開催日 | 2024年10月9日(水) |
---|---|
開催地 | 東京都 |
【開催日時】
2024年10月09日(水) 10:30~16:30
【講師】
東京大学 医学部 疾患生命工学センター 教授 博士(工学) 伊藤大知 氏
【専門】
医用化学工学、バイオマテリアル
【略歴】
1996年3月
東京大学工学部化学システム工学科卒業
1998年3月
東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻修士課程修了
1998年4月-2001年3月
東レ(株)
2002年4月
日本学術振興会・特別研究員DC1
2004年9月
東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻博士課程修了
2004年10月- 2006年8月
米国マサチューセッツ工科大学化学工学科・ 博士研究員
2006年9月
東京大学大学院工学系研究科・助手
2007年4月
東京工業大学資源化学研究所・助教
2009年2月
東京大学大学院医学系研究科
附属疾患生命工学センター・准教授
2009年4月
東京大学大学院工学系研究科
化学システム工学専攻・准教授(兼担)
東京大学大学院工学系研究科
バイオエンジニアリング工学専攻・准教授(兼担)
2020年5月
東京大学大学院医学系研究科
附属疾患生命工学センター・教授
東京大学大学院工学系研究科
化学システム工学専攻・教授(兼担)
東京大学大学院工学系研究科
バイオエンジニアリング工学専攻・教授(兼担)
【価格】
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計55,000円(2人目無料)です。
【趣旨】
ハイドロゲルは、水を含んだ架橋高分子材料です。多糖類やタンパク質などの天然物やPEGなどの合成高分子を用いた、様々な機能性ハイドロゲルが開発されています。含水率が高いという性質から、一般的に生体適合性が非常に高い材料が多いのが特徴です。ハイドロゲル中の膨潤・分解、界面での接着性、バルクの硬さや柔らか・伸び、反応や温度変化・溶解等による液体や固体からのゲルの形成、ゲル中の移動物性、生体適合性など、様々な性質を踏まえて、適材適所で材料を設計することで、医療、化粧品、食品、ヘルスケア産業など、生体が関わる分野でますます重要性を増しています。本講座ではハイドロゲルの基礎から応用までをコンパクトにご紹介します。
【プログラム】
1.ハイドロゲルの基礎
1-1 ハイドロゲルとは
1-2 骨格ポリマー -各種ポリマーの性質および特徴-
1-2-1 合成高分子: PEG、アクリル酸 など
1-2-2 多糖類: ヒアルロン酸、アルギン酸、セルロース誘導体、キサンタンガム、
ジェランガム、カラギーナン、プルラン、ペクチン、グアーガムなど
1-2-3 タンパク質・ペプチド・DNA: ゼラチン、コラーゲン、アルブミンなど
1-2-4 無機ナノ粒子: Laponite、Bentoniteなど
1-3 架橋方法 –化学ゲルと物理ゲルの違い、それぞれの反応機構-
1-3-1 有機合成反応 (in situ架橋、光反応)
1-3-2 酵素反応
1-3-3 イオン架橋
1-3-4 温度変化
1-3-5 その他
2.ハイドロゲルの性質
2-1 粘度と流動曲線、降伏流体、チキソトロピー: 溶液の性質
2-2 ヤング率、剛性率、破断ひずみ: 固体の性質
2-3 粘弾性
2-4 膨潤・分解、温度相転移
2-5 乾燥時の濡れ性: 接触角
2-6 接着性
2-7 拡散性: 薬物の移動など
2-8 生体適合性
3.ハイドロゲルの作製と形状制御
3-1 2液混合とスタティックミキサー
3-2 微粒化:アトマイザーとエレクトロスプレー
3-3 微粒化:膜乳化
3-4 乾燥多孔化:凍結乾燥
3-5 微粒化:スプレードライ
3-6 表面処理:グラフト重合とコーティング
3-7 微細加工:バイオプリンティング
4.医療への応用
4-1 止血剤
4-2 癒着防止材、創傷被覆材
4-3 組織接着剤
4-4 放射線治療、IVRへの応用
4-5 再生医療の足場材料、細胞封入カプセル
4-6 細胞・組織運搬材料
4-7 DDS担体、貼付薬
4-8 コンタクトレンズ
4-9 塞栓ビーズ
4-10 コーティング:人工血管、脳コイル