株式会社情報機構

EU宇宙法の主要ポイント解釈と日本企業の対応方法・留意点

2025/11/04

開催日 2026年2月25日(水)
開催地 Web

★EU宇宙法(EU Space Act: EUSA)に対して日本の宇宙産業が取るべき戦略的対応と政策対話の方向性~欧州委員会の同等性認定(equivalence decision)獲得を視野に~

■セミナーテーマ
EU宇宙法の主要ポイント解釈と日本企業の対応方法・留意点
~欧州委員会によって2025年6月25日に提案されたEU宇宙法(EU Space Act: EUSA)提案の主要ポイント解釈および日本企業の対応方法・留意点、ならびに日本がEUSAに基づく同等性認定を獲得する価値~

■講師
S&K Brussels法律事務所 東京・ブリュッセルオフィス パートナー 弁護士(日本・ニューヨーク州・ブリュッセル(B-List))杉本 武重 氏

 2004年 慶應義塾大学法学部法律学科卒業
 2012年 シカゴ大学ロースクール法学修士課程卒業(LL.M)
 2013年 オックスフォード大学法学部法学修士課程卒業(Mjur)

■主経歴等
 2013年よりベルギー王国ブリュッセルのブリュッセル弁護士会(B-List)に登録したEU弁護士としてEU法に関する法的助言に一貫して取り組む。これまでEU競争法、EU一般データ保護規則(GDPR)、EUデジタル市場法、EUデジタルサービス法、EUデータ法、EU AI法、EUサイバーレジリエンス法など数々のEU規制法について日本企業を代理して法的助言を提供してきた。欧州委員会競争総局、欧州データ保護会議(EDPB)、フランス、ドイツ、スペイン、オランダ、ベルギー等EU加盟国レベルのデータ保護監督当局EUにおける規制監督当局対応の経験も豊富である。

2006-2013年 長島・大野・常松法律事務所アソシエイト
2013-2014年 WilmerHale法律事務所ブリュッセルオフィス・アソシエイト、2015-2017年同オフィス・シニアアソシエイト
2015年-2021年、2023年-2024年 デュッセルドルフ日本商工会議所法務専門委員
2016-2017年 公正取引委員会競争政策研究センター客員研究員
2017-2018年 Gibson Dunn & Crutcher法律事務所ブリュッセルオフィス・オブカウンセル
2018-2019年 Bird & Bird法律事務所ブリュッセルオフィス・パートナー
2022-2024年 Future of Privacy Forum (FPF) (ワシントンDC)シニアフェロー
2019年-現在 当事務所ブリュッセルオフィス(S&K Brussels BV)開設・当オフィス代表パートナー;当事務所東京オフィス(S&K Brussels LPC: 弁護士法人S&K Brussels法律事務所)代表パートナー(-2024年)、パートナー(2024年-)
2019年-現在 一般社団法人日本DPO協会設立発起人・理事(-2024年)、事務局長(2024年-)

■専門および得意な分野・研究
EUのデジタル関連法:一般データ保護規則(GDPR)、データ法、AI法、サイバーレジリエンス法、デジタルサービス法、データガバナンス法、その他、EU立法機関(欧州委員会、EU理事会、欧州議会)で検討中の法案;EU宇宙法案
日本のデータ規制関連法:個人情報保護法・マイナンバー法、経済安全保障推進法等の機微技術情報等に関する規制、不正競争防止法等の営業秘密保護に関する規制、電気通信事業法、AI規制関連法、独占禁止法;宇宙活動法

■本テーマ関連の公的委員及び専門学協会等での委員会活動
2017.2 在欧日系ビジネス協議会 Knowledge Sharing Session on EU General Data Protection Regulation(会員企業向け・非公開)(於:ベルギー王国ブリュッセル)
2023.9 在欧日系ビジネス協議会 Knowledge Sharing Session on EU Data Act Part 1
(会員企業向け・非公開)(於:ベルギー王国ブリュッセル)
2023.10 在欧日系ビジネス協議会 Knowledge Sharing Session on EU Data Act Part 2
(会員企業向け・非公開)(於:ベルギー王国ブリュッセル)
2025.10 EU宇宙法案に関する意見交換(於:ベルギー王国ブリュッセル)

●日時:2026年2月25日(水) 14:00—16:30 *途中、小休憩を挟みます。

●受講料:
【オンライン受講(見逃し視聴なし)】:1名 36,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき25,300円

【オンライン受講(見逃し視聴あり)】:1名 41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円

*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。→「セミナー申込要領・手順」を確認ください。

■講座のポイント
 欧州連合(EU)では、宇宙空間における活動の安全性・持続可能性・戦略的自律性を確保するため、新たな包括的法制度として「EU宇宙法(EU Space Act)」が2025年6月25日に欧州委員会から提案され、現在、欧州議会及びEU理事会における審議段階にあります。EUSAは衛星通信、リモートセンシング、打上げサービス、宇宙データ利用などを対象とし、EU域内外の宇宙活動を包括的に規律することを目的としています。
 本セミナーでは、EUSAの主要条項、認可・登録制度、サイバーセキュリティ要件、執行・制裁の仕組みを体系的に解説するとともに、今後の審議動向を踏まえ、日本企業に求められる実務的対応の方向性を整理します。さらに、日本政府が将来的にEUSAに基づく同等性認定(Equivalence Decision)を欧州委員会に対して申請することを視野に入れた戦略的対応について検討し、2019年にEUのGDPR(General Data Protection Regulation: 一般データ保護規則)でデータ保護の十分性認定(Adequacy Decision)を受けた日本の先例を踏まえて、相互認証の可能性や政策的メリットを分析します。欧州委員会によるEUSAに基づく同等性認定の審査にあたって、形式的な法規制の同一性よりも、透明なガイドライン運用、業界標準遵守、リスクベースの説明責任といった日本型コンプライアンス文化がどのように評価され得るかも考察します。

■受講後、習得できること
・EU宇宙法(EUSA)提案の立法背景・目的・主要条項の理解
・EU加盟国・非加盟国宇宙事業者への規制の構造的把握
・EUSA遵守における日本企業の実務的課題と対応手順
・日本が欧州委員会からEUSA同等性認定を取得することの意義と効果
・GDPR十分性認定の経験を活かしたEUSA対応戦略

■講演プログラム
1.EU宇宙法(EU Space Act: EUSA)提案の概要
 1.1 EUSAの目的
 1.2 EUSAの適用範囲
 1.3 EUSAの提案背景と立法経緯
 1.4 欧州宇宙政策におけるEUSAの位置付け
2.宇宙活動の認可及び登録制度
 2.1 EU加盟国の宇宙事業者に対する認可・登録要件
 2.2 EU非加盟国の宇宙事業者に対する認可・登録要件
 2.3 報告・監督・更新制度の概要
3.EU非加盟国の宇宙事業者に対する義務
 3.1 法定代理人の設置義務
 3.2 データ提供・説明・協力義務
 3.3 調査・立入検査等への対応義務
 3.4 サイバーセキュリティ及び防衛上の安全対策義務
4.宇宙データの利用と保護
 4.1 リモートセンシングデータの利用制限
 4.2 商業データと公的データの共有ルール
 4.3 安全保障上の配慮義務
5.執行及び制裁
 5.1 監督当局と協力メカニズム
 5.2 制裁金及び行政措置
 5.3 民事責任・損害賠償請求のリスク
6.日本企業における実務対応と戦略的視点
 6.1 適用可能性の確認プロセス
 6.2 社内コンプライアンス体制の構築
 6.3 EUSAにおける同等性認定制度(equivalence decision)と日本の戦略的対応
  6.3.1 GDPR十分性認定(adequacy decision)の先例とEUSAへの示唆
  6.3.2 日本による同等性認定申請と期待される効果
  6.3.3 相互認証の実現によるコンプライアンス負担軽減
  6.3.4 懸念点(法改正リスク)と克服可能性
7.まとめ:EUSA採択に向けた今後の動向と展望

(質疑応答)

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