株式会社情報機構

医療機器設計開発における規格解説シリーズ入門研修【全5回・③IEC62304】

2025/03/04

開催日 2025年5月23日(金)
開催地 Web

☆本講座は、単日/複数日/全日参加のご選択が可能です。
☆今回、医療機器の設計開発における重要国際規格5つにフォーカスし、
 基礎から実務に至るまで、分かりやすく解説いたします!
☆規格自体を初めて学ぶという方はもちろんのこと、
 各規格を深堀りしたいといったご担当者様のお申込みも大歓迎です!

【テーマ名】
医療機器設計開発における規格解説シリーズ入門研修2025【全5回シリーズ】
第3回:医療機器ソフトウェア規格(IEC62304)


【講師】
株式会社イーコンプライアンス
代表取締役
村山浩一 氏

【経歴】
1986年4月 日本ディジタルイクイップメント株式会社(日本DEC) ソフトウェアサービス部 入社
 ・GCP管理システム、症例データ管理システム企画・開発担当(現ClinicalWorks/GCP/CDM)
 ・改正GCP(J-GCP)に対応した標準業務手順書作成コンサルティング
 ・製薬業界におけるドキュメント管理システム導入コンサルティング
1999年1月 日本ディジタルイクイップメント株式会社 退社
1999年2月 日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業部 入社
 ・NYのTWG(The Wilkerson Group)で製薬業界に特化したコンサルタントとして研修
 ・製薬企業におけるプロセス リエンジニアリング担当
 ・Computerized System Validation(CSV)、21 CFR Part11 コンサルティング
2001年7月 IBM認定主幹コンサルタント
 ・アイビーエム・ビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
  マネージング・コンサルタント
2004年7月 日本アイ・ビー・エム株式会社 退社
2004年8月 株式会社イーコンプライアンス設立
現在に至る

【専門および得意な分野・研究】
・日米欧の医療機器規制
 日本:QMS省令、GVP省令
 米国:21 CFR 820 QSR(QMSR)、801、803、806
 欧州:MDR、IVDR
・日米欧の医薬品規制
 日本:GCP、GMP、GVP、GQP、GPSP
 米国:cGMP
 欧州:PIC/S GMP
・Computerized System Validation
 GAMP 5、PIC/S GMP Annex 11、IEC 80002-2
 FDA CSAガイダンス、コンピュータ化システム適正管理ガイドライン
・ER/ES
 21 CFR Part 11、ER/ES指針

【本テーマ関連学協会での活動】
・東京都医工連携HUB機構 医工連携セミナー
・滋賀医療機器工業会 令和3年度医療機器講習会
・臨床検査薬協会国際委員会

【開催日時(オンライン配信)】
2025年5月23日(金) 10:30-16:30

【受講料(単日参加の場合)】
●見逃し視聴なし:1名50,600円(税込(消費税10%)、資料付)
 *1社2名以上同時申込の場合、1名につき39,600円

●見逃し視聴あり:1名56,100円(税込(消費税10%)、資料付)
 *1社2名以上同時申込の場合、1名につき45,100円

※詳細な内容やお申込み要領等は、下段「セミナーホームページを見る」をご参照ください。

【セミナーの内容】
■講座のポイント
 医療機器業界のみならず、医薬品業界や数多くのスタートアップ企業において、医療機器ソフトウェアの開発がしのぎを削っています。特にスマホ上のアプリなどソフトウェアを活用して治療する「デジタルセラピューティクス」(Digital Therapeutics:DTx、デジタル治療)が注目されています。いわゆるSaMD(Software as a Medical Device)です。規制要件においては単体プログラムとも呼ばれます。SaMDによって患者や医師にとっての治療の選択肢が増えることになります。SaMDを開発する新興ベンチャーが増加しており、製薬企業にとっては医薬品以外の収益源になる可能性があります。
 本邦において、医療機器プログラム(SaMDを含む)の開発において、2017年11月より、IEC 62304(医療機器ソフトウェア ‐ ソフトウェアライフサイクルプロセス)が実質的な規制要件となりました。IEC 62304は、2006年5月に発行され、日本では2012年にJIS化(JIS T 2304)されました。2014年11月に施行された医薬品医療機器法第12条第2項において参照される「最新のライフサイクルモデル」です。米国FDAにおいても2008年7月にRecognized Consensus Standardと認定されています。
 IEC 62304は「医療機器ソフトウェア」の開発と保守に関するプロセスを規定しています。日本以外でも欧州・北米・中国などにおいて医療機器申請時にIEC 62304に基づくソフトウェア開発の証拠が必要です。つまりIEC 62304に従って「医療機器ソフトウェア」を開発しなければ、国内外においてソフトウェアを搭載した医療機器(単体プログラムを含む)を販売することができません。
 しかしながら、IEC 62304は非常に難解です。具体的にどのような対応をとればよいのでしょうか。一般にプロセス規格は各社によってまちまちの解釈が行われ、手順書の内容が大きく異なってしまいます。
 ・IEC 62304を読んでも対応すべき内容や方法が分からない。
 ・IEC 62304を読んでもどこまでやるべきなのかの範囲が分からない。
 ・IEC 62304の詳細の内容が不明なまま文書構築を行っている。
 ・ISO 13485の設計開発プロセスとの関わりが分からない。
 などといった疑問点が多く寄せられます。
 本セミナーでは、難解なIEC 62304を分かりやすく解説します。またIEC 62304に準拠したSOPを配布し、皆様の企業内における手順書作成をご支援いたします。

■受講後、習得できること
・IEC 62304に準拠したソフトウェア開発プロセスの構築方法と実践的な運用ノウハウ
・医療機器ソフトウェアのリスクマネジメントプロセスの理解と実施手法
・ソフトウェアの設計レビュー、テスト、バリデーションの効果的な実施方法
・国内外(特に米国FDA)の医療機器ソフトウェア規制要件への対応方法

■本テーマ関連法規・ガイドライン
・IEC 62304(JIS T 2304):医療機器ソフトウェア - ソフトウェアライフサイクルプロセス
・ISO 13485:医療機器の品質マネジメントシステム
・ISO 14971:2019 医療機器のリスクマネジメント
・FDA Guidance for industry and FDA staff / General Principles of Software Validation
・医薬品医療機器法第12条(プログラム医療機器に関する規定)

■講演中のキーワード
・SaMD(Software as Medical Device)
・デジタルセラピューティクス(DTx)
・IEC 62304
・ソフトウェアバリデーション
・リスクマネジメント

■プログラム項目
1. はじめに
 ・医療にかかわるソフトウェアの分類
 ・ヘルスソフトウェアと法規制対象
 ・医療にかかわるソフトウェアの分類
 ・医用電気機器(ME機器)とは
 ・ME機器設計機器要求事項とリスク分析の関係
 ・ソフトウェア(プログラム)について
 ・単体プログラムとは
 ・デジタルセラピューティクス(DTx)とは
 ・DTxの先駆け:「処方されるアプリ」 Bluestar (WellDoc社)
 ・「治療のために処方される世界初のDTx」 reSET(Pear Therapeutics社)
 ・日本におけるデジタルセラピューティクス
 ・米国におけるDigital Health、Digital Medicine、Digital Therapeutics、SaMDの概念

2. 用語の定義
 ・用語の定義

3. 医療機器ソフトウェア規制の要点
 ・医療機器ソフトウェアの要点

4. JIS T 2304の適用について
 ・基本要件基準とは?
 ・基本要件基準の構成
 ・基本要件適合性チェックリスト
 ・基本要件適合性チェックリスト(申請時の記載例)
 ・JIS T 2304の適用について
 ・“JIS T 2304 ”への対応が必要となった法改正の経緯
 ・医療機器の基本要件基準
 ・医療機器の基本要件基準第12条「プログラムを用いた医療機器に対する配慮」
 ・医療機器の基本要件基準第12条第2項の適用について
 ・JIS T 2304への適合の根拠となる文書の記載例(記載事例1)
 ・JIS T 2304への適合の根拠となる文書の記載例(記載事例2)
 ・JIS T 2304への適合の根拠となる文書の記載例(記載事例3)
 ・医療機器の基本要件基準第12条第2項の適用について
 ・医療機器の基本要件基準第12条第2項の適用に関するQ&A
 ・医療機器の基本要件基準第12条 「プログラムを用いた医療機器に対する配慮」
 ・医療機器の基本要件基準第12条第3項が追記(2023年3月31日)

5. IEC 62304概要
 ・IEC 62304とは
 ・IEC 62304とキーとなる医療機器関連標準との関係
 ・機器要求事項とソフトウェア要求事項の関係
 ・IEC 62304 目次
 ・ソフトウェア開発プロセスの概観
 ・ソフトウェア保守プロセスの概観

6. IEC 62304逐条解説
 ・IEC 62304規格適合とは?
 ・4.一般要求事項
 ・4.2 リスク管理 解説
 ・安全性分類(Software Safety Classification)
 ・ソフトウェアアイテムへの分解の例
 ・安全性分類(Software Safety Classification)
 ・レガシーソフトウェア
 ・5.開発プロセス
 ・5.ソフトウェア開発プロセス
 ・5.開発プロセス
 ・6.ソフトウェアメンテナンスプロセス
 ・7.ソフトウェアリスク管理プロセス
 ・8.ソフトウェア 構成管理プロセス
 ・9.ソフトウェアの問題解決プロセス

7. リスクマネジメントについて
 ・医療機器リスクマネジメントとは?
 ・リスクの定義(ISO/IEC Guide 51)
 ・リスクとは?
 ・許容可能なリスク(「安全」の定義)
 ・リスク評価の実際(R-Map法)
 ・重大性と発生確率の低減
 ・どうやって安全にするのか?
 ・航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
 ・一般的なリスクマネジメントプロセス
 ・【例】PCプロジェクターにおけるリスク
 ・ISO 14971:2019 表C.1-ハザードの例
 ・ハザード、危害、リスク
 ・機器設計リスクマネジメントワークシート
 ・機器設計機器要求事項とリスク分析の関係

8. レビュの重要性
 ・ピープル・パワーとプロセス・パワー
 ・ソフトウェアの特徴と品質管理
 ・CR手法(Clean Room 手法)
 ・医療機器向けのFDAガイドライン
  FDA Guidance for industry and FDA staff / General Principles of Software Validation
 ・レビュとは
 ・承認とは
 ・要求仕様書の重要性
 ・3つのレビュ形態
 ・インスペクションの実施要領
 ・ソフトウェアインスペクションの目的

9. ソフトウェアのテスト
 ・医療機器向けのFDAガイドライン
  FDA Guidance for industry and FDA staff / General Principles of Software Validation
 ・テストスクリプトとテストデータ
 ・テストログ(サンプル)
 ・テストスクリプトとログ
 ・テストスクリプトとテストデータ
 ・テストの実施とテストログ
 ・試験進捗および不良成長曲線
 ・バグ成長曲線と残存欠陥数の推定
 ・自動静的解析ツールの使用
 ・プロセス・ピープル・テクノロジーのバランス

10. 510(k)申請について
 ・FDA510(k)申請のタイムフレーム (Timeframe for FDA 510(k) application)
 ・FDAの510(k)審査のフローチャート (FDA 510(k)review flowchart)
 ・FDAの厳格なレビュについて
 ・他社事例

11. 質疑応答

企業情報

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  • 住所東京都品川区大崎3-6-4 トキワビル3階
  • TEL03-5740-8755 / FAX 03-5740-8766
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