4月3日(水)~5日(金)、22日(月)~24日(水)
レギュラトリーサイエンス エキスパート研修会 認定コース
2019年度メディカルアフェアーズ(MA)エキスパート研修講座
●主催者より
今日、製薬企業においては、医薬品の上市後の有効性、安全性を含めた適切な情報を、正確な医学的エビデンスに基づいて医療関係者に提供することが、社会のニーズとして求められており、また、臨床研究や各種資材等をはじめとし、コンプライアンス上も適正な活動をしなければなりません。
そこで、MA 部門においては、患者にとって有用となる重要な医薬学的、科学的データ・エビデンスを創出、発信し、そして浸透させることが求められています。そのためには、プロフェッショナルな倫理性と、メディカル等の専門性を兼ね備えていなければなりません。また、今後は、データベース調査を含むReal World EvidenceやHTA 関連データの構築等、MA 部門への期待には高いものがあります。
MA 部門(またはMSL;メディカル・サイエンス・リエゾン)担当者は、多岐にわたる基礎知識を修得、理解していることが、実際の業務を遂行するうえで重要であることは明確です。また、開発モニター(CRA)、医薬情報担当者(MR)あるいは開発部門や製造販売後安全管理・調査(PV もしくはPMS)部門からMA 部門に移籍する場合にも、不足している基礎知識を補うことが必須です。
そこで、MA 関連業務に従事するエキスパートとして必須な基礎的知識、すなわち、MA の主な業務と役割(MA内各部門の概要を含む)、研究倫理、医薬品開発概論、臨床研究、ビジネススキル、生物統計・HTA の概要などを広く修得していただくため、「2019 年度 メディカルアフェアーズ(MA)エキスパート研修講座」を企画しました。
本研修講座はすでに制度化している「レギュラトリーサイエンス エキスパート認定制度」の一環を成すものです。最終日に行われる認定試験に合格し、認定を取得された上でMA 業務に就かれることを強くお勧めいたします。
●開催概要
日時:2019 年4月3日(水)~5日(金)
2019 年4月22日(月)~24日(水)
(受付開始予定 各日開講30分前)
会場:日本薬学会 長井記念ホール
東京都渋谷区渋谷2-12-15 地下2階
(https://www.pharm.or.jp/hall/access.html)
申し込み:http://www.pmrj.jp/kenshu/html/frm030.php
主催:一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団
※受講料、単位等、詳細はこちら(PDF)をご覧ください。
●プログラム
① 4 月3 日(水) :MA・MI の基礎知識と添付文書・インタビューフォームについて
10:00~10:05 開講の挨拶
寺尾 允男(医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団)
10:05~10:15 オリエンテーション (医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団)
10:15~11:35 第1講:メディカルアフェアーズ(MA)とは
1. MA の定義
2. MA の組織的な位置づけ
3. MA の戦略・役割・機能
4. MA サーベイの結果
11:35~12:35 休 憩(昼 食)
12:35~13:55 第2講:メディカルアフェアーズ(MA)の主幹業務
1. MA のMission Vision Value とは?
2. メディカルストラテジー
3. Life Cycle Management(LCM)とは
13:55~14:10 休 憩
14:10~15:30 第3講:メディカルインフォメーション(MI)の基礎知識
1. MI とは?
2. 医薬品等の情報収集と発信
3. ストラテジックメディカルインフォメーション(SMI)とは?
4. コールセンター機能について
15:30~15:45 休 憩
15:45~17:05 第4講:医薬品等の添付文書及びインタビューフォーム
1. 医療用医薬品の添付文書の作成方法
2. 医療用医薬品のインタビューフォームの作成方法
② 4 月4 日(木) :MABM, Pub, MSL, 薬害概論と広告資材のレビュー
9:30~10:15 第5講:メディカルアドバイザリーボードミーティング及びコングレスアクティビティについて
1. メディカルアドバイザリーボードミーティング(MABM)とは?
2. MABM の企画・立案及び実施・運営における留意点
3. コングレスアクティビティの企画・運営
10:15~10:25 休 憩
10:25~11:45 第6講:メディカルパブリケーション(Pub)の基礎知識
1. パブリケーションに関するガイドライン(ICMJE・GPP3)について
2. 臨床試験登録(UMIN/ClinicalTrals.gov.など)
3. 論文作成に関するガイドライン(CONSORT 声明、STROBE 声明)
4. パブリケーションストラテジー
11:45~12:45 休 憩(昼 食)
12:45~13:45 第7講:メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の基礎知識
1. 日本におけるMSL の背景
2. MSL の定義・役割とKPI
3. MSL と社内ステークホルダーとの関係
4. MSL と社外ステークホルダーとの関係(KOL/KTL の定義と選定方法)
13:45~13:55 休 憩
13:55~14:55 第8講:メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の社内での任命と教育カリキュラム
1. MSL 第三者認証制度の概要及び認証基準
2. メディカルサイエンスリエゾン(MSL トレーニング・コア・カリキュラム)
14:55~15:05 休 憩
15:05~15:50 第9講:薬害概論
1. リスク最小化策を考える上での留意点
2. 薬害とは何か
3. 医薬品等が関係した過去の主な薬害事件
4. 新薬市販後の安全対策上の問題点
15:50~16:50 第10講:医薬品等の広告用資材のレビュー
1. 薬機法における広告規制、日本製薬工業協会(JPMA)の自主基準
2. MR が用いる資料とMSL が用いる資料の相違
3. 営業部門が主催する講演会資料のレビュー
16:50~17:50 交流会
③ 4 月5 日(金) :知的財産法、研究倫理と医療経済評価とHTA
9:30~10:30 第11講:知的財産法に関する基礎知識
1. 知的財産法概論
2. 医療イノベーションにおける知的財産に関する知識
3. 研究者が特に留意すべき点
10:30~10:40 休 憩
10:40~12:00 第12講:研究倫理について(1) 研究倫理概論
1. 研究倫理の歴史
2. 臨床の現場におけるジレンマ
3. 研究倫理の考え方
12:00~13:00 休 憩(昼 食)
13:00~14:20 第13講:研究倫理について(2) 被験者保護、個人情報保護法、臨床研究法関連
1. 医学研究をめぐる様々な倫理・法の枠組み
2. 薬機法の概要
3. 再生医療等安全確保法の概要
4. 個人情報保護法の概要
5. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針における匿名化と同意の考え方
6. 次世代医療基盤法の概要
7. 被験者保護の理念と今後の展望
14:20~14:30 休 憩
14:30~15:15 第14講:研究倫理について(3) 補償と賠償
1. 賠償の法的枠組み
2. 補償
15:15~15:30 休 憩
15:30~16:50 第15講:医療経済評価概論
1. 医療経済評価とは
2. 医療経済評価の事例
3. 日本における医療経済評価の利用に関する流れ
4. 経済性評価ガイドライン
5. 医療技術評価
④ 4 月22 日(月) :医薬品・医療機器開発概論、ファーマコビジランス概論、医療分野におけるAI の活用
10:00~11:20 第16講:医薬品医療機器開発概論(1) 医療用医薬品
1. 医薬品開発の現状
2. 医薬品開発の流れ
3. 非臨床試験の基礎
4. 臨床試験(治験)及びICH-GCP/J-GCP の基礎
5. 臨床試験の限界
11:20~12:20 休 憩(昼 食)
12:20~13:20 第17講:医薬品医療機器開発概論(2) 医療機器
1. 医療機器の分類と開発の現状
2. 医療機器開発の流れ
3. 医療用医薬品の開発との相違点
4. 医療機器の市販後の状況
13:20~13:35 休 憩
13:35~14:55 第18講:ファーマコビジランス概論
1. GVP/RMP/PSUR/PBRER の基礎
2. 製造販売後調査とGPSP の基礎
14:55~15:10 休 憩
15:10~16:30 第19講:医療分野におけるAI の活用
1. Precision Medicine
2. Learning Healthcare Systems
3. Patient-Generated Health Data
⑤ 4 月23 日(火) :臨床研究法概論
9:30~10:50 第20講:臨床研究概論(1) 臨床研究法
1. 臨床研究法が作られた経緯
2. 臨床研究法のポイント
3. 臨床研究法において製薬企業が留意すべき事項
10:50~11:05 休 憩
11:05~12:25 第21講:臨床研究概論(2) 観察研究・データベース研究
1. 疫学の基礎
2. 医療データベース研究
3. 分析データの共有
12:25~13:25 休 憩(昼 食)
13:25~14:45 第22講:臨床研究概論(3) 介入研究
1. エビデンス構築の基礎
2. 実施計画書作成の基礎
3. 臨床研究実施の基礎
14:45~15:00 休 憩
15:00~16:20 第23講:臨床研究概論(4) アカデミアの臨床研究
1. 日本の臨床研究規制の変遷
2. 臨床研究における保険診療と先進医療(評価療養)
3. 患者申出療養の成り立ちと周辺制度との関係
4. 大阪大学病院の取り組みと実例
5. 再生医療をとりまくルール
⑥ 4 月24 日(水) :MA 担当者としてのビジネススキル、生物統計学、PMDA・AMED の概要等
9:30~10:30 第24講:MA 担当者としてのビジネススキル(1)
1. プロジェクトマネジメントのフレームワーク
2. プロジェクトマネジメントの基本プロセス
3. プロジェクトにおけるコミュニケーションとリーダーシップ
10:30~10:40 休 憩
10:40~11:40 第25講:MA 担当者としてのビジネススキル(2)
1. MA 担当者としての情報収集・分析
2. MA 担当者としてのコミュニケーションスキル
11:40~12:40 休 憩(昼 食)
12:40~14:00 第26講:生物統計解析の基礎
1. 知っておくべき統計学の基礎知識
2. 臨床研究における統計解析の基礎
14:00~14:15 休 憩
14:15~15:00 第27講:PMDA の概要及びPMDA における研究に係る相談
1. PMDA の概要
2. レギュラトリーサイエンス(RS)総合相談
3. RS 戦略相談(事前面談、対面助言)
15:00~15:45 第28講:AMED の概要及びAMED における研究に係る事業
1. AMED の概要
2. 医薬品創出、医療機器創出及び再生医療実現プロジェクト
3. 難病克服及びキャンサーリサーチプロジェクト
15:45~16:05 休 憩
16:05~17:05 認定試験
※講演スケジュール等は変更される場合がございます。