吉成 友宏 氏 / 略歴・講演主旨

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【略歴】
 1993年武田薬品に入社後、 旧CMC研究センター(現Pharmaceutical Sciences)にて、製剤設計研究を担当。その後、製品戦略部、製品ポートフォリオマネジメントを経て、2016 年より、現職、サプライチェーンマネジメント部長として従事。※岐阜薬科大学修士 / 1993年、英国ブラッドフォード大学博士 / 2002年、神戸大学経営学研究科専門職学位課程(MBA)/ 2007年

【演題】
製薬企業におけるサプライチェーン管理 ~「安定供給」x DX技術」x「持続可能な社会」~

【講演主旨】
 武田薬品工業株式会社(以下、タケダ)は、その企業理念でもある「稀少疾患を含め、多くの患者さんが開発を待ち望んでいる医薬品とワクチンを、可能な限り早く、高品質でお届けできるよう全力を尽くす」という約束を果たすため、サプライチェーンの分野においても適切な品質の担保、安定的な供給、および持続可能な流通体制の構築という3つの課題に対して積極的に取り組んでいる。

 品質に関しては、医薬品のサプライチェーンにおける配送及び温度情報を、ブロックチェーン技術を活用したデータプラットフォーム上でリアルタイムにステークホルダー間で共有することにより、高品質な医薬品の提供を可能としている。安定供給に関しては、必要な時に必要な量の医薬品を供給できるよう、最適なネットワークの構築や適切な在庫管理に加え、市場動向を正確に把握し、高度な需要予測を実現している。また、持続可能性についてもCO2排出量の削減や労働力不足への対応などに努めている。

 本講演では、これらのタケダのサプライチェーン管理における取り組み事例に加え、今後の医薬品産業全体として取り組んでいくべきサプライチェーン上の課題などについてご紹介したい。

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