ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)は、2026年を見据えた中長期的な規制当局としてのビジョンおよび具体的な行動計画を示しました。この内容は、ブラジルの医療機器・ヘルスケア産業を代表する業界団体であるABIMEDが主催した会合において共有され、ANVISAの新たな経営体制の下での重点方針が説明されています。
ANVISAはまず、規制行政における透明性と予測可能性の向上が不可欠であるとの認識を示し、申請者が規制要件や審査プロセスをより理解しやすい環境を整備することを重要課題として掲げました。2026年に向けた主要な取り組みの一つとして、医療機器の審査期間を可能な限り短縮する方針が示されています。そのために、リスクに基づいた審査の徹底を図り、患者安全性に与える影響が大きい案件へ重点的にリソースを配分する考えが示されました。また、内容や特性が類似する申請については、個別に審査を行うのではなく、同時に評価する仕組みを活用することで、審査全体の効率化を進める方針です。
国際的な観点では、ANVISAは規制の国際調和と連携を一層強化する姿勢を明確にしています。具体的には、信頼性が高いと認められる海外規制当局の評価結果を活用する制度の運用を見直し、その活用範囲の拡大を検討していることが説明されました。これにより、国際的に流通実績のある医療機器については、ブラジル国内での審査負担を合理化し、重複作業の削減を目指しています。さらに、人工知能やソフトウェア医療機器といった新技術分野の急速な進展を踏まえ、ANVISAはこれらの分野に対する規制対応力の強化も重要課題として挙げています。技術革新のスピードに対応するため、審査官の専門性向上や研修の充実、提出資料の品質向上に向けた取り組みを進める方針が示されました。また、デジタル技術の活用を通じて、規制業務そのものの効率化や一貫性の確保を図ることも視野に入れています。
ANVISAはこれらの施策を通じて、医療機器メーカーにとって分かりやすく、計画的な市場参入が可能となる規制環境を整備することを目指しています。同時に、公衆衛生の保護という規制当局としての役割を維持しながら、安全性と品質を確保した医療機器を迅速に患者へ届ける体制の構築を進める方針です。2026年に向けたANVISAのビジョンと行動計画は、ブラジル市場への参入や事業拡大を検討する国内外の医療機器メーカーにとって、今後の規制戦略を検討する上で重要な指針となる内容です。
【略語一覧】
ANVISA: ブラジル国家衛生監督庁(Agência Nacional de Vigilância Sanitária)
ABIMED: ブラジル医療機器産業協会(Associação Brasileira da Indústria de Dispositivos Médicos)
SaMD:医療機器ソフトウェア(Software as a Medical Device)
【キーワード】
Brazil / ANVISA / ABIMED / SaMD
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