株式会社R&D支援センター

化学プロセスにおけるスケールアップとトラブル対応

2024/04/22

開催日 2024年8月19日(月)
開催地 Web

【開催日時】
2024年08月19日(月) 10:30~16:30

【講師】
アンリ・コンサルティング 代表 森川 安理 氏 【元旭化成(株)】

【専門】有機化学、プロセス化学
【略歴】
1977年3月 東京大学大学院理学系研究科 有機化学専攻 卒業
1977年4月 旭化成 入社
入社後、スクリーニング化合物の合成、プロセス化学研究に一貫して従事。この間薬学博士号取得(東京大学)。その後、医薬原薬製造工場の工場長を10年経験。化学品、医薬原薬、治験薬等の生産を経験。
2009-2012年 九州保健福祉大学薬学部 非常勤講師(一般化学、生物有機化学)
2013年2月 旭化成 退社
2013年3月  個人事業主として技術コンサルタント業開始
技術コンサルタントとして原薬の製造についての解説を31回に渡り以下のサイトに連載しているので参照されたい。
http://www.gmp-platform.com/topics_detail2/id=59

【価格】
 非会員:  55,000円 (本体価格:50,000円) 会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)
 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
 ・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計55,000円(2人目無料)です。

【趣旨】

 私は、旭化成にて、スクリーニング物質合成、パイロット設備での試作品製造、を通して有機化学、プロセス化学を学び、原薬・化学品の実機製造の仕事を担当する中で、化学工学と品質保証を勉強しました。

 この講演では、化学品や原薬のスケールアップ製造に対して、プロセス化学、化学工学、製品製造、品質保証の立場でどのようにスケールアップを捉えるべきなのか?
 広い分野の知識と経験をどのように総合させてスケールアップを進めればよいかについて語りたいと思います。

【プログラム】

 1 スケールアップファクターの理論 S/V(Surface/Volume)
  1.1 伝熱
   - スケールアップするとなぜ伝熱に時間がかかるのか?
   - 伝熱の基礎化学工学
   - 単純加熱・冷却
   - 再結晶の冷却
   - 反応熱除去考察
   1.2 ろ過
   - スケールアップでなぜろ過不良が発生するのか?
   - ろ過の基礎化学工学
   - 加圧ろ過
   - 遠心ろ過

 2 溶媒回収と溶媒の選択
  2.1 なぜ溶媒回収が必要か
  2.2 溶媒回収トラブル
  2.3 溶媒回収の基礎
  2.4 無水溶媒回収
  2.5 溶媒の選択について

 3 撹拌のスケールアップ
  3.1 撹拌のスケールアップはどう考えたらよいのか?
  3.2 理論:先端速度、体積当たりの電力、循環回数の意味
  3.3 反応、再結晶、などの撹拌を考える

 4 抽出のスケールアップ
  4.1 抽出工程でのトラブルは意外と多い
  4.2 分液不良
  4.3 抽出温度
  4.4 溶存酸素の影響(Pd(0)除去)

 5 結晶化のスケールアップ
  5.1 微小結晶多発のメカニズム
  5.2 バッチ冷却再結晶のシミュレーション
  5.3 微小結晶発生防止技術(種晶添加およびセミバッチ晶析)

 6 ろ過と乾燥のスケールアップ
  6.1 ろ過/乾燥の装置
  6.2 乾燥プロセスの熱収支

 7 プラントの安全性
  7.1 溶媒の静電気爆発
  7.2 溶媒と環境

 8 スケールアップトラブルの例 紹介
  8.1 反応時のトラブル
   - 水添反応 反応時間延長
   - 低温反応 滴下時間延長
   - 加熱による焦げ
   - 反応時停電
  8.2 分液時のトラブル
   - 分液不良
   - 抽出率低下
   - 残留金属規格外
 8.3 ろ過・乾燥時のトラブル
   - ろ過時間延長
   - 洗浄不良による品質不良
   - 乾燥時間延長
 8.4 その他のトラブル

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