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医薬品製造現場のDXを支援
次世代のデジタルファクトリーソリューションを提供

ケルバー・ジャパン

 ドイツに本部を置くケルバー社の日本拠点であるケルバー・ジャパンは、2024 年6月に東京ビッグサイトで開催された第26回インターフェックスWeek東京に出展。Daniel Marek氏らドイツ本社から複数名の専門家が来日し、ブースでは次世代の製造プロセスサポート製品が数多く展示されたほか、ショートプレゼンテーションも開催され、来場者で賑わいをみせていた。

 

■多様な包装形態に対応可能な包装機「NeoTOP x」

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(左)Daniel Marek 氏 (右)加藤めぐ氏

 展示ブースで圧倒的な存在感を放っていたのは、モノマテリアルトップロードカートナー「NeoTOP x」の実機だ。会期中は、バイアル10本の全自動包装のデモ運転が行われ、来場者の注目を集めていた。

 NeoTOPシリーズは、世界各国の製造所に導入実績があり、COVID-19ワクチンの生産拠点だけでも20台の新規採用、25台の既存機のフォーマット変更があったという。
 今回展示されたNeoTop xは、カートンブランクからの製函、製品挿入、封緘までが全自動化され、最大で毎分45箱を製函できる。包装できる箱の寸法も幅広く、最小60×45×17mmから最大260×200×120mmまで対応可能だ。

 

 「NeoTOPシリーズの特長として、包装資材がすべて紙素材であること、トップロードであることが挙げられます。上から製品を入れるため、箱を開けた瞬間に中身が分かるようになっています。この視認性の高さが、患者様や医療従事者の方にとって使いやすいポイントになると考えています。輸送面については、ブリスターと比べて、カートンのボリュームは非常にコンパクトです。資材は、フラットカートンの状態で保管しておくことができるので、省スペース化も図れます」と、セールスマネージャーの加藤めぐ氏はメリットについて説明した。法準拠へのメリットについては、タンパーエビデンスなどのセキュリティオプションにも対応できるとした。

 そのほか、封緘する直前まで製品の位置や状態が確認できることや印字面が拡大されることで認知度が向上し、マーケティング面にもメリットがあることも紹介された。

 「NeoTOPシリーズは、一次容器の包装形態を問わず、カスタマイズ対応が可能です。弊社グループ内には包装設計を担う部門がありますので、お客様の要望や生産計画に応じて、最適なパッケージデザインを提案できます。また、NeoTOPシリーズは、機能ごとに分けられたモジュールの組み合わせによって構成されていることが大きな特長です」と、Daniel Marek氏はクライアントのニーズをグループ企業で対応できると説明した。

 本シリーズは、同じ製品を同じ数だけ生産するためのものではなく、導入後にスケールアップしたり、形状やサイズの異なる品種を追加したりすることもできるように設計されているという。それを可能にするのが、モジュール化である。例えば、少量生産のため、マニュアルで包装していたが、大ロット化することになった場合は、マニュアル装填のモジュールに自動装填ロボットを追加することができるようになっている。

 また、バイアル製品の自動包装を行っており、のちにシリンジ製品も包装することになった場合でも、シリンジを供給するためのモジュールを追加で組み込むことで、バイアル製品とシリンジ製品の両方に対応できるラインを構築することができる。モジュール化によって、こうした柔軟性の高い包装形態を提案できるとした。

 

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             「NeoTOP x」実機を展示

 

■DXを加速するさまざまなソリューションを展示

 同社の提供する製造実行システム(MES)「Werum PAS-X MES」は、世界トップシェアを誇り、世界の製薬企業の上位30社のうち半数以上に採用されている。展示ブースでは、PAS-Xシリーズの紹介コーナーに加え、全自動外観・異物検査機「MSシリーズ」「Switchシリーズ」をVRで見ることができるコーナーをはじめ、AR空間内にSOPを表示する「Line Optimizer“Execute”」の体験コーナーが設置された。

 ブースでは、製品の特長や活用事例などを紹介するショートプレゼンテーションも行われ、クラウド型の「PAS-X aaS(PAS-X as a Service)」を導入するメリットなどを、シニアディレクターの田中広治氏とMESコンサルタントの谷口奈々美氏が解説した。

 「SaaSの普及によりMES導入のハードルが下がっています。治験薬製造といった早い段階からでもMESを導入しやすくなっており、新薬の早期上市にもつながります」(田中氏)。

 従来のオンプレミス型では、ITスタッフの不足やコスト問題などにより、早期のMES導入が難しかったが、SaaS型ではIT関連業務の多くをサプライヤー側で行うため、ユーザー側の負担が大幅に軽減される。また、コスト面でも大きなメリットがあるという。

 「初期費用が安くなることは、容易に想像がつくと思いますが、PAS-X aaSの場合、実はライフサイクル全体を通してもコストメリットがあります。標準機能が充実しているため、カスタマイズが不要です。“金太郎飴”のように、どのお客様にも同じ機能、同じ品質の製品を提供できるからです。サプライヤーとしても手間がかからず、工場受入検査(FAT)も不要。納品までの時間も短いので、結果的に価格を安く抑えることができます」(田中氏)。

 PAS-X aaSの強みは、この充実した標準機能で、実際にユーザーの約9割がカスタマイズなしで導入しているという。このほかのメリットとして、サーバの更新やソフトウエアのバージョンアップが不要、製造処方が固まっていない段階から導入可能で、商用製造につなげやすいことなどが挙げられた。

 細胞治療薬製造におけるCAR-T細胞の製造では、誰の検体か、誰がどのように搬送したのか、取り扱い時に逸脱はなかったか、といった情報が重要になる。

 「PAS-Xを導入することで、資材や装置などをバーコードで管理することができますので人為的ミスを防止することができます。また、操作実績が電子記録で残るので、データインテグリティの確保にもつながります」と谷口氏は説明した。

 さらに、スケールアウトして複数患者の検体を同時に操作する場合、使用機器、スタッフ、培地準備などの割り当てを培養状況も加味しながら、日々調整していく必要があるが、そうした複雑な手順も、PAS-Xのファイナイトスケジューラ機能で自動的に最適化できることも紹介した。

 このほか、ブース内のプレゼンテーションでは、バイオ医薬品製造におけるPAS-Xの強みや原薬・固形剤の製造、充填包装工程での活用例の紹介も行われた。

 

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              来場者で賑わった展示ブース

 同社では、今回紹介した製品も含め、さまざまなソリューションを提供。グローバルでの実績と経験を生かしながら、これからも次世代の製造プロセスをサポートしていくとしている。
 

 


■お問い合わせ
ケルバー・ジャパン株式会社
〒104-0032 東京都中央区八丁堀1-11-12
TEL:03-6275-2347
E-mail:pharma.te.jpn@koerber.com
URL:https://www.koerber-pharma.jp/
 

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