開催日 | 2025年5月21日(水) |
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開催地 | Web |
【開催日時】
2025年05月21日(水) 10:30~16:30
【講師】
医薬品GMP教育支援センター 代表 高木 肇 氏
≪ご経歴≫
塩野義製薬株式会社にて、経口剤や注射剤などの工業化検討、施設構築プロジェクト遂行、国内外関連会社への技術指導、製造管理責任者など、製剤開発から工場運営に渡る幅広い任務を遂行。現在は、食品・医薬品品質保証支援センター(略称:NPO-QAセンター)幹事ならびに医薬品GMP教育支援センター代表として国内外の食品、化粧品、医薬品企業等への支援を実施。
著書に「洗浄バリデーション」、「GMP・バリデーション事例全集」(共著)、「現場で直ぐ役に立つ製造指図記録書作成マニュアル」(共著)、「新GMP手帖」(共著)、「医薬品製造のトラブル防止と対応ハンドブック」(共著)など多数。
【価格】
非会員: 55,000円 (本体価格:50,000円) 会員: 49,500円 (本体価格:45,000円)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計55,000円(2人目無料)です。
【趣旨】
医薬品企業が新工場を構築する機会は少ない。このため、社内にユーザーエンジニアリングの知識・経験の蓄積・継承がなく、設計をエンジ会社等に丸投げせざるを得ない。さらに多品種少量生産、派遣社員依存の生産体制のために保守点検に手が回らず、事後保全体質となる。この結果、汚染、交叉汚染、ミスの潜在リスクを抱え、保全業者のスケジュールの影響を受ける等生産性を落としてしまう。まずは、作業者が設備構造を理解し、リスク抽出と改善活動が行えれば、設備トラブルは大幅に低減でき、生産性を上げることができる。本講座では、工場構築時のユーザーエンジニアリング、ならびに作業者による保守点検のポイントを具体例を挙げて解説する。
【プログラム】
1.施設構築業務の流れ
1.1 PQS(医薬品品質システム)は品質を保証する仕組み
1.2 ハードウェア設計にはGEP(Good Engineering Practice)が必要
1.3 施設構築プロジェクトの主要業務
1.4 バリデーション関連業務の流れ
1.5 概念設計→基本計画→基本設計での業務
1.6 DQ→IQ→OQ→PQでの業務
2.URSの作成
2.1 URS(ユーザー要求仕様書)の重要性とURSの不備例
2.2 汚染管理戦略(CCS:Contamination Control Strategy)の構築
2.3 管理戦略の構築(バリデーションの方針)
2.4 URSの目次例
3.建屋設計時の留意点
3.1 GMP省令が要請するハードウェア
3.2 外気取入口への要請
3.3 適切な区画分離
3.4 適切な更衣室構造(エアシャワーの問題点、手洗い設備への留意点)
3.5 適切な動線
3.6 適切な包装室・原動機械室の配置
3.7 適切な倉庫面積、包装室面積、器具洗浄室の確保
3.8 内装の留意点
4.空調システムの留意点
4.1 各種空調システムの概要
4.2 差圧の設定(非無菌製剤用、無菌製剤用、高薬理活性薬用)
4.3 エアロック室(A/L室・前室)の差圧設定例
4.4 風速の留意点
4.5 施工完了時、非作業時、作業時での検証事項
4.6 スモークスタディの実施
5.異物混入防止策
5.1 原材料中の異物対策
5.2 人(外来者を含む)は発塵源
5.3 防虫対策
6.ヒューマンエラー防止策
6.1 ヒューマンエラーの主な原因
6.2 作業内容の見える化
7.保守点検の必要性と体制づくり
7.1 ハードウェア経時劣化には二種類ある
7.2 保全組織の各種形態
7.3 保守点検の全面外注化は問題
7.4 保全には維持活動と改善活動がある
8.日常的検証(改善活動)の実施
8.1 設備の状態を最もよく把握できるのは作業者
8.2 トラブルの多くは始業/終業点検で防げる
8.3 日常点検は五感を活用
8.4 「小さい異常」を常態化させないのが肝要
9.作業者に最低限の保守点検教育を
9.1 日常点検のために教えておくべきこと
9.2 作業工具の適切な使い方
9.3 事故原因で多いのは「ねじ」の緩みと「給油」不足
9.4 校正とは
<質疑応答>