開催日 | 2026年1月23日(金) |
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開催地 | Web |
【開催日時】
2026年01月23日(金) 10:30~16:30
【講師】
(株)パームエックスセラピューティクス 薬学博士 宮嶋 勝春 氏
《専門》
製剤開発 (内服固形製剤、DDS製剤など)
製剤の技術移管
医薬品製造工場におけるGMP及び査察対応
《略歴》
1979年4月〜2000年2月 ゼリア新薬工業(株) 製剤研究所/中央研究所
(医療用医薬品、OTC製品の製剤開発)
1983年2月〜1985年10月 米国Utah大学薬学部留学 (経皮吸収製剤の研究)
2000年3月〜2006年3月 テルモ(株) 研究開発センター (リポソーム製剤の開発と技術移管)
2006年4月〜2008年7月 奥羽大学 薬学部 (製剤学、物理薬剤学担当)
2008年8月〜2016年5月 武州製薬(株) 製造技術部/EHS部 部長
(技術移管、ProcessValidation、査察対応)
2016年6月〜2017年5月 一般社団法人 製剤機械技術学会 (JSPME) 事務局長
2017年6月〜2021年6月 ナノキャリア(株) 研究部 部長
2021年7月〜2023年6月 ナノキャリア(株) 取締役 (監査等委員)
2023年7月〜2024年 NANO MRNA(株) (旧 ナノキャリア (株) ) 顧問
2024年〜 PURMX Therapeutics, Inc. シニアダイレクター
2024年5月~2024年12月PURMX Therapeutics, Inc. シニアダイレクター
2025年1月~ (株)リボミック 品質保証責任者
【価格】
非会員: 55,000円 (本体価格:50,000円) 会員: 49,500円 (本体価格:45,000円)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計55,000円(2人目無料)です。
【趣旨】
今日医薬品の品質は、GMPとバリデーションの上に構築されている。
しかし、なぜそれで品質を保証できるのか、それは単にGMPやバリデーションの解説書を読むだけでは、なかなか理解することはできない。
そもそもバリデーションは製剤開発の結果として実施されるものであり、そうした医薬品開発に係る一連の流れを理解してはじめて、その実施上のポイントや課題を理解することができる。
本セミナーでは、品質保証の歴史な経緯から、なぜバリデーションが必要になったのか、そして2011年FDAが新たなバリデーションガイダンスを出すことが必要になったのか、また、バリデーションと製剤開発の係わり、3Lots製造がバリデーションの必須要件かなど、日頃担当者が疑問に思うことに焦点を当て解説を行うとともに、今後より品質保証を確かなものとするため、どのような取り組みが求めれているのか、特にライフサイクルを通したバリデーションの考え方について紹介する。
【プログラム】
1. 医薬品品質保証の歴史-GMP・バリデーション‐
1) 歴史にみるGMPとバリデーション
・ GMPとバリデーションは、何が違うのか‐バリデーションの本質‐
・ どうすればバリデーションの目的を達成できるのか‐バリデーション上の課題‐
2) プロセスバリデーションと再バリデーション
・ 再バリデーションはなぜ必要だったのか‐1987年のガイドラインから読み取る‐
・ 再バリデーションはもう必要ない?‐なぜか?‐
3) Quality by Designにもとづく製剤開発とバリデーション
・ 背景に何があったのか‐バリデーションは機能していなかった?‐
・ 今日求められている製剤開発と品質保証のあるべき姿‐数値からStoryへ‐
4) 1987年のプロセスバリデーションガイドラインから2011年のガイダンスへ
・ 改定のポイントとライフサイクルを通したバリデーションへ
2. バリデーションとリスクマネジメント
1) バリデーションは、リスクマネジメントに基づいて実施される!
・ 品質リスクマネジメントの具体的なプロセス
・ リスクマネジメント実践におけるQ&A
2) リスクマネジメントにおける主観性の最小化とバリデーション
・ ICH Q9 (R1)ガイドラインのポイント‐知識管理とは‐
・ 医薬品品質システムと知識管理の係わり
3) 知識管理の課題‐暗黙知を形式知へ‐
・ 暗黙知とは何か
・ 暗黙知から形式知への取り組み‐80/20ルールとSECIモデル‐
4) 品質リスクマネジメントと医薬品開発
3. 製剤開発とバリデーション
1) 製剤設計がバリデーションの基礎となる!
・ QbDに基づいた製剤設計とは?‐経験からリスクに基づいた製剤設計へ‐
・ どうやって工程を理解するか‐実験計画法・応答局面法他‐
・ 管理戦略とバリデーションの係わり
・ 製造承認申請とバリデーションの係わり
2) ライフサイクルを通したバリデーションの考え方
・ ライフサイクルを通したバリデーションの考え方のポイント
・ Continued Process Verification(CPV)と製品品質の照査との関係‐
・ プロセスバリデーション Stage 3に対する取り組み事例‐製剤・分析法‐
4. バリデーションに関わる規制文書と実施に必要な文書
1) 規制文書が求めているバリデーションの要件
・ 各国規制文書に見るバリデーション
・ バリデーション基準からバリデーション指針へ
・ バリデーションの種類とそのポイント
2) バリデーション実施に必要な文書
・ バリデーションMaster Planとは何か
・ バリデーション計画書と報告書作成のポイント
・ 製造指図記録書原本(Master Batch Record)作成上のポイント
・ Logbookの重要性
5. 技術移転とバリデーション‐Scale-upとバリデーション‐
1) 製剤設計から生産部門への技術移転‐技術から知識の移転へ‐
・ 知識移転のポイント
・ 移転時の同等性をどう検証する‐プロセスと試験法‐
2) 臨床試験結果からみるバリデーションとの係わり
・ 治験薬製造時のバリデーション
3) 製造装置とバリデーション
・ 製造装置はなぜバリデーションの対象となるのか
・ 製造装置のバリデーション‐Stage 1~Stage 3における取り組み‐
6. GMPとバリデーションでは保証できない医薬品品質
1) 品質システムとQuality Culture
2) 製剤開発とQuality Cultureの係わり
3) 良きQuality Culture醸成への取り組み
・ Quality Cultureは製造コストに大きく貢献する
7. バリデーションに関するQ&A
1) 3Lotsとバリデーション
2) 再バリデーションとCPVの違いは何か
3) 効率的なバリデーションの方法‐Worst Case Approachの活用‐
4) 暗黙知とバリデーションの係わり
5) 開発段階におけるバリデーションへの対応‐特に、分析試験法-
6) CTDにおけるバリデーションデータの記載
7) Design SpaceとControl Spaceの違い
8) その他
8. 査察とバリデーション
1) バリデーションに関する査察のプロセス
2) どんな準備が必要か
3) 査察における指摘事項にみるバリデーションのポイント
4) 指摘を受けたらどう対応するか
5) 無通告査察の現状
9. まとめ
7 Q&A