ファームテクジャパン 2026年8月号 紹介
投与デバイスが変える製品価値 コンビネーション製品開発の勘どころ

 PHARM TECH JAPAN2026年8月号特集「コンビネーション製品 技術と規制の新潮流」の記事「コンビネーション製品開発における留意点 ― 注射製剤向け投与デバイスを中心として ―」の内容を紹介します。


投与デバイスは、もはや“容器”ではない

 抗体医薬品や核酸医薬品、再生医療等製品などモダリティの多様化とともに、医薬品と医療機器を組み合わせたコンビネーション製品への注目が高まっています。プレフィルドシリンジやペンインジェクター、オートインジェクター、さらにオンボディ型の投与デバイスなど、選択肢も急速に広がっています。こうした投与デバイスは、薬剤を届けるための単なる容器ではありません。患者の使いやすさや治療継続、医療従事者の業務負担にも関わり、製品そのものの価値を左右する重要な構成要素になっています。本稿は、注射製剤向けコンビネーション製品を題材に、その“価値”と開発上の論点を俯瞰します。

患者・医療従事者・製薬企業~三者の視点から考える

 自己投与のしやすさ、調製操作の簡略化、安全性の向上など、投与デバイスがもたらすメリットは多面的です。さらに製薬企業にとっても、製品の差別化やライフサイクルマネジメントなど、事業戦略上の意味を持つようになっています。一方、メリットが大きいほど、開発では「製剤とデバイスを別々に考えない」ことが重要になります。材質や製剤特性との適合性、投与性能、規格・規制要求など、さまざまな要素が互いに影響するためです。本稿では、こうした論点を“患者・医療従事者・企業”という複数の視点から整理し、なぜ開発初期から投与デバイスを意識する必要があるのかをわかりやすく示します。

選定して終わりではない~開発から供給までを一体で

 コンビネーション製品では、デバイスの選定時期も重要な意思決定です。早すぎれば製剤特性の変化に対応しにくく、遅すぎれば追加評価や開発期間の延長につながる可能性があります。さらに、機能性やユーザビリティ、製造・輸送条件、サプライチェーンまで含めた検討が必要です。本稿は、こうした“製剤+デバイス”ならではの複雑さを幅広く取り上げながら、個々の詳細に埋没せず、開発戦略として何を考えるべきかを提示します。患者ニーズ、製品特性、規制、供給を一つのシステムとして考える——コンビネーション製品開発の全体像をつかみたい読者におすすめの一篇です。

 

見どころ

  • デバイスを“製品価値”から考える:患者・医療従事者・製薬企業、それぞれにとっての意味が整理されています。
  • 開発タイミングの難しさ:製剤特性の変化も見据えたデバイス選定という、実務ならではの論点に触れています。
  • 製剤とデバイスを“一体”で評価:機能性と実際の使いやすさをともに考える視点が得られます。
  • 開発から安定供給まで俯瞰:製造・輸送・サプライチェーンまで含めた全体設計の重要性を紹介します。

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