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創薬初期から商業供給までをつなぐApeloa
―技術プラットフォームと大規模供給力で日本企業のCMCを支えるCDMO
Apeloa Pharmaceutical
創薬モダリティの多様化や開発スピードの加速に伴い、製薬企業がCDMOに求める役割は、プロセス設計、スケールアップ、分析、規制対応、商業供給までを見据えた総合的なCMC支援へと広がっている。
中国発のApeloaは、化学合成とバイオ生産の両輪に加え、フローケミストリー、酵素触媒、ペプチド、高薬理活性化合物などの技術プラットフォームを整備し、創薬初期から商業生産までを一貫して支援する体制を構築している。2024年より日本事務所も開設し、日本企業との連携強化を進める同社の強みを聞いた。
■創薬初期から商業供給までを支える、統合型CDMO基盤

Apeloa Pharmaceutical Co.,Ltd(以下:Apeloa)は1989年設立の医薬品企業で、現在は創薬初期から商業供給までをカバーする統合型CDMOとして事業を拡大している(図)。2025年の売上高は14億ドル、従業員数は7,000人超。欧州、米国、日本を含む海外売上は約30%を占め、グローバル顧客基盤を築いている。製造拠点は8カ所に広がり、研究開発センターは上海、横店、ボストン(米)の3拠点に配置されている。
George Cai氏(SVP of Apeloa/Head of Apeloa CDMO)は、同社を「研究開発主導のイノベーションと効率的なオペレーションで、ワンストップのCMCサービスを提供するCDMO」と表現する。さらに「自らを単なる受託製造会社ではなく、お客様のCMCチームの一員と考えている」と述べ、案件を個別の受託業務としてではなく、顧客とともに成功へ導くべきプロジェクトとして捉える姿勢を強調した。CDMO事業では進行中案件が1,311件、うち商業化段階の案件が398件に達しており、研究段階から商業化へと移行する案件群を厚く抱えている。
供給能力の大きさも同社の特徴だ。化学合成能力は11,710㎥、バイオ生産能力は7,380㎥に達する。Victor Li氏(VP of Apeloa CDMO)は、この規模が日本企業にもたらす価値として、①タイトな納期に応じた柔軟で迅速な供給体制、②スケールメリットを活かしたコスト効率、③化学とバイオを組み合わせた製造プロセス提案の3点を挙げている。単一技術ではなく、分子特性や開発段階に応じて最適な工程を組み立てられる点が、同社の基本的な立ち位置といえる。
品質保証体制の整備も日本企業にとって重要な評価ポイントとなる。ApeloaはPMDA、US FDA、EDQMなど各国当局の査察実績を重ね、グローバル品質システムの下で安定供給を継続してきた。その基盤として、品質保証部門と経営層の安定した体制、品質・EHSを重視する経営のコミットメント、そしてグローバル製薬企業との協業を通じた継続的改善を挙げる。加えて、ASMF、CEP、DMF、ANDAなど申請資料への対応やCMC支援も提供しており、日本企業が重視する品質、データインテグリティ、規制適合性に応える。
■フローケミストリー、酵素触媒、ペプチド、高薬理活性化合物
―多様なモダリティに応える技術力
Apeloaが技術面で前面に打ち出すのが、複数のコア技術プラットフォームである。なかでもフローケミストリーは、ラボから商業生産までを一貫支援するプラットフォームとして整備されている。Schiemann反応、酸化、ニトロ化、水素化、アジド化、オゾン化、グリニャール反応、有機リチウム反応、光反応など20種類以上の反応への適用実績をもち、10年以上の開発経験、30名超の専門人材、gからkgスケールへの対応力をもつ。
Dr. Wei Ding氏(AP of Apeloa CDMO)は、高温反応や高毒性試薬を用いる反応、熱移動・物質移動が収率に大きく影響する反応では、フロー化によって安全性と再現性を高められること、さらに商業化を見据えたスケールアップ設計まで一貫して支援できることが大きな価値だと説明する。
酵素触媒プラットフォームも同社が注力する領域の1つである。酵素ライブラリーは10系列・1,000種超を誇り、約2,000種のエンジニアリング酵素を保有し、酸化還元酵素、加水分解酵素、トランスアミナーゼ、リアーゼなど20種類以上の酵素ファミリーに対応している。受託から11日で500gのデモサンプルを納品した事例や、酵素改変によってee値を80%から99%以上へ高めて後工程を削減した事例もあり、化学合成だけでは難しい複雑な分子に対しても、高効率かつ持続可能な製造プロセスを提案可能だ。
ペプチド分野でもApeloaは、研究開発から商業生産までの一貫対応を掲げる。40名の専任研究者を擁し、固相合成、液相合成、両者を組み合わせたハイブリッド合成に加え、酵素触媒を活用した非天然アミノ酸合成までを基盤技術として整備している。ロットサイズは最大10kgまで対応し、PDCコンジュゲートペプチドのような高薬理活性ペプチド製造にも対応可能とする。
Dr. Daniel Xu氏(CTO of Apeloa Peptide)は、 114件のペプチドプロジェクトが進行中で、そのなかにはGLP-1受容体作動薬をはじめとする注目モダリティも含まれること、さらに2027年第2四半期には年間500kg超の生産能力を持つ新たなペプチド製造棟が稼働予定であることも明らかにしている。ペプチド創薬の初期研究から申請・商業化までを見据えた支援体制は、日本企業にとっても有力な選択肢になり得る。
あわせて、高薬理活性化合物への対応も同社が強く訴求する領域だ。同社の高薬理活性物質プラットフォームはBV認証を取得し、OEB5クラスの作業室6室とクリーンルーム3室を整備、中核エリアのOELは0.05μg/㎥未満という厳格な封じ込め基準を達成している。高薬理活性物質製造エリアの総容積は75㎥で、研究開発から商業生産までの製品ライフサイクル全体に対応可能という。多様な創薬モダリティが進む中で、フローケミストリー、酵素触媒、ペプチド、高薬理活性化合物という複数技術を横断的に使えることが、Apeloaの技術的な厚みになっている。
■日本市場に向けた体制強化と、長期パートナーとしての提案
Apeloaは日本市場を高い品質基準とものづくり文化を備えた成熟市場であり、世界有数のイノベーション創出拠点と位置付けている。
Roger Cao氏(Director of Apeloa Japan)は、日本企業が品質管理やデータインテグリティ、コンプライアンスに極めて高い水準を求めていることを十分理解しており、そうした期待に応えるため、品質体制や薬事対応を継続的に強化してきたと述べる。PMDA対応についても、10件を超えるAPIの日本登録実績と複数回のGMP査察対応を通じて、日本特有の規制要求への理解を深めてきたという。日本企業に対しては、研究開発から薬事申請、商業生産までをワンストップで支援することが、同社の提供価値になるとしている。
その日本市場対応の一環として2024年より、日本事務所を東京に開設している。日本語対応可能なスタッフを通じて、日本企業のコミュニケーションスタイルやプロジェクト運営に配慮しながら、より円滑な協業を進める方針だ。
同社は日本企業との長期的な信頼関係を大切にしている。Apeloaは20年以上にわたり多くの日本の創薬企業との協業実績を有し、今後も日本企業のCMC戦略を支えるパートナーとして歩んでいきそうだ。


■お問い合わせ
Apeloa Pharmaceutical Co.,Ltd
Tokyo office 〒105-5517 東京都港区虎ノ門2-6-1 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー17階
TEL:03-6453-6384 FAX:03-6453-6310
E-mail:info_cdmo@apeloa.com
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