【書籍】mRNAの制御機構の解明 と 治療薬・ワクチンへの活用
★ 豊富な研究成果から特性を理解し、各疾患の治療に活用するためのキーポイント!( 脂質ナノ粒子の浸透性向上・翻訳の効率化・シーケンスの有効活用・遺伝子の発現機構の解明 etc )
2024/02/07
■製品情報 発刊日:2023年2月28日
■ISBN:978-4-86104-937-8
■体 裁:A4判 411頁
■定 価:88,000円(税込)
■本書のポイント
①解析プログラムを用いて、立体構造の解析をしよう!
②非翻訳分野からでも、たんぱく質の鋳型は見つけられる!
③転写の開始・伸長・終結の促進因子を特定しよう!
④転写過程から考える正しいmRNAの成熟とは?
⑤精製に効果的かつ効率的なHPLC用のカラムの選び方!
⑥現場の医師が観測したワクチン接種後の過剰免疫反応とは?
⑦コールドチェーン技術から学ぶワクチンの厳密な温度管理!
⑧製薬企業が構築したmRNAの合成メカニズムを学ぼう!
⑨ヒトにおける核外輸送過程の最新動向
⑩世界全体の特許動向・調査実務・審査の傾向を学ぶ!
⑪元・特許審査官が分析する“新規性”・“進歩性”・“記載要件”
⑫mRNAの創薬技術を知り、ウイルスの増殖・発現機構に挑む!
■目次
◇第1章 基礎研究:構造と免疫機構◇
1節 創薬技術としてのヘテロ2本鎖核酸
2節 RNAアイソフォームから考えるロングリードシーケンサーの活用
3節 RNAシーケンスを用いた遺伝子欠損の発見
4節 リプログラミングと細胞分化の過程におけるmRNAの活用
5節 mRNAスプライシング調節化合物
6節 RNAの立体構造と計算化学
7節 1細胞レベルでの多種多様かつ偏りのないRNAの発現解析の実現
8節 mRNA可視化プローブの理論
9節 独自開発AIによる論文の網羅的・客観的な解析と評価
10節 エクソン接合部複合体を軸としたmRNA成熟機構の分子生物学的・分子病態学的解析の実際
11節 アンチセンス転写物を標的としたセンスオリゴヌクレオチドの核酸医薬創薬への活用
12節 リポソームによる体内・細胞内動態の制御について
13節 タンパク質をモジュールとするmRNA翻訳制御システムの構築
14節 mRNAを製造するための原料: 細胞内環境応答性脂質ナノ粒子によるDDS効果の向上
15節 真核生物mRNA合成酵素RNAポリメラーゼ Ⅱ (Pol Ⅱ)
16節 mRNA精製用のバッファ&カラム
17節 機械哺乳動物細胞におけるmRNA分解機構
18節 リボソームの機能不全と細胞内での検出
◇第2章 たんぱく質の遺伝子情報の設計時における課題と解決策◇
1節 核酸分子としてのmRNAの設計と開発
2節 翻訳停滞の解消と異常タンパク質蓄積回避のためのトランストランスレーション
3節 網羅的発現解析(RNA-seq)とタンパク質の因果性
◇第3章 今後の創薬への活用:感染症ワクチン◇
1節 新型コロナウイルスの増殖機構・病原性発現機構
2節 mRNAワクチン接種後に起きたと思われる急性心筋の観測
3節 極低温・厳格な温度管理によるコールドチェーンの ワクチン輸送・確保
4節 酸化ストレスから見るmRNAワクチン副反応のメカニズムと対策
5節 抗インフルエンザウイルス薬のmRNA合成開始の阻害
◇第4章 今後の創薬への活用:遺伝性疾患治療◇
1節 RNAを制御するモダリティの開発動向
2節 遺伝子発現の基本性質から遺伝性疾患・治療方法まで
3節 スプライシング制御の重要性と疾患治療ターゲットとしての展望
4節 mRNA転写・プロセシング・核外輸送・品質管理における相互連携の重要性
5節 RNAの局在化から考える翻訳制御:シナプス局所におけるRNA顆粒
6節 遺伝子発現制御機構 (分子の分解メカニズム・遺伝子発現コントロール)
7節 エキソン/イントロン認識と選択的スプライシング制御機構
◇第5章 今後の創薬への活用:再生治療 ◇
1節 スマートmRNA医薬によるin vivo direct programming
2節 ヒト幹細胞培養上清におけるエクソソームを含む 細胞外小胞の機能と精製・評価法について
3節 幹細胞代謝物に含まれるmRNA/miRNAによる多様な機能について
4節 mRNA非翻訳領域による無細胞タンパク質合成系での翻訳効率向上
5節 疾患治療におけるエピゲノムの可能性:
再生医療を見据えたiPS細胞研究の新たなパラダイム
◇第6章 知財戦略◇
1節 世界全体の特許動向・特許調査の実務・特許審査の傾向
2節 mRNA医薬品の品質・非臨床安全性評価の考え方
~LNP-mRNAワクチンの事例を踏まえて~
3節 mRNAの特許侵害対策