開催日 | 2025年12月15日(月) |
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開催地 | Web |
【開催日時】
2025年12月15日(月) 12:30~16:30
【講師】
合同会社鈴木聡薬業事務所 代表社員 鈴木 聡 氏
【専門】
バイオロジクス、再生医療等製品、希少疾患薬の薬事・品質(RA・QA)および信頼性保証業務
【価格】
非会員: 49,500円 (本体価格:45,000円) 会員: 46,200円 (本体価格:42,000円)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,500円(税込)から
・1名で申込の場合、46,200円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,500円(2人目無料)です。
【趣旨】
近年、世界における中国およびインド製薬産業の存在感が増々高まっている。特にインドではバイオ後続品を含む原薬製造、受託製造が盛んである。
一方、中国では新規化合物に由来する新薬開発が開花しつつあり、更に、遺伝子情報を活用した中国バイオ企業の急成長は、米国での「バイオセキュア法案」が議論されるところともなっている。
また、両国は13億人を超える巨大市場として、世界中多くの製薬会社が市場参入を果たそうとしており、規制当局も制度整備に追われている。一方で、日本企業にとっては、国際政治や通商政策の影響にも留意が必要である。米国でのトランプ政権による追加関税や再発動の可能性は、原薬・中間体・原材料価格の上昇リスクを伴い、中国依存型のサプライチェーンに直接影響する。また、輸出入規制強化、為替変動、地政学的緊張などもコスト構造や上市計画に影響を与えうる要素である。
本講義では、こうしたリスク環境を踏まえ、インド・中国進出のための医薬品薬事戦略と薬価制度、現地対応ノウハウを紹介し、日本企業が持つべき回避策や事業継続計画(BCP)についても言及する。
【プログラム】
1 はじめに:インド・中国の位置づけと世界の製薬トレンドの概要
1-1 両国市場の規模と成長性の概要
1-2 日本企業にとっての戦略的重要性と参入意義の概要
2 インドの製薬産業と規制動向の概要
2-1 製薬産業の全体像と主要企業の概要
2-2 薬事制度と承認申請の進め方(CDSCO)の概要
・ 規制区分確認と申請戦略策定の方法
・ SEC(専門家委員会)事前相談の活用方法
・ CTA申請の要件と必要資料準備の方法
・ 外国データ受容条件と追加試験要否判断の方法
・ GMP適合証明取得の方法
・ 現地代理人(Authorized Agent)の役割と契約条件の概要
2-3 薬価制度と価格交渉の進め方(NPPA)の概要
・ NLEM対象・非対象の判断方法
・ NLEM対象品の天井価格(ceiling price)計算の方法
・ 自由価格設定時の戦略と市場競争対応の方法
・ 原価構造・調達コスト提示の方法
・ 為替・原材料価格変動対応の方法
2-4 日本企業が成功するための実務ノウハウ(インド)
・ 州ごとの入札・調達制度対応の方法
・ 現地流通ネットワーク構築の方法
・ 関税・輸入手続き短縮ルート最適化の方法
3 中国の製薬産業と規制動向の概要
3-1 製薬産業の全体像と主要企業の概要
3-2 薬事制度と承認申請の進め方(NMPA)の概要
・ 輸入薬登録分類事前確認の方法
・ Pre-IND/Pre-NDA面談論点整理の方法
・ 中国語CTD資料作成と翻訳精度確保の方法
・ 外国臨床データ受容条件と民族差考慮の方法
・ 海外製造所NMPA査察対応体制整備の方法
・ 現地代理人(MAHまたは指定代理)の活用方法と契約条件の概要
3-3 薬価制度と価格交渉の進め方(NRDL)の概要
・ 上市初期の自由価格設定と保険外販売対応の方法
・ NRDL収載申請手順と必要資料準備の方法
・ NHSAとの価格交渉プロセス進行の方法
・ 2年ごとの再交渉と価格引き下げ要請対応の方法
3-4 日本企業が成功するための実務ノウハウ(中国)
・ 大病院ネットワークを意識した販路設計の方法
・ 地域政府追加保険制度活用の方法
・ 国際政治リスク(バイオセキュア法案・トランプ関税)対応の方法
- 原薬・中間体コスト上昇対策の方法
- サプライチェーン多角化戦略構築の方法
4 ASEANの製薬産業と規制動向の概要
4-1 タイ、ベトナム、インドネシア等の薬事制度の概要
4-2 ASEAN域内相互承認制度の進展状況の概要
4-3 共同審査制度の概要と活用方法
4-4 日本企業参入時の制度的留意点と戦略の概要
5 成功事例と現地パートナー戦略の概要
5-1 インド・中国成功事例の分析方法
5-2 信頼できる現地パートナー選定基準の概要
5-3 役割分担と契約管理の実務方法
6 質疑応答・討論