近年、サルタン系医薬品から発がん性物質であるN-ニトロソジメチルアミンが検出されました。厚生労働省の通知「医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検について(令和3年10月8日付)」によると、医薬品中のニトロソアミン類は、限度値以下であることが求められており、このためには微量の当該成分を測定する必要があります。
同通知に記載されているニトロソアミン類9種の標準試料のLC-MS/MS分析(液体クロマトグラフィー質量分析)を行った事例を紹介します。
【分析試料】 ニトロソアミン類9種の標準試料
【分析条件】 装置:AB SCIEX製 SCIEX QTRAP 5500® SYSTEM
イオン化法:ESI法正イオンモード
測定モード:MRM
<ニトロソアミン類9種>
1.メチルニトロソピペラジン(MeNP)
2.N‐ニトロソジメチルアミン(NDMA)
3.N‐ニトロソモルホリン(NMOR)
4.N‐ニトロソ-N-メチル-4-アミノ酪酸(NMBA)
5.N‐ニトロソジエチルアミン(NDEA)
6.N‐ニトロソイソプロピルエチルアミン(NIPEA)
7.N‐ニトロソジイソプロピルアミン(NDIPA)
8.N‐ニトロソメチルフェニルアミン(NMPA)
9.N‐ニトロソジブチルアミン(NDBA)
標準試料の検量線の代表例としてMeNPの検量線とニトロソアミン類9種の標準試料(1ng/mL)のMRMクロマトグラムを示します。
MeNPの濃度範囲0.1~20ng/mLにおいて相関係数r=0.999でした。
各ニトロソアミンについて、限度値の評価に必要な濃度1ng/mLのピークを検出できています。
LC-MS/MS分析により、医薬品や原薬に含まれるニトロソアミン類のスクリーニング試験を行うことが可能です。
*分析結果の詳細はPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。
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