一般的に、医薬品製造工程での含量均一性試験はHPLC(液体クロマトログラフィ)による破壊分析が行われています。
HPLC での破壊分析はランニングコストが高く、また測定時間も長いことが知られています。透過ラマン分光法はHPLC法と比較して、錠剤中のAPI含量を非破壊かつ一試料あたり数秒と短時間で測定できるうえ、近赤外吸収(NIR)と比較して、錠剤中の粒子径、混合均一性、厚み、水分、測定方向による影響を受けにくいため、再現性良く試料全体の成分比率が測定可能です。
マルチウェルプレートを用いれば、多くのサンプルをセットして自動測定ができ、スクリーニングの工数も削減できます。
特長
・錠剤中の粒子径、混合均一性、厚み、水分、測定方向による影響を受けにくいため、再現性良く試料全体の成分比率が測定可能
・数十秒で測定可能
・消耗品や溶媒が不要
・HPLCといった湿式化学分析法とも相関があり、かつ非破壊で測定が可能
・結晶多形(polymorph)解析可能
アプリケーション
【錠剤中APIの非破壊定量分析】
0.05%~0.5%の有効成分を含む錠剤のラマンスペクトルを取得し、錠剤中の有効成分濃度と相関があることが確認できました。近赤外吸収(NIR)法と比較して、高精度かつ一試料あたり数秒~数十秒と短時間で薬効成分を定量できます。
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