[書籍紹介]
原薬の品質管理と不純物管理
2020/03/13
●バルサルタン原薬からのNDMAが検出された事案を考察
本書では、医薬品の品質確保において重要となる原薬の品質と不純物管理に焦点を当て、関連ガイダンス等基本事項の解説や品質不良の事例を紹介しています。品質不良事例では、バルサルタン原薬から発がん性をもつと考えられる不純物が検出され世界的に製品回収が行われた事案を取り上げています。問題発生時の状況、欧米当局から示された考え方や関連ドキュメントの整理に加え、なぜ不純物混入が起きたかを考察しています。
編著:古澤 久仁彦/著 定価(本体5,800円+税)/B5判/144頁/2020年3月刊 |
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●目次
1 章 原薬の登録に必要な項目―EMA ガイドラインより
1.EMA ガイドライン訳
2 章 出発物質の選定
1.出発物質の考え方
2.リスク分析からの出発物質の選定
3.EMA による出発物質の定義
4.ICH Q11での要求事項
3 章 バリデーションマスタープラン
1.バリデーションマスタープラン
2.VMP の機能
3.VMP の構成例
4.VMP の作成チーム
4 章 原材料の変更
1.原材料を変更するケース
2.製造業社の供給安定性で考慮すべき点
3.不純物の同等性に関するリスク
4.新規原料の反応性と収率の変動のリスク
5. 新規原材料製造業者の品質システムや企業としての安定供給能力
6.規制当局の承認
5 章 原薬中の不純物について
1.ICH Q3ガイドライン
2.後発医薬品におけるFDA の不純物関連ガイダンス
3.製剤における不純物
4.変更による新規不純物の発生
5.不純物プロファイルの同等性の検証
6.結晶形の同等性について
6 章 原薬の不純物,分解物の同定と安全性評価
1.分解物の発生
2.ICH ガイドラインでの規定
3.不純物・分解物の同定
4.不純物・分解物の安全性評価
7 章 不純物の分離,同定に用いられる分析機器/方法の紹介
1.はじめに
2. 不純物(分解物)の単離・分離に用いられる分析機器/方法
3. 不純物(分解物)の同定,構造決定に用いられる分析機器/方法
8 章 原薬への不純物混入の事例
1.バルサルタン回収の発端
2.検出から回収までの当局の動き
3.他の製造所,医薬品への波及
4.許容摂取量についての当局の考え
5.なぜ,今回の混入が起きたか
6.有意な量のNDMA が,どうして混入したか
7.まとめとして
9 章 不純物に関連するFDA のWarning Letterの例
1.はじめに
2.バルサルタン回収の発端となった中国の製造所へのWL
3.インドのバルサルタン原薬の製造所へのWL
4. 汚染の原因と推定される溶媒の品質管理に関するインドの製造所へのWL
5.回顧的バリデーションでの原薬の評価について
6.不純物管理は永遠の課題
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