開催日 | 2025年9月19日(金) |
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開催地 | Web |
【開催日時】
2025年09月19日(金) 12:30~16:30
【講師】
合同会社鈴木聡薬業事務所 代表社員 鈴木 聡 氏
【専門】
バイオロジクス、再生医療等製品、希少疾患薬の薬事・品質(RA・QA)および信頼性保証業務
【略歴】
持田製薬株式会社、バイオサイエンス研究所、経営企画室新規事業グループ等
・抗体診断薬、バイオ医薬品、創薬研究企画、臨床開発、製造販売後調査、薬事規制対応
・経営企画室新規事業(ベンチャー投資、機能性食品・化粧品・医療機器等)
YLバイオロジクス株式会社、事業開発・開発薬事部長
・バイオ後続品
オーファンパシフィック株式会社、信頼性保証本部長、総括製造販売責任者
・希少疾患薬、血液製剤・特定生物製剤、遺伝子組み換え医薬品等
サンバイオ株式会社、信頼性保証部、再生医療等製品総括製造販売責任者
・骨髄液由来間葉系幹細胞(MSC)再生医療等製品
Boyd & Moore Executive search
・経営、市場調査。外資日本法人のスタートアップ支援
IPSEN株式会社(仏パリ本社)、設立時代表取締役、総括製造販売責任者
・希少疾患(ウルトラオーファン)、起業・事業計画・製版業取得・ファブレス経営
海和製薬株式会社(中国上海市本社)、Cooperate Office Officer、総括製造販売責任者
・低分子医薬品抗がん剤、中国のバイオ・製薬産業調査
レグセル株式会社(大阪大学発ベンチャー)、Vice President薬事・信頼性保証担当
・抑制性T細胞、がん免疫
2023.10-2024.1
Global Regulatory Partners合同会社(米国籍薬事コンサル会社)、Senir Director RA&QA:
・外国企業の日本参入薬事支援
2024.1-現在
合同会社鈴木聡薬業事務所、代表社員:
・主に大学発ベンチャーの創業・薬事支援。外国CMO会社、薬事コンサル会社の日本パートナー
【価格】
非会員: 49,500円 (本体価格:45,000円) 会員: 46,200円 (本体価格:42,000円)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,500円(税込)から
・1名で申込の場合、46,200円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,500円(2人目無料)です。
【趣旨】
核酸医薬品は、修飾核酸を含むオリゴ核酸で構成され、タンパク質に翻訳されることなく標的に直接作用する化学合成医薬品である。
アンチセンス、siRNA、アプタマーなどが代表例であり、遺伝性疾患の根本治療薬として期待されている。
近年、LNPやGalNAcによる送達技術、RNA editing、自己増殖型RNA(saRNA)などの次世代技術が進展している。
本講義では、研究成果を臨床へとつなげるための規制対応や、非臨床試験および製造技術移転の最新動向を踏まえた事業戦略について解説する。
【プログラム】
1. はじめに
1.1 核酸医薬品の事業開発における課題と展望
1.2 なぜ今、核酸医薬か? COVID-19後の注目領域
2. 核酸医薬とはどのようなものか?
2.1 核酸医薬品の定義と分類
2.2 遺伝子治療との違い:法規制・作用機序の観点から
2.3 核酸医薬品の作用メカニズムとDDSの重要性
2.4 国内外での承認品例とその特徴(Spinraza, Leqvio等)
2.5 次世代核酸医薬品:saRNA、RNA editing、CRISPR RNA
3. 構造・化学修飾とDDS技術
3.1 核酸の基本構造と主な修飾技術(2’OMe, LNA, PS等)
3.2 GalNAc修飾と肝臓標的化の最新トレンド
3.3 脂質ナノ粒子(LNP)とmRNA医薬品の技術的関連性
3.4 AptamerやCpGオリゴのユーティリティと課題
3.5 特許戦略と「構造回避」の技術戦略
4. 核酸医薬品の製造と技術移転
4.1 合成法の概要:固相合成と液相合成
4.2 製造における技術的ボトルネックと解決例
4.3 精製法(HPLC、IEC)とスケールアップの課題
4.4 CDMOとの連携と技術移転における留意点
4.5 CMC戦略:開発初期段階における製造戦略の設計
4.6 製造委託契約と知財・品質責任分担
5. 品質保証と分析評価
5.1 不純物の分類とリスク評価(製造起因・分解生成物)
5.2 規格試験・特性解析:アイデンティティ、純度、量
5.3 安定性試験と保存条件(ICH Q1)
5.4 GQP・GDP体制と変更管理の実務
5.5 技術移転時に求められるバリデーション戦略
6. 核酸医薬品の非臨床試験
6.1 非臨床評価の全体像と当局ガイダンス(ICH M3、ICH S6等)
6.2 配列に基づく毒性予測とオフターゲット評価(in silico)
6.3 in vitroスクリーニング(マイクロアレイ、細胞毒性)
6.4 in vivo試験:毒性・薬物動態・免疫原性評価
6.5 ADME試験の核酸医薬特有の注意点
6.6 毒性評価から臨床投与量へ:ヒト外挿の方法論
7. 臨床試験への移行と制度対応
7.1 希少疾患と核酸医薬の関係:Orphan指定の活用
7.2 日本での治験導入:治験薬製造(治験薬GMP)と治験届
7.3 グローバル治験の考慮点:民族差と投与量設定
7.4 治験実施国とCRO選定の戦略的視点
7.5 承認申請のためのCTD作成とPMDAとの対話
8. 最新トピックスと今後の展望
8.1 次世代核酸技術の進展と実用化の加速
8.2 日本企業に求められる開発力と製造基盤の強化
8.3 アカデミアとベンチャーによる技術シーズの社会実装
8.4海外CDMOとの信頼性確保と戦略的連携
8.5・NEDO・厚労省による支援制度の活用
9. まとめ
9.1 核酸医薬における「製造」「非臨床」「技術移転」の要点整理
9.2 事業開発の加速に向けた次の一手とは?
9.3 Q&A・ディスカッションに向けての論点提示