[書籍紹介]
“品質力”をアップする
ゼロから学ぶ医薬品品質統計
【書籍のポイント】
●小難しい話ではなく、“ゼロ”から品質統計を学びませんか?
●分析法バリデーション、安定性試験、サンプリング等の理解が深まる!
医薬品の品質管理において求められる統計知識について、基礎から実践までをやさしく学ぶための1冊です。品質管理における統計の基本的考え方やルールを”ゼロ”から解説したうえで、分析法バリデーション、プロセスバリデーション、サンプリング、ロットの合否判定など、医薬品特有の留意点をていねいに説明した、他にはない実践書になります。
編集:福田 晃久/著 定価:8,470円(本体7,700円+税)/B5判/296頁/2025年3月刊 |
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●目次
第0章 統計の基礎
1 統計って何?
2 正規分布と標準偏差
2.1 ばらつきの数値化
2.2 標準偏差のご利益(ごりやく)
2.3 ユーザーフレンドリーな表現
2.4 覚えておくと便利な数値
2.5 ヒストグラムの作成と基本統計量の算出
2.6 中央値と最頻値
2.7 平均値の95% 信頼区間
2.8 標準偏差の信頼区間
3 相関と回帰
3.1 相関係数とその性質
3.2 回帰分析の考え方と結果の見方
3.3 直線性は何で判断すればよいか
3.4 回帰診断
第1章 統計を用いた品質管理の手法
1 平均値の差の検定と推定(Student のt 検定)
1.1 2 群比較の適用場面
1.2 Excel での解析方法と結果の見方
1.3 t 検定の中身(等分散を仮定した場合)
1.4 t 検定の中身(分散が等しくないと仮定した場合)
1.5 p 値が意味するところ
1.6 平均値の95% 信頼区間
1.7 平均値の差の推定
2 対応のある差の検定と推定
2.1 Excel での解析方法と結果の見方
2.2 対応のある差の信頼区間
2.3 対応のあるt 検定とピアソン相関
3 一元配置分散分析
3.1 Excel による一元配置分散分析の方法
3.2 水準平均の推定
3.3 水準平均の差の推定
3.4 t 検定との関係
4 管理図
4.1 工程のシミュレーション
4.2 管理限界線の求め方
4.3 管理図の性能
4.4 管理図をうまく使えるかは群分けにあり
4.5 xbar-R管理図の弱点をカバーするxbar-Rs-R管理図とは
4.6 管理図のまとめ
第2章 分析法バリデーションにおける統計
1 分析法バリデーションと統計手法
2 併行精度
2.1 併行精度の基本
2.2 3濃度について分析法の全操作を各濃度3回ずつ繰り返して測定
3 真度
3.1 真度の基本
3.2 真度の信頼区間がゼロを挟まなければ失敗か?
3.3 複数の濃度で実験したときの解析方法
3.4 真度と併行精度の関係
4 室内再現精度
4.1 室内再現精度の実験デザイン
4.2 典型的な実験デザインでの解析詳解
4.3 一元配置分散分析表から室内再現精度を求める
4.4 室内再現精度の信頼区間
4.5 同一条件での繰り返しがない場合
4.6 枝分かれデザインによる解析
4.7 構造模型の比較
5 直線性
5.1 分析法バリデーションにおける直線性
5.2 回帰分析結果の解釈
5.3 頭打ちが見られたときの対処
6 検出限界
6.1 算出方法
6.2 検出限界の設定根拠
第3章 安定性試験への応用
1 安定性試験あるある
2 測定データの要約
2.1 測定データを素直に尊重する
2.2 測定誤差のメカニズムを尊重する
3 安定性試験の測定誤差
3.1 システム再現性
3.2 併行精度
3.3 室内再現精度
4 併行精度、日間誤差が安定性試験に与える影響
4.1 日間誤差の影響をシミュレーションで評価する
4.2 繰り返しを考慮した測定精度
4.3 3ロットを1日で(同時に)測定
4.4 1日1ロットとして3日に分けて測定
4.5 日間誤差が小さい場合での比較
4.6 日間誤差、併行精度が安定性試験に与える影響のまとめ
5 有効期間の設定
5.1 ICH Q1Eの記載
5.2 回帰直線の95%信頼区間と有効期間の設定原理
5.3 個々データの95%予測区間
5.4 測定の繰り返し数(n数)の影響
5.5 両側信頼区間と片側信頼区間
6 経時変化が直線的でない場合への対応
6.1 経時変化の典型的なパターン
6.2 経時変化のモデル化
6.3 一次反応
6.4 二次関数
6.5 時間軸の圧縮
第4章 プロセスバリデーションと品質の年次照査における統計
1 プロセスバリデーションの目的とその限界
2 工程能力指数
2.1 工程能力指数の考え方
2.2 工程平均が規格の中央にない場合
3 工程のばらつきを解明する方法
3.1 図によるイメージ的な理解
3.2 実験データの構造
3.3 実験データと解析結果
3.4 枝分かれ分散分析の解析結果
4 プロセスバリデーションへの適用事例
4.1 生データと解析
4.2 解析からリスクアセスメントへ
5 品質の年次照査―各論
5.1 定量(測定値をそのまま規格と比較する場合)
5.2 類縁物質
5.3 製剤均一性試験(測定値から新たな評価指標を構成する場合)
5.4 溶出試験
第5章 ロットの合否判定における統計
1 医薬品における規格とは
1.1 問題提起
1.2 承認規格と出荷規格
2 抜取検査の基礎
2.1 抜取検査の典型的な記述例
2.2 計数値の取り扱い
2.3 母集団の不良率が既知の場合にサンプル中の不良個数を推定する計算式
2.4 ロットが合格する確率(二項分布)
2.5 理想と現実
3 ロット不良率を保証する抜取検査(JIS Z9002)
3.1 JIS の数値表を用いた設計方法
3.2 JIS Z9002のOC曲線
3.3 検査の厳しさを調整する方法
4 ロット平均値を保証する抜取検査(JIS Z9003)
4.1 JIS の数値表を用いた設計方法
4.2 JIS の数値表を使った設計例
4.3 JIS Z9003(平均値保証)のOC曲線
4.4 検査の厳しさを調整する方法
5 サンプルの平均値で不良率を保証する抜取検査(JIS Z9003)
5.1 JIS の数値表を用いた設計方法
5.2 JIS の数値表を使った設計例
5.3 JIS Z9003(不良率保証)のOC曲線
5.4 溶出試験判定法2への応用
6 AQLを用いた抜取検査(JIS Z9015 AQL指標型抜取検査)
6.1 AQL検査の適用場面
6.2 AQL検査の設計方法
6.3 JIS Z9015(AQL 保証)のOC曲線
6.4 AQL検査の正しい使い方
6.5 LQを用いた抜取検査
7 抜取検査からリスクアセスメントに
第6章 実験計画法
1 実験計画法への誘い
1.1 そもそも何?
1.2 ランダマイズと交絡(ありがちな失敗)
2 二元配置分散分析(交互作用がない場合)
2.1 実験データとグラフ
2.2 二元配置デザインデータの見方
2.3 分散分析の実施と分散分析表の解釈
2.4 交互作用と反応曲面
2.5 母平均の推定
3 二元配置分散分析(交互作用がある場合)
3.1 実験データとグラフ
3.2 交互作用がある場合の結果の解釈
3.3 分散分析の実施と分散分析表の解釈
3.4 最適条件での信頼区間
4 繰り返しのない二元配置分散分析
4.1 データと解析結果
4.2 最適条件での信頼区間
4.3 「繰り返しのない二元配置」と「対応のある差の検定」の関係
5 多元配置デザイン(直交配列表)
5.1 直交配列表の必要性とメリット
5.2 直交配列表の例
5.3 直交配列表の使い方
5.4 直交配列表の構造と成分
5.5 L8(27)の割り付けと計算例
5.6 一般線形モデルでの解析
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