| 開催日 | 2026年1月23日(金) |
|---|---|
| 開催地 | Web |
■講師
東京理科大学薬学部 教授 博士(薬学)西川 元也 氏
【ご活動】
国立大学法人 東京科学大学客員教授
学校法人 日本医科大学客員教授
日本薬系学会連合理事
日本DDS学会副理事長
日本薬剤学会理事
日本核酸医薬学会幹事
日本薬物動態学会New Modality DIS委員長
日本アカデミック・ディテーリング研究会副代表理事
【ご専門】
生物薬剤学
【略歴】
1990年3月 京都大学 薬学部 卒業
1992年3月 京都大学 大学院 薬学研究科 修士課程 修了
1995年1月 京都大学 大学院 薬学研究科 博士後期課程 退学
1995年1月 京都大学 薬学部 助手 (橋田 充教授)
1999年4月~2001年3月 米国ピッツバーグ大学 博士研究員 (Leaf Huang教授)
2002年8月 京都大学 大学院 薬学研究科 准教授 (髙倉喜信教授)
2012年8月~2014年7月 文部科学省 研究振興局 学術調査官 (兼任)
2017年4月 東京理科大学 薬学部 教授
■趣旨
近年、核酸または核酸誘導体を構成要素とする核酸医薬品およびメッセンジャーRNA医薬品の承認品目数が増加している。核酸は生物学的安定性および生体膜透過性が低いことから、生物学的に安定な核酸誘導体の利用または生体膜透過性を改善するドラッグデリバリーシステム(DDS)技術の利用が、これら中分子・高分子医薬品の実用化には必須である。本講演では、核酸医薬品およびメッセンジャーRNA医薬品の体内動態を規定する因子を整理するとともに、標的細胞に送達するために既存医薬品に適用されているDDS技術に加えて、新たな標的への送達を可能にするために必要なDDS技術について解説する。
■プログラム
1 核酸医薬品・メッセンジャーRNA医薬品
1.1 核酸医薬品の定義・種類
a) アンチセンスオリゴヌクレオチド
b) siRNA
c) 核酸アプタマー
d) CpGオリゴデオキシヌクレオチド
e) その他の核酸医薬品候補化合物
1.2 メッセンジャーRNA医薬品の定義
1.3 核酸医薬品・メッセンジャーRNA医薬品の特徴
2 核酸医薬品の体内動態・細胞相互作用
2.1 体内動態を規定する生体側要因
2.2 体内動態に影響を及ぼす核酸医薬品の性質
3 ドラッグデリバリーシステム(DDS)
3.1 DDSの基本概念と分類
3.2 ターゲティング(標的指向化)
a) 肝細胞へのターゲティング
b) 血中滞留化
c) 固形腫瘍へのターゲティング
d) 筋肉へのターゲティング
e) 免疫細胞へのターゲティング
4 核酸医薬品・メッセンジャーRNA医薬品に適用されるDDS技術
4.1 タンパク結合性制御
4.2 リガンド修飾
4.3 脂質ナノ粒子(LNP)
4.4 細胞外小胞(エクソソーム)
4.5 DNAナノテクノロジー
5 新たな標的への送達を可能にするために必要なDDS技術

