藤本 篤史 氏 / 略歴・講演主旨

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【略歴】
 ・2016年 PMDA 医薬品品質管理部 GMP調査専門員
 ・2023年 
PMDA 医薬品品質管理部 GMP教育支援課 主任専門員(調査担当)

【演題】
これからの医薬品の品質確保と医薬品品質管理部の取り組み

【講演主旨】
 昨今の医薬品製造業者における不祥事により日本における医薬品の品質確保の在り方や安定供給の課題に直面している。令和3年にはGMP省令が改正され、医薬品品質システムに関する要求事項が盛り込まれたが、今後も医薬品の品質を一定の水準で確保していくためには医薬品製造業者による地道なGMP省令の遵守は欠かせず、当部が行うGMP調査の実効性の確保もこれまで以上に求められている。

 昨今の不祥事に見られる要因のひとつには、経営陣も含めた医薬品製造業者による品質リスクを低減するための医薬品品質システムの実効性やクオリティカルチャーの醸成の課題が上げられており、当部が行うGMP調査の中でもGMP上の課題に対する継続的改善が十分図られていない事例を複数確認している。このような現状を踏まえ、当部ではGMP調査業務に加えて、GMP調査で認めた指導事例等を含む調査情報を利活用したリスクコミュニケーション活動を強化することで医薬品の品質確保に寄与したいと考えている。

 本講演では当部のGMP調査の視点や指導事例を紹介するとともに当部で進めているリスクコミュニケーション活動の取り組みと展望にも触れ、これからの医薬品の品質確保の在り方について考えたい。

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