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世界品質をアジアから 速く、そして確かに
韓国テジョンに新たなバイオプロセス製造拠点を開設

メルク

 バイオ医薬品産業を取り巻くサプライチェーンは、いま大きな転換期を迎えている。新型コロナウイルス感染症の流行をはじめ、自然災害や地政学的リスクなど、世界各地で発生するさまざまな不確実性は、医薬品製造に必要な原材料や製品の安定調達にも影響を及ぼしてきた。
 こうした環境変化を背景に、メルクはバイオプロセス製品の製造体制を見直し、世界各地域に製造能力を分散させる「グローバル×ローカル」の供給モデルを強化している。その新たな拠点の1つが、韓国・大田(テジョン)に建設中の約44,500㎡の新施設だ。2026年第4四半期からの稼働開始を予定しており、アジア太平洋地域におけるメルクの製造能力とサービス体制を大きく強化する拠点となる。

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■バイオ医薬品業界のお客様を支える戦略拠点を構築

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  金沢 貞浩 氏

 大田への投資の背景には、世界的なサプライチェーンをめぐる環境の変化がある。メルクのプロセスソリューションズ事業本部長を務める金沢貞浩氏は、「コロナ禍では、日本を含む多くの国で、メーカーが原材料や製品の調達に苦労した。

 こうした経験を踏まえ、コロナ後の戦略として、各大陸・各地域の生産能力を強化し、『地域のための地域生産(in-region-for-region)』を進めている」と説明する。その中で大田が選ばれた理由の1つが、韓国が国家戦略としてバイオテクノロジー産業の育成に力を入れていることである。

 
 韓国では、2030年までにバイオ産業で世界トップ5を目指す政策が掲げられ、政府による積極的な支援が進められている。さらに大田では、大規模なバイオクラスターの形成が進み、バイオ医薬品関連企業が研究開発施設や製造関連施設を集積させている。メルクにとっても、こうした産業エコシステムの中に製造拠点を構えることは重要な意味を持ち、中でも大田拠点の大きなメリットは、供給までのリードタイムの短縮だという。

 これまで、欧米の製造拠点からアジアへ製品を輸送する場合、一定の輸送時間を要していたが、大田からアジア太平洋地域へ供給することで輸送距離を短縮し、より短期間で製品を届けることが可能になる。特に日本にとっては、韓国と日本の時差がほとんどないことも大きなメリットとなる。

 「これまで欧米拠点とやり取りする場合、時差によって問い合わせや技術的な相談への対応に時間がかかるケースもあった。大田に拠点を置くことで、より迅速なサポート体制を整えることができる。さらに、供給拠点を地域ごとに分散させることで、地政学的リスクや自然災害など、1つの地域で発生した問題が世界全体の供給に波及するリスクも低減できる」(金沢氏)。

 

■「どこで製造しても同じ品質」を徹底

 新たな製造拠点が誕生する際、顧客が気にするのは「品質はこれまでと変わらないのか」という点だろう。
 同社では、大田の新施設についても、既存のグローバル製造拠点と同じ品質システムのもとで製造を行う。原材料はグローバル承認サプライヤーリストに基づいて調達し、既存拠点と同じ製造プロセス、技術、製品仕様を用いる。さらに、拠点間で比較試験を行い、製造場所が変わっても製品の性能や品質が変わらないことを検証する。つまり、“世界のどの拠点で製造しても同じ品質”を実現することが基本的な考え方だ。

 また、日本を含む各国・地域の規制要件にも対応し、アジア太平洋地域全体に製品を供給できる体制を整えていく。施設にはIoT、AI、ビッグデータなどのデジタル技術を活用するとともに、自動搬送車(AGV)や自動倉庫なども導入。人為的なミスを可能な限り抑えた次世代型のスマート工場を目指すとしている。

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■無料サンプルで「実際に試してもらう」機会を提供

 新施設は、2026年10月末にオープニングセレモニーを迎える予定。今回の投資額は550億円に上り、同社のアジア太平洋地域に対するコミットメントの大きさを示すものといえる。

 新施設では、ドライパウダー・液体の細胞培養培地、カスタムメディアなど、アジア太平洋地域のバイオ医薬品製造を支える複数製品・サービスを展開する予定だ。中でも注目されるのが、顧客のプロセスに合わせて開発するカスタム細胞培養培地やバッファーサービスとなるimMEDIAteADVANTAGE®である。顧客の細胞培養プロセスや製造スケールに応じてプロトタイプを評価し、それぞれのニーズに適したソリューションの検討を支援する。

 今回、新施設の展開に合わせて、顧客が実際に製品を評価できる無料サンプルのキャンペーンも実施。対象となるのは、大田で生産予定の主要製品群である①NovaSeptum®無菌サンプリングシステム、②バッファーとCIPソリューション、③細胞培養培地である。

 「評価用の無料サンプルを用意し、お客様のプロセス要件に基づいて選択いただける。大田での生産開始までは、サンプルを他のメルク製造拠点で製造するが、大田拠点での仕様に準拠している」(金沢氏)。

 無料サンプルの目的は、単に製品を試してもらうことだけではない。実際の製造現場で製品の性能を評価してもらい、メルクの製品やサポート体制を知ってもらうきっかけとすることが狙いである。同社が提供するのは、製品そのものだけではない。プロトタイプの作製やカスタム培地の開発、デジタルサービスなど、製品導入後の技術的なサポートまで含めた「ソリューション」として、顧客を支援していく。

●無料サンプルのお申込みはこちら
 

■アジアのバイオ医薬品産業の成長を支える製造・サービス拠点へ

 韓国、日本をはじめ、アジア各国ではバイオ医薬品の研究開発・製造能力が急速に拡大している。その成長を支えるには、医薬品そのものだけでなく、製造工程に必要な原材料や培地、バッファー、シングルユース製品、サンプリングシステムなどを安定的に供給するインフラが不可欠だ。

 大田の新施設は、こうした“製造を支える製造拠点”としての役割を担うとともに、製品の供給だけにとどまらず、デジタル技術を活用したサービス、プロトタイプ開発、カスタムソリューション、専門スタッフによる技術サポートなど、「製品+サービス」体制も強化していく。

 同社が新施設を通じて目指しているのは、「グローバルで管理し、地域で生産する」。単なる生産能力の増強ではない。このグローバル×ローカルのハイブリッドモデルによって、世界規模で品質と技術力を維持しながら、地域の顧客にはより迅速で柔軟なサービスを提供する。

 世界的なサプライチェーンの再構築が進む中、アジアにおけるバイオ医薬品産業の成長を支える新たな製造・サービス拠点として、大田の新施設に対する業界の注目が高まっている。

 

 


■お問い合わせ
メルク株式会社 プロセスソリューションズ事業本部
〒106-0041 東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ森JP タワー
TEL:03-4531-1143
URL:www.merckmillipore.jp
 

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