| 開催日 | 2026年2月20日(金) |
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| 開催地 | Web |
MALDI-TOF MSを用いた真菌同定の実践
〜現場でできる培養と分析〜
講師:千葉大学真菌医学研究センター 伴 さやか 氏
<日時>
2026年2月20日(金)13:00-17:00
<形式>
Zoomを用いたオンラインセミナー
*受講料やセミナー申し込み~開催までの流れなど、詳細については、弊社HPのセミナーページを必ずご確認ください。
■講座のポイント
食品や製品の品質管理において、しばしば問題を引き起こすカビ(真菌)。細菌と同じ設備や器具で培養できるとはいえ、根本的に異なる構造や生理をもつため、現場では同定が難しく、対応の遅れにつながりがちです。本講座では、遺伝子配列解析や質量分析(MALDI-TOF MS)による真菌同定の原理と実践的手法を体系的に解説します。特に、糸状菌の培養・前処理・測定結果の読み取り方、波形データ解析による識別精度の向上、さらにペプチドパターンを活用したスクリーニングの応用例も紹介します。現場で使える真菌同定技術を習得し、真菌汚染や真菌感染症を正しく理解し、汚染防止と品質確保に活かせる内容です。
■受講後、習得できること
・遺伝子配列による真菌の同定法
・MALDI-TOF MS(Biotyper、AXIMA、VITEK MS)を用いた酵母、糸状菌の迅速同定
・波形データを用いたPLS-DA~機械学習によるインハウス識別データベースの構築
・糸状菌と酵母の分離、純粋培養の基礎
■受講対象
・食品衛生、製品検査、環境検査の担当者
・臨床検査技師(微生物)
・MALDIを導入している公設試、同定サービス業
・抗菌・抗真菌や殺菌、消毒関連の製造企業、等
■講演プログラム
第1部 イントロダクションと基礎整理
1.なぜ真菌を“同定”するのか:安全性・品質管理の視点から
2.細菌と真菌の違いを現場で見極める
2-1.コロニーの形態差(バクテリア vs 真菌)
2-2.培養株を得る際の注意点
3.MALDI-TOF MSとDNAバーコーディングによる微生物同定の現状
3-1.二つの技術の位置づけと相補関係
3-2.現場実装の課題と解決アプローチ
第2部 実践編:真菌同定のプロセス
4.DNAバーコーディングによる真菌同定
4-1.ITS・β-tubulin・calmodulin領域の利用と限界
4-2.BLAST検索によるアオカビ(Penicillium/Talaromyces)同定例
4-3.“種”概念の再考 — 遺伝的距離と学名変遷の背景
4-4.現場でのDNA解析導入のコツ(外注・コスト・精度)
5.MALDI-TOF MSによる迅速同定の実践
5-1.MALDI-TOF MSの測定原理と装置構成(Biotyper/AXIMA/VITEK MS)
5-2.培養・前処理条件(培地、温度、培養期間、抽出手順)
5-3.測定結果の信頼度スコアの読み方と判定基準
5-4.コンタミネーション・混合系におけるトラブル例
第3部 応用編:高度なデータ解析と実装
6.データベースと拡張技術の活用
6-1.公的機関が提供するMSスペクトラライブラリ
6-2.Biotyper MSPsとSARAMIS SuperSpectraの仕組み
6-3.データ品質管理と信頼性向上のポイント
7.波形データ解析と機械学習による応用的識別
7-1.PLS-DA~機械学習によるクラスタリング(使用ソフト:eMSTAT)
7-2.Aspergillus fumigatusのアゾール耐性株識別
7-3.デンドログラムを活用した菌株スクリーニング
第4部 まとめと質疑応答
8.現場で活かす真菌同定 ~形態(肉眼)とDNAとMALDIをどう使い分けるか~
9.質疑応答・トラブルシューティング共有

