんと対応できる学びにしています。

■講演プログラム 
1.分析バリデーションは何故必要か

 1)バリデーションされていないと何が起きるか
 2)分析方法は手段
  ・何を分析したいのか
  ・どこまで分析したいのか

2.分析バリデーションのいろいろ
 1)新規分析法作成時のメソッドバリデーション
 2)試験方法移管時のサイトバリデーション
 3)代替試験法設定のバリデーション
 4)洗浄バリデーションの試験方法のバリデーション
 5)機器のキャリブレーション
 6)機器の適格性評価(DQ、IQ、OQ、PQ)
 7)トレーサビリィティ
 8)官能検査のバリデーションとは
  ・注射剤の不溶性異物試験

3.知っておきたい統計の知識
 1)バラツキの概念と分析バラツキの要因
   データを見るとは規格適合だけでなく、そのデータの発生確率を知ること
 2)95%信頼区間
 3)相関係数と回帰式
 4)F検定&t検定
 5)分散分析

4.分析能パラメータ(Validation Characteristics)
 1) 真度(Accuracy/Trueness)
 2) 精度(Precision)
 3) 特異性(Specificity)
 4) 検出限界(Detection limit)
 5) 定量限界(Quantitation limit)
 6) 直線性(Linearity)
 7) 範囲(Range)
 8) 頑健性(Robustness)
 9) 規格値とバラツキの関係
10) 日本薬局方の規格値設定で考慮すべきこと

5.分析方法の基本を知る
 1)滴定
 2)比色反応
 3)誘導体の作成
 4)分離分析
  ・GC
  ・HPLC 検出器(UVなど)
 5)結晶径の違いを知る
  ・TG ・DSC ・X線回折
 6)異物の同定
  ・FTIR(顕微鏡IR) ・X線マイクロアナライザー ・ラマン分光

6.標準品の設定と管理
 1)国の標準品とのトレーサビリティ
 2)二次標準品設定
 3)製剤の標準品は99.0%以上の活用
 4)標品の管理(類縁物質)
 5)標準品の変更管理での品質トラブル事例

7.分析バリデーションとサンプリングの関係
 1)“原則品質部門がサンプリングする“の意味(GMP逐条解説&事例集から)
 2)QCは評価する部門、分析バリデーションはツールの検証
 3)サンプリングとは、製造方法、均質性、ロット構成を把握して行う
 4)承認書や日局にn数が規定されていない理由
 5)サンプリング試料の粉砕や縮分時の注意点

8.分析方法の設定事例
 1)UV法をHPLC法へ
 2)糖の滴定をHPLCへ
 3)分析の自動化
 4)特殊な分析方法の開発

9.分析方法の失敗事例
 1)標準品の評価が分析方法で異なる
 2)古い試験方法の対応
  ・製造販売承認書の機器廃棄
  ・OOSを起こしやすい製剤
  ・OOSを起こしやすい試験

10.OOS発生時のラボエラー調査
 1)標準品変更時のOOS
 2)ラボエラーに気付かず製品回収
 3)PMDAによる試験不備による製品回収
 4)日医工のOOSの判断不備への当局の指摘
 5)規格限界値付近のデータの意味とその対応
 6)欧米のOOSガイドライン
   FDAの最新のOOSガイダンス紹介(和訳)

11.代替試験方法使用時の注意事項
 1)製造段階の管理値との関係(OOT設定)
 2)経年での評価
 3)最近のPMDAによる代替試験に関する製品回収
 4)代替試験法は原則禁止 2022年GMP事例集より
 5)試験方法の軽微変更と一部変更申請の記述
 6)代替試験法を認める通知

12.日本薬局方(JP)変更時並びに新規収載時の対応
 1)JP変更時の対応
 2)新規収載申請時の注意点

13.FDAの査察/Warning Letterとデータインテグリティ(DI)
 1)FDAの査察
 2)Warning Letter
 3)欧米のデータインテグリティガイドライン紹介
  ・PIC/SDIガイダンス
  ・FDAガイダンス

14.PMDAの無通告査察で指摘される前にQCの試験法などについて確認したいこと
 1)試験の齟齬による回収
 2)齟齬確認のポイント

15.小林化工の事例から学ぶ
 1)普段ないピークへの正しい対応できず
 2)OOSの対応不備
 3)承認書の試験方法と正しい試験方法の違い
 4)判定値の統計的意味
  ・含量の値
  ・溶出試験の値
  ・該当ロットは含量低下&逆に溶出試験の高い値の矛盾について
 5)習慣性医薬品
 6)分析バリの問題点

16.QCで防ぎたい品質トラブル
 1)溶出試験の統計確率のリスクの考え方
 2)主薬の結晶形の影響
 3)主薬の物性の溶出試験への影響
 4)類縁物質が注射剤の不溶性異物に影響

17. 試験者の教育訓練と認定
 1)認定制度
 2)試験方法のノウハウ集(研修資料)

18.人が創る品質/FDAのQuality Culture

 

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