甲斐 俊哉 氏 / 略歴・講演主旨

【略歴】
 ・1997年 株式会社ニッショー医薬品研究開発部勤務(企画管理室主席)
 ・1998年 草津医薬研究所 製剤研究室 主席研究員
 ・2002年 ニプロ株式会社 医薬品研究所 製剤研究室 室長
 ・2006年 熊本大学薬学部客員教授(医薬高分子講座)/ ~2011年3月
 ・2007年 ニプロ株式会社 医薬品研究所 製剤研究部 部長
 ・2008年 ニプロ株式会社 医薬品研究所長
 ・2009年 ニプロ株式会社 取締役 医薬品研究所長、東北ニプロ製薬株式会社 取締役兼務
 ・2010年 ニプロ株式会社 取締役 医薬品研究所長、東北ニプロ製薬株式会社 代表取締役社長兼務
 ・2010年 東北ニプロ製薬株式会社 代表取締役社長
 ・2013年 ニプロパッチ株式会社 代表取締役社長兼務
 ・2014年 ニプロパッチ株式会社 代表取締役社長(東北ニプロ製薬をニプロファーマへ統合)
 ・2017年 ニプロファーマ株式会社 取締役 信頼性保証本部 副本部長
 ・2017年 ニプロ株式会社 医薬事業部 医薬品研究所長兼務
 ・2018年 ニプロ株式会社 取締役 医薬事業部 医薬品研究所長
 ・2022年 ニプロ株式会社 上席執行役員 医薬事業部 医薬品研究所長
 ・2024年 ニプロ株式会社 上席執行役員 信頼性保証本部 部長

【演題】
 品質確保とサプライチェーン管理の取り組み ~ライフサイクルの上流から災害対応まで

【講演主旨】
 厚労省の資料によれば、2020年以来2024年4月までに21の企業に対して薬機法違反による業務停止や業務改善処分がなされており、現在のジェネリック医薬品を中心とした安定供給問題の起因となっている。違反の原因は一体何か?コンプライアンス欠如、人材不足、少量多品種製造故の多忙、出荷絶対主義の圧力、薬価問題等々が原因とされている。

 一方でもしも製品が技術移管された通りにトラブルなく製造出来ており、その結果として製品の品質も何ら問題なく品質規格を満たすものであったらどうであろうか?製品開発段階における十分な処方・製法・条件確認から工場への技術移管(これは原薬や添加剤の選定及びサプライチェーンの選定も含まれる)も重要なサプライチェーン管理の一環であると捉えることも出来るのではないだろうか。製品ライフサイクルの上流に位置する製剤開発において、品質設計は元より製造品質をも考慮した作りこみが重要である。さらに、今後ますます自然災害による生産工場含めたサプライチェーンの被災も懸念され安定供給にとっては脅威である。東日本大震災の経験から災害対応についてもご紹介が出来ればと考える。

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