ユーロフィン分析科学研究所株式会社

技術コラム:バイオファーマサービス・ニュースレター2024年8月号

登録日:2024/10/16

更新日:2024/11/01

ユーロフィンバイオファーマサービスの「ニュースレター2024年8月号」が発行されました。
ユーロフィングループは、食品・製品・環境・アグロ・ジェノミクス・クリニカルダイアグノスティック・医薬品・材料等、幅広い分野に関わる分析及び検査サービスをグローバルに展開しています。
世界62カ国に900以上のグループラボがあり、200,000通りに及ぶ分析項目・手法を採用、年間4億5,000万件を超える試験を実施しています(2024年2月現在)。
医薬品分析は、ユーロフィンバイオファーマサービスが担当しています。日本国内においては、当社「ユーロフィン分析科学研究所(E-ASL)」が受託を行っています。一部のサービスは、当社ラボが海外ラボとの仲介となり受託しています。

バイオファーマサービスでは、お客様に最新情報をお届けするため、定期的にニュースレターを発行しています。
2024年8月号のうち、以下4つの技術情報を紹介します。

●Eurofins CDMOは、プラスミドDNA製造の新サービス拠点を拡大
プラスミドDNA(pDNA)は、バクテリアに由来する小さな環状DNAで、遺伝子工学の応用において多目的なツールとして役立ちます。運ぶ遺伝子によって、プラスミドは治療用タンパク質の生産を可能にする鋳型として、あるいは治療用遺伝子を細胞に送り込む手段として機能します。pDNAは、細胞治療や遺伝子治療で使用されるウイルスベクターの生産や、mRNAのようなRNA種のin vitro製造のための重要な出発物質です。さらに、pDNAはDNAワクチンや非ウイルス性遺伝子治療の中核をなしています。

Eurofins CDMO Alphora Inc.が医薬品分析ラボを拡大
Eurofins CDMO Alphora Inc.は、生命を救う治療法の研究開発に継続的に注力し、品質試験に対する顧客ニーズの増加に伴い、カナダのミシサガにある医薬品分析サービス施設の拡張を発表しました。同社は、増加する顧客ニーズへの対応を強化するため、施設の規模を3倍に拡張し、高度な分析技術と最先端の機器を導入して、顧客の医薬品プログラムへのサポートを強化します。

●医療機器の有効性を向上させるためのユーザビリティ評価
欧州規則2017/745および2017/746の導入に伴い、医療機器およびIVD機器のユーザビリティに焦点が当てられるようになりました。ユーザビリティは、医療機器のより一般的なリスク評価の一部と考えることができます。ユーザビリティ評価は、使用上のエラーを特定し、最小化し、それにより使用に関連するハザードを許容可能なレベルまで低減することを目的としています。ユーザビリティ評価の包括的なアプローチは、いくつかの重要なフェーズをふまえており、参照規格IEC 62366-1およびIEC 62366-2に従っています。

MALDI-TOFは微生物同定のためのユニークなプロテオームフィンガープリントを作成
無菌医薬品の製造に関するAnnex 1は、欧州委員会により2022年8月25日に公表され、翌年2023年8月25日に発効されました。これは、リスク管理原則と汚染管理戦略(CCS:Contamination Control Strategy)の実施への大きな転換を意味します。
製造業者は現在、グレードCおよびグレードDの領域で検出された微生物の同定を含め、製造環境内の潜在的および実際の汚染物質について明確な理解を深め、維持することが求められています。このため、最終製品の汚染分析、環境モニタリング、製造現場周辺の水質分析をサポートする微生物同定能力に対する需要がさらに高まっています。

ご関心があるテーマがありましたら、「リリース元を見る」より、ぜひご覧ください。

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