株式会社R&D支援センター

粉体の乾燥工程でのトラブル事例から見る最適な機器選定/スケールアップのポイント

2025/09/11

開催日 2025年12月5日(金)
開催地 Web

【開催日時】
2025年12月05日(金) 12:30~16:30

【講師】
吉原伊知郎技術士事務所 所長 吉原伊知郎 氏
《ご専門》
 機械部門技術士 「粉・粒の取り扱い機器と、そのプロセス。粉体トラブルに関わる対応」
《ご略歴》
 1976年3月 東京農工大学 工学部 化学工学科 卒業
 1976年4月 (株)奈良機械製作所入社、実験室担当、プロセス担当、海外営業部長。
 1994年4月 (株)奈良機械製作所、ドイツ支店支店長
 2001年4月 (株)奈良機械製作所、取締役部長
 2010年10月 (株)奈良機械製作所、取締役支店長
 2014年6月 取締役退任、フェロー就任
 2015年1月 技術士事務所設立
《ご活動等》
 日本粉体工業技術協会会友 
 日本粉体工業技術協会、造粒分科会、アドバイザー
 東京農工大学 技術士会 会長

【価格】
 非会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)   会員:  46,200円 (本体価格:42,000円)
 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,500円(税込)から
 ・1名で申込の場合、46,200円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,500円(2人目無料)です。

【趣旨】

粉・粒を扱うプロセスは、多くの分野でその中間行程の「形態プロセス」として使われているが、最終ユーザーが目に見るケースは少ない。機能性材料を創製する手段として、極めて有効な粉・粒の形態も、液体や気体と異なって、その莫大な表面積の大きさから、「詰まる・くっつく」等の、独特のトラブルが発生する。「粉体工学」「粉体プロセス」として、専門的な学問が設立されている。
特に乾燥工程は、操作中に原料の特性が変化する(ベトベトからサラサラに、塊から粉状態に、)と、全くのところ変わってしまう。その時々に適切な取り扱いをしないと、トラブルが発生する。新しい「機能性材料」を創製する業務を遂行するには、必ず知っておかなければならない、基礎的な技術である。
本講演では、【透明な粉体挙動スケルトンモデル®】を駆使して、機器内での「粉体の動き」を目で見える形にし、「体感」として粉体の動きを「イメージアップ」できるようにする。
講師の実務体験から、簡単なスケールアップの実例を挙げ、計算式の意味するところ、さらに、優先的に効果のあるパラメーターを実感する講義を行う。
講師は、技術士としての指導経験から「たまたま選ぶ装置での成果」ではなく、最終製品付与機能に見合った、「適正な単位操作の選択と、製品物性の関係」を明確にして、最短距離で成果を出す手法を、推薦する。

【プログラム】  1.はじめに 粉体技術を俯瞰する。
  ・粉・粒に関わる単位操作全体を、俯瞰し、その影響を再確認する。
  ・業界で扱われている粉体技術の影響、機能性粒子の活躍の状態を紹介する。
  ・なぜ、粉を扱うプロセスにトラブルが多いのか? 離散体とは?
  ・粉粒の「形状による分離現象」はなぜ発生し、それらの原因の分類は? 
  ・コストを抑えたトラブル対策は、 どのような方法で構築するのか?
  ・IoTの手法が発展することによって 粉体プロセスはどうなってゆくのか?
 2.乾燥操作  湿った粉体は(微粒子固体と液体・気体の)混相流体である。
  2-1 乾燥操作の基本
  2-1-1 乾燥原理の分類 ~物性による適性乾燥原理の選定~
   2-1-2 乾燥カーブと主たるパラメーター
           ~スケールアップには「乾燥曲線」の把握が必須~
   2-1-3 乾燥装置の分類 ~どの原理を利用した装置か理解する~
   2-1-4 乾燥装置選定の考え方。
  2-2 乾燥操作の実際
   2-2-1 スケールアップ;直接乾燥分野
   2-2-2 スケールアップ;間接乾燥分野
   2-2-3 その他の乾燥分野 ~スケルトンモデルでの体験:
     (流動層乾燥機、気流乾燥機、充填層乾燥機、振動流動層乾燥機、噴霧乾燥機等)
   2-2-4 乾燥製品の形状:球形粒子状態、フレーク状態、スラリー内の一次粒子を得る、
      等の「次工程の要求事項」に従った乾燥原理の選定、その原理を使った装置の採用。
 3.粉体機器のトラブル対応
  3-1 トラブルの原因、(複雑な事象ほど、シンプルに分解する)
  3-2 トラブルの分類、実際の例を挙げて一緒に考える。
  3-3 トラブル解決例、答えは一つでは無いが、実例を紹介する。
  3-4 トラブルを予測し対策、エスケープルートの考え方。
  3-5 IT化にともなうトラブルの新しい可能性。
 4.まとめ (ケミスト+データー・サイエンティスト+プロセス・エンジニア)
  ・これから求められる「粒子挙動の見える化」。 数値シミュレーションの役割。
  ・体験したことを分類して応用が利くようにする為には?
  ・この分野で、技術者が学べること。失敗から学ぶこと。
  ・粉・粒を扱う技術に求められるもの ~IoT.AI.VR、AVの応用の始まり~   【質疑応答】

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