株式会社R&D支援センター

医薬分野におけるモダリティー開発視点からのイノベーション発掘と事業化戦略

2024/12/17

開催日 2025年2月20日(木)
開催地 Web

【開催日時】
2025年02月21日(金) 12:30~16:30

【講師】
笹嶋グローバルコンサルティング 代表 笹嶋 政昭 氏

【専門】
分子生物学、光学分析、機能材料、医療情報管理
【略歴】
 全薬工業株式会社にて抗がん剤探索研究に従事後、チバ・コーニング・ダイアグノスティックス株式会社(現:シーメンスヘルスケアダイアグノスティックス)にて新規光学分析技術開発、三菱化学株式会社にて診断検査領域の事業開発、創薬支援技術開発、ライフサイエンス事業再構築に従事した。この後、創薬支援技術開発の米国HTS Biosystems社Vice President、無細胞タンパク質合成機器試薬開発のセルフリーサイエンス社にて理事事業開発部部長を歴任。2007年から2014年まで極東製薬工業株式会社にて取締役研究開発本部長、事業企画部門長を歴任。iPS細胞をベースとした再生医療技術やバイオ医薬品生産に用いる細胞培養用培地開発を推進した。2014年から現在まで、笹嶋グローバルコンサルティング代表。
 医療機器や体外診断用医薬品事業立ち上げ、再生医療技術開発支援、中期経営計画立案支援、技術評価、創薬支援技術開発、さらに様々な医療ICTシステム開発支援、新規素材のライフサイエンス領域への応用技術開発支援を行っている。

【趣旨】

 本セミナーは、広く医薬、創薬の周辺産業領域に属する企業(素材、電子、機器、情報技術など)の事業開発、研究企画の職務にある方も対象としています。
 本セミナーでは、医薬品開発の基礎から最新のモダリティー開発まで、異業種企業が理解すべき重要ポイントをできるだけ平易に解説し、新たな事業機会を探ります。
 近年、医薬品開発におけるモダリティー(治療手段とこれを支えるさまざまな分子種や物質)の広がりは目を見張るものがあります。
 これは生命科学の飛躍的な発展と、これを支える素材技術、設計技術、分析技術、解析技術、製造技術などのイノベーションのなせる技です。
 一方、昨年、ChatGPTに代表される生成AIが実用レベルで彗星の如く登場しました。2024年のノーベル賞は、ユニークな生体分子であるmiRNA、そして創薬基盤技術を支えるAI技術、生成AIの基本的な原理であるディープラーニングやトランスフォーマー技術となったことは記憶に新しいと思います。いずれも、過去に本セミナーで詳細に解説した知見です。
 なお、今回は、市場参入のための当該分野におけるAIを駆使した新しい情報収集技術とノウハウにも言及し、事業戦略立案の支援にも配慮しました。

【プログラム】

 1 はじめに
  1.1 医薬品産業の概要、現状と課題
  1.2 異業種企業の参入パターンとその背景、課題

 2 医薬品開発の基礎
  2.1 医薬品開発プロセス概要
  2.2 創薬ターゲットの種類
  2.3 多様な創薬アプローチ

 3 最近の疾患関連研究のトピックス概論

 4 モダリティーとは何か

  4.1 モダリティーの定義 
  4.2 主要モダリティー概論

 5 主要なモダリティーの概要と開発状況 (1) - 低分子化合物
  5.1 特徴
  5.2 利点
  5.3 課題
  5.4 市場規模
  5.5 開発動向

 6 主要なモダリティーの概要と開発状況 (2) - 抗体医薬品
  6.1 特徴
  6.2 利点
  6.3 課題
  6.4 市場規模
  6.5 開発動向

 7 主要なモダリティーの概要と開発状況 (3) - 核酸医薬品
  7.1 特徴
  7.2 利点
  7.3 課題
  7.4 市場規模
  7.5 開発動向

 8 主要なモダリティーの概要と開発状況 (4) – ペプチド医薬品
  8.1 特徴
  8.2 利点
  8.3 課題
  8.4 市場規模
  8.5 開発動向

 9 主要なモダリティーの概要と開発状況 (5) - 細胞治療・遺伝子治療
  9.1 細胞治療の特徴と事例
  9.2 遺伝子治療の特徴と事例
  9.3 細胞治療・遺伝子治療の市場規模
  9.4 細胞治療・遺伝子治療の開発動向

 10 モダリティー開発における課題と機会
  10.1 デリバリー技術にかかる課題と機会
  10.2 製造技術にかかる課題と機会
  10.3 安定性向上にかかる課題と機会
  10.4 スクリーニング技術にかかる課題と機会

 11 モダリティー開発に関係する生体解析技術の進展
  11.1 次世代シーケンサ 
  11.2 一細胞オミクス・空間オミクス
  11.3 光学イメージング
  11.4 構造解析技術
  11.5 クライオ電子顕微鏡法
  11.6 ケミカルバイオロジー
  11.7 オプトバイオロジー

 12 モダリティー開発に関係する機能性分子(器官)の知見
  12.1 リキッドバイオプシーと循環核酸などのバイオマーカー
  12.2 エクソソーム

 13 モダリティー開発に関係する生産技術の革新
  13.1 ゲノム編集
  13.2 ロボット技術
  13.3 マイクロバイオーム

 14 AI創薬の現状、可能性
  14.1 トピックス
  14.2 事例
  14.3 AI創薬技術の期待や他産業への波及効果

 15 異業種企業の参入の可能性
  15.1 材料、素材企業
  15.2 IT、AI企業
  15.3 精密機器企業
  15.4 物流、インフラ企業

 16 異業種企業の参入事例
  16.1 富士フイルム
  16.2 ソニー
  16.3 帝人
  16.4 日立製作所
  16.5 三井倉庫

 17 イノベーション発掘と事業化戦略 (1)
  17.1 オープンイノベーションの活用
   - アカデミアとの連携強化
   - バイオベンチャーとの協業・M&A
  17.2  プラットフォーム技術の構築
   - 汎用性の高い基盤技術への投資
   - 複数のモダリティーに応用可能な技術開発

 18 イノベーション発掘と事業化戦略 (2)
  18.1 技術マッピング
   - 社内技術の取りまとめ
   - 医薬周辺企業との接点構築
  18.2  知的財産戦略の構築
   - 医薬品特有の特許戦略の理解
   - クロスライセンス、特許ポートフォリオの構築
  18.3 規制当局との対話

 19 事業参入に関する情報収集活動
  19.1 生成AI関連技術による簡便迅速で正確な情報収集と分析について
  19.2 生成AI(LLM)
  19.3 AI搭載検索エンジン
  19.4 論文検索エンジン
  19.5 論文解析エンジン

 20 事業化戦略の立案(市場の理解、リソース配分、リスク管理、パートナーシップ)

 21 まとめ
  21.1 モダリティーの多様化と医薬品の革新
  21.2 異業種企業の技術と医薬品開発のプロセス革新
  21.3 異業種企業の成功のカギ
 

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