株式会社情報機構

溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の基礎と応用技術最前線

2023/12/08

開催日 2024年1月31日(水)
開催地 Web

■セミナーテーマ
溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の基礎と応用技術最前線
 <Zoomによるオンラインセミナー:見逃し視聴あり>

■講師
関西大学 教授 工学博士 山本秀樹 先生
 
●日時 2024年1月31日(水) 10:30-16:30
●会場 会場での講義は行いません。
●受講料
  【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
  *1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
 
  【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
  *1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円
 
      *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。→「セミナー申込要領・手順」を確認下さい。

■セミナーポイント
 J.H.Hildebrandが正則溶液理論の研究において定義した溶解度パラメータ(Solubility Parameter:δ[J/cm3]1/2)は、物質(気体・液体・固体)の凝集エネルギー密度の平方根で示される物質固有の物性値であり、SP値として一般に知られています。現在でも、SP値は、物質-物質間の溶解度、ぬれ性、接着性、溶媒中微粒子の分散性の評価に多用されています。C.M.Hansenは、Hildebrand が提案したSP値の凝集エネルギーの項を、それぞれの物質の分子間に働く相互作用エネルギーの種類によって分割し、SP値を、分散力項(δd)双極子間力項(δp)、水素結合力項(δh)として表し、ハンセン溶解度パラメータ(以下:HSP値)として提案しました。 現在、ハンセン溶解度パラメータは高分子-溶媒間、高分子-高分子間などの相溶性評価、ナノ粒子の溶媒中での凝集・分散性評価、各種樹脂の溶媒に対する耐性評価、界面活性剤、イオン液体、などの評価に応用されています。さらに、溶解度パラメータはその物質の物性値(表面張力、屈折率、誘電率、導電率、沸点、融点、強度など)と相関するなどの応用研究が、幅広く行われています。近年、溶解度パラメータは、化学製品の製造工程において、溶質に対する最適溶媒の選択や混合溶媒の最適な組み合わせの選定など、実験コストの削減にも有効であると考えられています。
 本講演では、凝集エネルギー密度である溶解度パラメター(SP値・HSP値)を用いた材料開発を実施するための基礎および応用技術にて実例から解説いたします。
 
■受講後、習得できること
・溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の基礎
・溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の測定方法
・分子グループ寄与法による計算方法
・3次元プロットによる相溶性評価方法
・溶解度パラメータを用いた機能性材料設計方法
 
■講演プログラム
(1)溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の基礎
1.凝集エネルギー密度(CED)について
2.“ヒルデブランド溶解度パラメータについて(原著より)”
3.正則溶液理論から導かれた溶解度パラメータの意味
4.物性値としての溶解度パラメータの価値
5.一般的な物質(気体・液体・固体)の溶解度パラメータの総論
6.ヒルデブランドおよびハンセン溶解度パラメータの相互関係
 
(2)溶解度パラメータ(SP値)の基礎と応用
1.ヒルデブランドの溶解度パラメータ(SP値)の定義
2.溶解度パラメータ(SP値)の計算方法
3.溶解度パラメータ(SP値)による溶解性評価の基礎
 
(3)溶解度パラメータと種々の液体物性との相関
1.表面張力とδtの相関
2.屈折率とδdの相関
3.誘電率とδpの相関
4.溶媒極性パラメータとδhの相関 
 
(4)溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の分子グループ寄与法による計算
1.Kreveren & Hoftyzerの計算方法
2.Stefanis&Panayiotou法(S&P法)
3.HSPiPプログラム(市販ソフト)による測定
4.その他
 
(5)機能性材料開発(樹脂・溶剤・活性剤)の溶解度パラメータの測定方法
1.物質間の相溶性評価による測定
2.気体溶解度による測定
3.物質表面の溶媒接触角による測定
4.吸光度による測定
 
(6)炭素材料のHSP値の測定および溶解性評価
1.種々の炭素材料のHSP値の測定方法
2.フラーレン(C60)のHSP値の測定
3.石油から分離された種々のアスファルテンのHSP値の測定
4.炭素材料のHSP値の評価
 
(7)微粒子表面の溶解度パラメータの測定
1.濃厚系粒形分析装置(DLD)法
2.浸透速度法
3.逆相クロマトグラフィー(IGC)法
 
(8)溶解度パラメータを用いた材料評価
1.ナノ粒子分散性評価
2.高分子間の相溶性評価
3.イオン液体の評価
4.界面活性剤の評価
 
(9)生体材料・天然素材の溶解度パラメータの測定と評価
1.天然物からの有用成分の抽出
  (バニリン、カフェイン、カプサイシン)
2.毛髪(皮膚)表面の溶解度パラメータの測定
3.花粉表面の溶解度パラメータの評価
 
(10)溶解度パラメータの材料開発における将来展望
1.溶ける、溶けないを、見極(予測)する意味
2.溶解度パラメータの応用と限界
3.ハンセン溶解度パラメータの幅広い応用と将来展望
4.期待されているHSP値の応用分野(医学、食品、薬学)
5.材料設計の高度化・迅速化のためのHSP値の利用の方向性
 
(質疑応答)

企業情報

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  • TEL03-5740-8755 / FAX 03-5740-8766
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