富山くすりコンソ「第3回 QbD実習研修会」
参加者全員で”考える”研修、企業の製剤開発力アップに貢献

 「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムは2025年3月6、7日の2日間、富山県薬業連合会と富山県医薬品工業協会との共催で「第3回 QbD実習研修会」を開催した。医薬品の製剤開発力の向上と実務担当の人材育成を目的にした本研修会は、富山県内に事業所を構える企業の勤務者を対象にしたもので、参加者同士がグループにわかれ、設定された製剤開発に関する課題について議論・発表を行うスタイルで運営されている点が特徴だ。

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▲研修会の様子

 研修指導にあたったくすりコンソ・アドバイザリーボード委員の宮嶋勝春氏は、「本年度の研修会は、昨年までのQbDの基本的な要素であるRisk Management、信頼性の基準、実験計画法などに関する研修から、その成果を工場でどう活用するに視点をおいて、3つのテーマを取り上げました。まず、①製剤の均一性(混合、製品)をどう評価するか、②洗浄後の残留性限度値をどう設定するか、そして③製剤を製造する工場のレイアウトの間違い探し、の3つについて、2日間にわたりグループ作業を中心とした実習と議論を行いました。グループ間で異なる考え方について、参加者全員でその考え方の根拠や妥当性について意見を交わし、どうあるべきかについて考える研修会となりました」と本年の研修会のテーマについて説明する。

 テーマは、製剤開発で豊富な経験や知見を持つメンバーが事前に打ち合わせを行ったうえで設定されており、研修会当日はそのメンバーが各グループにリーダーとして参加することで、論点を明確にして活発な議論が行われるようにしている。本年は3回目ということもあり、「年々、研修会での議論内容が深まっているように思います。参加される方が自ら“考える”という点を重要視していますが、効果的な研修として県内企業の製剤開発力アップに貢献できるものになっているのではないでしょうか」と宮嶋氏は手応えも口にした。

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