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多様化する再生医療CDMOの製造課題を
“デジタル基盤”で解決
ケルバー・ジャパン
2025年11月18〜19日、PDA Cell & Gene Pharmaceutical Products Conference(細胞及び遺伝子医薬討論会/以下、討論会)が東京で開催された。3回目を迎えた本討論会では、国内外から産官学のキーパーソンが招かれ、細胞加工製品を中心に、薬事・規制、開発・製造といった多方面からの視点で講演が行われた。

プラチナスポンサーであるケルバー・ジャパンは、「再生医療等製品の製造所における電子記録の導入と将来展望」と題してランチョンセミナーを行うとともに、弊社ブースでは、多くの参加者の方が足を運ばれ、再生医療CDMOの製造課題やデジタル基盤に関する意見交換が行われた。
本稿では、ランチョンセミナーの概要や弊社のソリューションについて紹介する。
■再生医療CDMOに求められる6つのテーマ
再生医療等製品については、国内製造が重視され、政府は経済対策として研究開発を促進するとともに、それらの生産拠点としてCDMOの設備投資を支援する方針を示している。一方で、製品ごとの固有性が高いことなど、医薬品や医療機器と異なる部分も多く、再生医療等製品CDMO特有の課題も少なくない。

ランチョンセミナーでは、弊社MESコンサルタントの谷口奈々美が、再生医療CDMOが抱える課題について、実際にデジタル基盤を構築した事例やソリューションについて紹介した。
帝人リジェネット株式会社様とケルバー・ジャパンは、再生医療等製品、とりわけ自家CAR-T細胞製品の商用化を見据え、製造実行システムPAS-X MESを中核としたデジタル化プロジェクトを進めている。
谷口は本事例をもとに、再生医療CDMOに求められる要求事項・課題について、以下の6つのテーマを挙げ、それらを解決するPAS-Xソリューションを紹介した。
①ヒューマンエラーの防止、データインテグリティ(DI)の確保
②トレーサビリティ確保とCoI(hain of Identity)/CoC(Chain of Custody)マネジメント
③ばらつきの多い出発原料を使用するために必要となる柔軟な対応とスケジュール調整
④製造及び試験結果からプロセスを解析してCQA(Critical Quality Attribute)に影響を及ぼす
CPP(Critical Process Parameter)、CMA(Critical Material Attribute)の抽出
⑤顧客や製品に合わせた電子製造記録(MBR)のデザイン
⑥MBRを早期・正確に構築するために製造プロセスとITの両方を理解した人材育成
■データを一元管理し、現場の負荷を軽減
PAS-X MESは、紙のバッチ記録やログブックをそのまま電子化するのではなく、MBR/EBR(Master Batch Record/Electronic Batch Record)を通じて原材料、設備、オペレーター、環境情報を紐づけた構造化データとして管理する点に特徴がある。
CAR-T製造においては、CoI IDをキーとした患者様単位のトレーサビリティを確保し、各工程でのバーコード照合や電子サインによって作業責任を明確化することで、CoI/CoCの一貫管理を実現している。
一方、細胞培養は増殖挙動に個体差が大きく、培養が予定通りに進まないことも多い。これに対しPAS-Xのファイナイトスケジューラ機能を用いて、ボールルーム、培養装置、オペレーターをガントチャート形式で可視化し、進捗や機器停止を踏まえたスケジュールの再配置を行うことで、現場の負荷を軽減しつつ、設備負荷の平準化やリソースの有効活用を図ることができる。
データ解析の側面では、PAS-X Savvyを用いて製造記録、試験結果、設備情報、環境モニタリングなどのデータから、不要なデータを削除したうえで標準化し、CQAとCPP/CMA の関係性を横断的に分析することで、プロセス特性の理解、制御戦略の見直し、継続的プロセス検証の高度化に必要な基盤整備を進めている。
また、多品種・多案件を扱うCDMOにとって、負荷の高いMBR構築については、サンプリングやセルカウント、メディア交換など、共通化が可能な工程を標準化されたテンプレート (Library Element) として再利用可能な形で保存し、案件ごとに組み合わせるアプローチを推奨している。これにより、柔軟かつ迅速に電子製造記録をデザインでき、データの一元化・グローバル展開を見据えたテンプレート化の両方をねらう構成となっている。
「電子MBRを自社で構築・保守するうえで人材育成も重視しています。帝人リジェネット様の“製薬企業のリテラシー”とケルバーの“ITサプライヤーとしてのリテラシー”を融合し、プロジェクトの進捗に合わせたトレーニングメニューを構築しています。製造プロセスや設備に精通したうえで、かつITに強い部門の橋渡しとなる人材を育成するため、トレーニングと伴走型サポートを継続的に提供していくことで、再生医療等製品の品質保証を支えるデジタル基盤の構築を進めています」と、谷口は人材育成の重要性も述べた。

■お問い合わせ
ケルバー・ジャパン株式会社
〒104-0032 東京都中央区八丁堀1-11-12
TEL:03-6275-2347
E-mail:pharma.te.jpn@koerber.com
URL:https://www.koerber-pharma.jp






