開催日 | 2025年8月28日(木) |
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開催地 | Web |
★医薬品製剤におけるナノファイバーの応用事例や開発戦略などを分かりやすく解説!
■セミナーテーマ
エレクトロスピニングによるナノファイバーの医薬品・医療機器への応用~最近の動向と今後の展望~
<Zoomによるオンラインセミナー:見逃し視聴あり>
■講師
岐阜薬科大学 教授 博士(薬学) 田原耕平 氏
■主経歴等
2005年 岐阜薬科大学 製造薬学科 卒業
2007年 岐阜薬科大学大学院 薬学研究科 博士前期課程 修了
2007年 愛知学院大学 薬学部 製剤学講座 助教
2011年 岐阜薬科大学 製剤学研究室 助教
2012年 名古屋市立大学大学院 薬学研究科 博士後期課程 修了
2013年 岐阜薬科大学 製剤学研究室 講師
2014年 マサチューセッツ工科大学(MIT) 客員研究員
2016年 岐阜薬科大学 製剤学研究室 准教授
2019年 岐阜薬科大学 製剤学研究室 教授
2022年 岐阜薬科大学 ナノファイバー創剤学寄附講座 教授(兼任)
■専門および得意な分野・研究
製剤学、薬物送達学、粉体工学
■本テーマ関連の専門学協会等での委員会活動
日本薬剤学会 代議員
粉体工学会 評議員
●日時 2025年8月28日(木) 13:00-16:30
●会場 会場での講義は行いません。
●受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名45,100円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき34,100円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名50,600円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき39,600円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。→「セミナー申込要領・手順」を確認下さい。
■講座のポイント
エレクトロスピニング(電界紡糸)法による高分子ナノファイバーを医薬品製剤やドラッグデリバリーシステムに応用する研究が近年注目を集めています。電界紡糸法は,針状ノズル内の高分子溶液に高電圧を加えることにより,繊維径が数百ナノメートルのナノファイバーを成形する技術です。マスク用フィルターや再生医療用の足場材料などの分野において、ナノファイバーは一部実用化されています。
エレクトロスピニングのプロセスとしての特徴は低エネルギーでかつ常温で,液体原料から連続的な固形化が可能であることが挙げられます。熱の影響を受ける化合物が多い医薬品分野においてはとても魅力的なプロセスであり、エレクトロスピニング法によるナノファイバーは低分子医薬品に限らず,核酸医薬やバイオ医薬なども含めた幅広いモダリティの製剤化に活用できます。また、同一のプロセスでファイバーではなく医薬品を含む粒子を調製することもでき、この場合はエレクトロスプレーと呼ばれます。
本講座では、エレクトロスピニングの原理から医薬品分野において適したナノファイバー基剤、ナノファイバー品質に影響するパラメータ、スケールアップ手法や最新の医薬品応用事例を分かりやすく解説します。ラボでの検討であれば、エレクトロスピニングは低コストでスタートできますので、できるだけ具体的かつ実用的な形で解説します。
■受講後、習得できること
・エレクトロスピニング法を実施するための具体的な知識・手法
・エレクトロスピニング法の原理と医薬品応用において有効なポイント
・医薬品分野に適したナノファイバー基剤(ポリマー)の知識
・医薬品分野におけるナノファイバーの評価方法と品質制御
・ナノファイバーの医薬品・医療機器への応用事例と実生産に向けたスケールアップ法
■講演プログラム
1.自己紹介
2.エレクトロスピニングの基礎
2.1 エレクトロスピニング(エレクトロスプレー)の原理
2.2 エレクトロスピニング装置(ラボ機)のセットアップ方法
3.ナノファイバー物性に影響するエレクトロスピニング法のパラメータ
4.ナノファイバーの医薬品応用-医薬品の観点から-
4.1 医薬品応用への背景と既存技術との比較・優位性
4.2 医薬品分野において汎用されるナノファイバー基剤
4.3 医薬品分野におけるナノファイバーの評価方法
4.4 低分子医薬品への適用
4.5 難水溶性薬物の溶解性改善(固体分散体)
4.6 バイオ医薬品への適用
4.7 核酸医薬品への適用
4.8 その他モダリティへの適用
4.9 他のDDS技術との組み合わせ
5.ナノファイバーの医薬品・医療機器応用-投与及び利用方法の観点から-
5.1 経粘膜投与(口腔、眼、膣、肺など)
5.2 経口投与
5.3 経皮投与・創傷被覆材・化粧品応用
5.4 歯科領域
5.5 組織工学における足場材料
5.6 医療機器(創傷被覆材など)
6.ナノファイバー調製技術の発展
6.1 シングルノズル・マルチノズルエレクトロスピニング
6.2 ノズルフリーエレクトロスピニング
6.3 エレクトロスピニング以外の製造法
6.4 ナノファイバーの加工プロセスと製剤化工程
7.講義のまとめ
(質疑応答)