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高品質と技術力で安定生産を実現する網羅的な経口固形製剤サービス

Thermo Fisher Scientific、Patheon CDMOサービスの技術エキスパートのAnil氏に聞く
パセオン(Patheon by Thermo Fisher Scientific)

Anil Kane, 2020.jpg
  Anil Kane 氏

 昨今、GMP違反などによる品質問題やサプライチェーンの複雑化などもあり、これまで以上に医薬品の安定供給の必要性が叫ばれている。市場を見渡すと、新規モダリティの登場によって生産工程が複雑化し、高度な技術が必要となってきているという面もある一方で、生産量が非常に多い傾向にある経口固形製剤(OSD:Oral Solid Dose)を安定的に生産・供給し続けることは、医療現場を下支えする上で必要不可欠である。ここ最近の国内製造キャパシティ不足の状況からその重要性がさらに高まっていると言えるだろう。
 本稿では、グローバルにネットワークを持ち、あらゆるモダリティで顧客のビジネスを成功に導いてきた経験をもつサーモフィッシャーサイエンティフィック CDMOサービスのAnil Kane氏に、同社が展開する多様なサービスのうちOSDソリューションの特長について聞いた。

 

Q.サーモフィッシャーが提供している経口固形製剤CDMOサービスの概要について教えてください。

 当社はグローバルにおけるCDMOのトップランナーとして、OSD分野でもカナダ、米国、欧州などに開発・製造拠点を有し(図1)、前臨床および臨床開発から商用生産・上市まですべてのフェーズで顧客をサポートしています。スプレードライ、ホットメルトエクストリュージョン(HME)、連続生産など技術面での強みに加え、即時放出カプセルや持続放出錠剤など多様なOSDに対応可能な専門的サービスを提供していることも特長で、特に高薬理活性化合物においてはOEL値として10ng/m3まで(当社カテゴリーでCat3B)の高活性化合物も取り扱うことが可能となり(図2)、網羅的なサービスを武器に多くの実績を積み上げてきました。2011-2023年の間に当社が携わったプロジェクトで128製品がNDA承認を取得しており、当社の高い品質、規制遵守、OSDのソリューションが広く受け入れられていることを裏付ける数字だと言えるでしょう。
 

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          図1 経口固形製剤製造サイト グローバルマップ

 

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           図2 サーモフィッシャーにおける毒性カテゴリー評価表

 

Q.GMP対応など品質面での特長はいかがでしょうか?

 我々は品質と規制遵守に全力を尽くしています。当社は1000社を超す顧客からの監査やEMA、FDA、PMDA、ANVISA、Health Canada、MFDSなど60を超える世界中の規制当局からの査察および承認に関する豊富な経験を持っており、それらのフィードバックを通じ、さらなる改善に継続的に取り組んでいます。
 当社では独立した規制対応チームが、GMPおよびその他のグローバルな規制要件の遵守を確保しています。OSDに限った話ではありませんが、迅速な開発と戦略に沿った生産スケールでの製品供給を行う上では、高いレベルでの品質基準をクリアし、GMPなど規制対応の体制を万全とすることが市場・患者さんのニーズを満たす大前提になると我々は考えています。

 

Q.技術的な話題としては昨今スプレードライが注目されていますが、
 サーモフィッシャーではどのように顧客をサポートしていますか?

 当社のスプレードライ技術は、特に早期開発および第Ⅰ/Ⅱ相の治験薬製造の目的で、米国オレゴン州ベンドの拠点でサポートされており、スプレードライのスケールアップと商用生産については米国サウスカロライナ州フローレンスに拠点を置いています。この戦略的なセットアップにより、non-GMPスケールからGMPスケールへのシームレスな移行を保証し、医薬品開発のライフサイクル全体に対応しています。
 特にスケールアップと技術移転に対するアプローチは綿密に行われます。エンジニアリングの原則、プロセス・モデリング・ツール、そして豊富な最適化作業を活用することで、社内の拠点であれ、社外のパートナーであれ、スムーズな移行を実現しています。これにより、あらゆる段階でプロセスの完全性と製品の品質を維持しています。
 また、当社のスプレードライおよび造粒プロセスは、水、エタノール、アセトンなど、幅広い溶媒に対応しているため、この柔軟性により、幅広い製品の処方や要件に対応することができます。

 

Q.生産能力や各拠点の特長、新たな取り組みなどについて教えてください。

 まず第一に当社の生産能力戦略は顧客のニーズを重視しているということを強調したいと思います。継続的に需要を評価し、顧客と協力し、拡張あるいは既存リソースの最適化など、生産能力が顧客のニーズに合致するように対応することが当社の基本方針です。それを実現するためにグローバルネットワークの拡充を進め、柔軟な生産戦略をとることを可能にしています。OSDに特化した各拠点の能力は幅広い要素を網羅しており、顧客のニーズに応じた対応が可能です。
 また新たなニーズにも応えられるよう、最近ではペプチド・タンパク質医薬品の経口デリバリーを可能するなど、新たな技術革新への取り組みも絶えず行っています。
 我々は技術と専門知識だけでなく、日本を含む各国の製薬企業と強固な協力関係を築くビジョンを持って仕事をしているということも特長だと考えています。各拠点における技術革新や設備の整備はもちろん、安全性、顧客満足度へのコミットメントにより、患者にいち早く医薬品を届けるという目的に寄り添い続けるパートナーであるように務めています。

 

Q.サーモフィッシャーは非常に大きな会社として知られています。
 日本の新興企業やベンチャー企業にもサービスを提供しているのでしょうか?

 よく誤解されるのですが、サーモフィッシャーの規模は小規模な新興企業にとってはハードルが高いと思われることがあります。驚かれるかもしれませんが、実際のところ、グローバル市場において我々のクライアントの約78%はスタートアップ、新興バイオテクノロジー企業、小規模ベンチャーです。
 我々は、顧客一人ひとり、そしてプロジェクトごとにゴールへの道のりが異なることを知っています。当社の能力と積み重ねた知見、豊富なリソースを活用し、各プロジェクトのタイムラインを加速し、顧客の規模にかかわらず、これらを通じて顧客に“信頼感”を提供できると自負しています。
 まずはお気軽に課題やお困りごとをご相談いただき、我々のサービスがどのようにお客様のニーズに応え、プロジェクトの成功に貢献できるかをご確認いただければと思います。
 

●その他のサービスについてはこちらをご覧ください。
 


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