開催日 | 2024年12月20日(金) |
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開催地 | Web |
★なぜ欧州の法律がこれほど日本企業を直撃するのか,その根本的仕組みを解明!
★欧州でブリュッセル効果が生み出される背景を理解し,日本企業の対策を提案!
■セミナーテーマ
欧州ブリュッセル効果の実態と日本企業の反撃策
<Zoomによるオンラインセミナー:見逃し視聴あり>
■講師
一般社団法人 サステナブルビジネス研究所 代表理事
多摩大学 ルール形成戦略研究所 客員教授
工学博士 市川芳明 氏
■講師紹介
*関連の学会・協会等での活動
IEC TC111(環境規格委員会)前国際議長,現CAGメンバ,ISO TC/268/SC1 (スマートコミュニティインフラ)前国際議長,IEC ACEA(環境諮問委員会)日本代表,ISO TC323(サーキュラーエコノミー)国際主査,ISO TC207(環境マネジメント)エキスパート,CENELEC(欧州電気規格委員会)オブザーバー
●日時 2024年12月20日(金) 13:00-16:30
●会場 会場での講義は行いません。
●受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。→「セミナー申込要領・手順」を確認下さい。
■講演ポイント
欧州の政策はまず法律を活用してサステナビリティ問題を解決するための方向性を定め,その具体的な定義,方法論,評価尺度などをEN(欧州)規格としてルール化し,このルールに対する厳格な適合性検証メカニズムにより市場を監視する。しかし,実はこの政策にとってサステナビリティが唯一の目的かというとそうではない。さらに重要な目的がある。「欧州産業の優位化と経済の成長」である。これこそが域内の民間企業から支持を集めている「ブリュッセル効果」だ。昨今話題になっているCBAM(炭素国境調整措置)やESPR(改正エコデザイン規則),CSRD(サステナビリティ報告指令)などの法律はサステナビリティ問題の解決を目指すだけでなく,欧州の産業界の成長に利するものであることは明確である。そして,CBAMではカーボンフットプリント,ESPRではDPP(デジタル製品パスポート),CSRDではサステナビリティ報告基準と,具体的な実施のために必要なEN規格が同時に形成されている。そしてEN規格はやがて国際標準となり域外のビジネスにも影響を及ぼしているのである。日本企業はこれについていくのが精一杯で「仕掛ける」ほうの側に回れていない。このままでは,日本経済は彼らに後れを取るばかりである。
本セミナーでは,ブリュッセル効果がなぜ,どのように仕組まれたのかについて,日本では理解されてない欧州の事情を解き明かし,具体的な事例をもとに,今後日本の企業や政府がそれにどのように反撃し,立ち向かうべきかを解説する。
■受講後、習得できること
・欧州の法律がなぜ日本に影響力を持つのか、その仕組みを理解する
・欧州のブリュッセル効果を生み出す歴史的政治的背景を理解する
・ブリュッセル効果と国際標準化戦略の関係を理解する
・ブリュッセル効果が特に著しい政策と法律を理解する
・日本企業の取るべき守りと攻めの戦略を理解する
■講演プログラム
1.欧州におけるサステナブル政策の進め方
1.1 昔のサステナブル政策と今の政策
1.2 現政権で特に際立つ政策的な特徴
2.ブリュッセル効果の仕組み
2.1 欧州法の成り立ち
2.2 適合性評価と整合規格制度
2.3 ニューアプローチとマンデート
3.欧州法や欧州ルールが世界に広まる理由
3.1 域内市場規制が世界市場を動かす必然的な理由
3.2 国境を超える対象企業の拡大
3.3 ライフサイクルという適用範囲
4.欧州が仕掛けてくる国際標準化と覇権戦略
4.1 整合規格が作られる仕掛け
4.2 EN標準からISO/IEC標準への架け橋
4.3 国際標準化におけるCEN/CLCの重要な役割と影響力
4.4 強大な欧州の認証機関はなぜできたのか
5.具体的な欧州法に見るブリュッセル効果
5.1 CBAM規則に見るブリュッセル効果
5.2 ESPR規則にみるブリュッセル効果
5.3 DPPがもたらすブリュッセル効果
5.4 電池規則に見るブリュッセル効果
5.5 CRM規則に見るブリュッセル効果
5.6 CSRD規則にみるブリュッセル効果
6.日本企業や政府の取るべき反撃策
6.1 日本の制度との大きな違い
6.2 企業の立場の防衛策と反撃策
6.3 日本の社会制度,法制度に必要な改革
(質疑応答)