株式会社東レリサーチセンター

「ライフサイエンス セミナー&ポスターセッション」開催のお知らせ

2025/06/23

開催日 2025年8月1日(金)
開催地 東京都

株式会社東レリサーチセンターは、来る2025年8月1日(金)に「ライフサイエンス セミナー&ポスターセッション」を開催いたします。

本イベントでは、「多様なモダリティに対応する先進分析技術で実現する新たなソリューション」をテーマに、この一年で当社が技術開発において達成した目覚ましい成果をご紹介いたします。セミナー形式の講演6件に加え、18枚のポスター展示を通じて、最新の研究成果とその応用について幅広くご紹介いたします。

ポスターセッションでは、弊社研究者が技術の詳細や応用事例について直接ご説明し、参加者の皆様との活発な意見交換の場を提供いたします。

参加費は無料です。ぜひ多くの皆様にご参加いただき、貴重な交流の機会をご活用ください。

※同業他社関係者の皆様にはご参加をご遠慮いただいております。何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

◆開催日時:2025年8月1日 13:00~16:30

◆開催場所:日本橋ライフサイエンスハブ 8階 カンファレンスルーム
      〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-5-5 室町ちばぎん三井ビルディング8階(COREDO室町3)
      https://www.link-j.org/access/hub.html

◆参加費:無料

◆参加申込み:以下「セミナーホームページを見る」ボタンよりお申し込みください (定員に達し次第、募集を締め切らせていただきます)

◆講演内容

<講演1>「生きた細胞を可視化するための新たなアプローチ -細胞イメージング・センシング-」

東レリサーチセンターでは、これまで困難であったさまざまな環境下における「生きた細胞のナノスケール構造」を捉えるための分析技術の開発に取り組んでいます。
本講演では、散乱や分光を用いた細胞イメージングおよびセンシングの研究事例をご紹介いたします。これらの技術は、細胞の機能や応答を理解する一助となり、創薬や再生医療などの分野における基礎的な知見の蓄積に貢献することが期待されます。

<講演2>「細胞外小胞の産業利用へのアプローチ -特性解析とバイオマーカー探索を目的としたプロテオーム解析-」

細胞外小胞(Extracellular Vesicles, EVs)は、細胞間コミュニケーションや疾患マーカーとしての可能性が注目されており、産業応用に向けた研究が進められています。
本講演では、細胞外小胞の形態評価や糖鎖解析など、特性に関する分析事例に加え、バイオマーカー探索への応用を目的としたプロテオーム解析の取り組みについてご紹介いたします。

<講演3>「NanoSIMSによる医薬品・生体分子の細胞レベルイメージング」

核酸医薬の作用機序の理解や、より効果的な設計のためには、医薬品や生体分子の細胞内分布を詳細に把握することが重要です。
本講演では、質量イメージング手法の中でも高い空間分解能を有するNanoSIMSを用い、核酸医薬品として注目されるアンチセンスオリゴヌクレオチドやsiRNAの細胞内における分布を詳細に解析した事例をご紹介いたします。

<講演4>「核酸高次構造とアプタマー親和性の相関解析:多手法アプローチの実践」 

核酸(DNA、RNA)は、よく知られるワトソン–クリック型の二重らせん構造に加え、さまざまな高次構造を形成することが知られており、中でも、グアニンに富む配列は、特定の条件下でグアニン四重鎖(G-quadruplex)と呼ばれる高次構造をとることが報告されています。
本講演では、CD(円偏光二色性)、NMR、TDS(熱差分分光法)といった複数の手法を組み合わせて行った構造解析の結果と、それらの構造とアプタマーの親和性との相関についてご紹介いたします。核酸の構造と機能の関係に関心をお持ちの方にとって、有意義な情報共有の場となれば幸いです。

<講演5>「核酸医薬品における立体異性体の分離解析 -イオンモビリティーと酵素消化-」

核酸医薬品では、酵素分解に対する安定性や細胞膜透過性の向上を目的として、ホスホジエステル結合に対するチオリン酸化修飾が広く用いられています。この修飾により、リン原子が不斉中心となるため、n箇所のS化に対して理論上2ⁿ種類の立体異性体が生じます。
本講演では、これらの立体異性体の評価を目的として、分子の衝突断面積の違いを利用したイオンモビリティースペクトロメトリー(IMS)による分離解析の取り組みについてご紹介いたします。

<講演6>「バイオ医薬品 一次構造解析の最前線 -LC/MSを用いた抗体・AAVカプシドタンパク質・mRNAの解析-」

バイオ医薬品の品質評価において、一次構造の正確な把握は極めて重要です。本講演では、LC/MS(液体クロマトグラフ質量分析)を用いた一次構造解析の事例をご紹介いたします。
具体的には、タンパク質の全アミノ酸配列解析、翻訳後修飾検出、Multi-Attribute Method(MAM)による多項目同時評価、mRNAの全塩基配列の確認、さらにはN1-メチルシュードウリジン置換の同定など、さまざまな解析対象に対するアプローチについて取り上げます。バイオ医薬品の構造解析や品質管理に携わる方々にとって、実務に役立つ情報をお届けできれば幸いです。

◆展示ポスター
セミナー講演内容に関連した18枚のポスターを展示いたします。

・膜付着成分の可視化 -免疫染色および電子顕微鏡観察-
・走査誘電率顕微鏡による新規液中観察
・液中原子間力顕微鏡法によるライブセルイメージング
・核酸医薬品の細胞内分布の可視化
・細胞接着性に関与するポリマー表面官能基の定量評価
・XAFSによる培養細胞に含まれる鉄の価数評価
・インバースガスクロマトグラフィー(IGC)を用いた粉体の表面特性分析
・蛍光異方性緩和を用いたナノ秒スケールの分子運動性評価
・小角X線散乱を用いた 生細胞の微細構造解析
・マイクロ流体デバイスにおける薬剤の吸着・収着評価
・核酸医薬品の立体異性体の分析
・AAVの特性解析 -カプシドタンパク質の全アミノ酸配列解析-カバー率100%-
・mRNAの特性解析 -LC/MSを用いたm1ψ修飾mRNAの全塩基配列解析-
・細胞培養上清中エクソソームの 超高感度プロテオーム解析
・細胞外小胞(EVs)の分析 -糖鎖構造解析-
・mRNA医薬品 5'キャップ化率の評価
・高性能質量分析計による核酸分析 -MS/MSフラグメントイオンによる核酸医薬品中不純物分析-
・バイオマーカー探索から創薬応用まで -質量分析の可能性-

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