[書籍紹介]
くすりに携わるなら知っておきたい!
医薬品の化学
2020/01/16
●「グレープフルーツジュースの謎」、「セルロースはなぜ水に溶けないの?」を紐解く!
●くすりに携わるすべての人に読んでいただきたい1冊
本書は、月刊誌「PHARM TECH JAPAN」で4年間にわたり連載した好評企画をまとめたもので、第Ⅰ部「医薬品を支える化学」、第Ⅱ部「創薬を目指す医薬品化学」、第Ⅲ部「最近の創薬に思う」の三部構成である。それぞれを独立して読むこともでき、研究者だけでなく、薬剤師、薬学部生、その他、くすりに携わるすべての人に読んでいただきたい1冊。「グレープフルーツジュースの謎」では、その謎を構造式から紐解き、その他にも「セルロースはなぜ水に溶けないの?」など、有機化学の視点からさまざまな現象の謎を解明する指南書。
編著:高橋 秀依、夏苅 英昭/著 定価(本体3,600円+税)/B5判/292頁/2019年12月刊 |
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●目次
第Ⅰ部 医薬品を支える有機化学
第1章 ココがわかれば有機化学は簡単!
1.アミンはなぜ塩基性を示すのか?
2.アミドの窒素はなぜ塩基性を示さないのか?
3.ヒドロキシ基のさまざまな性質:カルボン酸,フェノールはなぜアルコールよりも強い酸になるのか?
4.曲がった矢印と化学反応
5.カルボニル基の化学(1):イミンの生成反応とイミンが関与する生体内反応
6.カルボニル基の化学(2):アミド・エステル結合の形成反応
7.キラリティーを学ぼう
8.タンパク質・ペプチド・アミノ酸の化学
9.糖化学へのお誘い
10. 水素結合,電気陰性度とはなんだろう?
11. 生体内で起きている酸化・還元の化学
第2章 有機化学は役に立つ!
1.ノーベル化学賞と有機合成
2.鈴木-宮浦カップリングと医薬品創製
3.光化学反応を勉強しよう!(1)
4.光化学反応を勉強しよう!(2)
5.時代は回る:有機分子触媒
6.セルロースはなぜ水に溶けないの?
7.シクロデキストリンの化学
8.生体直交型反応
第Ⅱ部 創薬を目指す医薬品化学
第1章 医薬品化学の基礎
1.医薬品と生体内標的分子の間に働く力
2.ドラッグデザインの基礎知識-ファーマコフォア,バイオアイソスター-
3.薬物の物性改善の実際
4.酵素反応の仕組み(1):触媒反応の有機化学
5.酵素反応の仕組み(2):プロテアーゼ阻害薬の創製へ
6.補酵素:機能と化学
第2章 医薬品はサイエンスの結晶
1.なぜ,フッ素は医薬品に活用されるのか?
2.薬物代謝を有機化学で考える
3.グレープフルーツジュースの謎
4.プロトンポンプ インヒビターはプロドラッグではないのか?
5.キラルスイッチ医薬品を考える
6.くすりの効くかたち:軸不斉と医薬品
7.添加剤を構造式で考える
8.スルホンアミド構造と医薬品
9.β-ラクタム系抗菌薬の化学
10. セレンディピティとベンゾジアゼピン系薬剤
11. ロタキサンを医薬に活かす
12. 二次元世界からの脱出?
第Ⅲ部 最近の創薬に思う
第1章 新薬と創薬の話題
1.史上初の重水素化医薬品
2.ホウ素を含む4つの新医薬品
3.糖尿病治療薬と糖質の化学
4.糖尿病治療薬(1):SGLT-2阻害薬とインクレチン関連薬
5.糖尿病治療薬(2):GLP-1アナログの進歩
6.核酸医薬品を支える化学
7.ADC:抗体-薬物複合体
第2章 創薬を取り巻く環境
1. 創薬で思うこと(1):世界および国内の医薬品市場,ハーボニーとレブラミド
2.創薬で思うこと (2):リリカとテクフィデラ
3.新薬創製 医薬品研究開発の現状:ブロックバスター vs ニッチバスター
4.なんで低分子じゃダメなんだろう?
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