開催日 | 2025年12月15日(月) |
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開催地 | Web |
■講師
住友化学(株)アドバンストメディカルソリューション信頼性保証室
品質保証グループマネージャー 藤浪 道彦 氏
【専門】
医薬品原薬の品質保証、GMP管理業務全般
【業界活動等】
日本医薬品原薬工業会GMP委員会所属、東京理科大学GMP教育訓練コース(GMP対応エンジニアリング講座)講師
■習得できる知識
・原薬製造設備の洗浄のポイント
・PDEやTTCを用いたHBEL設定の基礎知識と算出例
・洗浄バリデーションの具体的手法とプロトコルの作成例
・CHT、DHTに関する考え方
・設備洗浄に関わる査察指摘事例への対策
■趣旨
2021年にGMP省令が改正されたが、改正の趣旨の一つとして交叉汚染防止の強化が挙げられており、設備洗浄が今後益々重要視されることが予想される。
設備洗浄を行うにあたっては、洗浄プロセスの設計、つまり「何をどのように洗うか(洗浄対象物と洗浄方法)」、「どこまで洗うか(クライテリアの適切な設定)」といった戦略を十分に検討し、そしてその効果を検証するための洗浄バリデーションを適切に遂行する必要がある。本講演では、それらを行う上で考慮すべきポイントについて、日米欧3極のガイドラインを引用しながら、近年特に注目を集めている毒性学的残留許容値、あるいはDHT、CHTといった時間的ファクター等の考え方も交えつつ、原薬製造プロセスを例に解説する。
また、設備洗浄に関わる査察指摘事例を紹介し、その対策と留意点を解説する。
■プログラム
1. 設備洗浄に関する規制・ガイドラインの整理
・ ICH Q7
・ EMA及びPIC/Sの関連ガイドライン
・ 国内のガイドライン
・ FDAの関連ガイドライン 等
2. 原薬製造における洗浄プロセスの設計と残留許容値
2-1 設備に応じた種々の洗浄方法とその特性
2-2 洗浄終点の設定
・ 10ppm基準、0.1%基準等の従来型の基準設定
・ PDEやTTCを用いたHBEL基準の具体的算出方法
・ 残留基準の緩和の可能性
・ 設備の共用/専用化の判断基準
2-3 洗浄対象物質の選定と洗浄溶媒・洗浄剤の選択
3. 原薬製造における洗浄バリデーションの具体的手法と留意点
3-1 バリデーションの進め方と留意点
・ スワブ評価、リンス液評価、目視確認の具体的手法
・ バリデーションプロトコルの作成事例
3-2 許容基準に達しなかった場合の処置
3-3 洗浄バリデーションの効率化に向けた考察
3-4 洗浄バリデーション完了後の継続的評価について
4. DHT・CHT・バッチ間洗浄のデータ取得・設定・評価方法
4-1 ダーティーホールドタイム(DHT)
4-2 クリーンホールドタイム(CHT)
4-3 バッチ間洗浄