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国産フィルターで医薬品製造を支える「ろ過の専門家」
安心の供給体制と使いやすさへのこだわり

ロキテクノ

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   波多野氏(前列左)、井上氏(後列左)、    松本氏(後列右)と製品開発・マーケティングのメンバー

 COVID-19のパンデミック時、国内製薬業界では製造に不可欠なシングルユース製品などが供給されにくい状況が発生し、サプライチェーンの脆弱性が大きな課題として浮き彫りになった。これを受け、フィルターメーカーの株式会社ロキテクノは、国産フィルターの製品開発を加速し、安定供給体制を確立した。
 同社の製品・サポート体制について、常務取締役の波多野功氏、開発部の松本定信氏、株式会社ロキテクノマーケティング ライフサイエンス市場開発部の井上宏貴氏に話をうかがった。

 

■長年にわたり幅広い産業分野で国産フィルターを提供

 1978年創業のロキテクノは、医薬品、半導体、食品、ファインケミカルなど幅広い産業分野で使用されるフィルター製品を提供し続けるフィルターメーカーである。国内2カ所(富山・福岡)と海外1カ所(マレーシア)に生産拠点を構え、グローバルにビジネスを展開する。

 「開発から製造、品質保証、販売まで、お客様に近いところで完結できる体制を整えています。お客様にとって身近に感じていただける存在であることは、当社の強みの1つだと考えています」と波多野氏は話す。

 近年、同社では製薬分野における取り組みを強化しており、準備期間を経て2020年から本格化。医薬品製造向けの製品ラインアップと生産体制の拡充を進めている。

 

■国内製造の強みを活かした供給体制を構築

 COVID-19のパンデミックは、同社が医薬品製造用の製品とサービスの展開を進めていた矢先の出来事だった。世界各国でワクチンが最優先で製造されることになり、シングルユース製品の需要が急増したが、海外製のシングルユース製品の供給は追いつかず、日本への割り当ても制限されるという事態になった。海外製品に依存していた国内製薬企業においてはその対応に追われることとなり、同社にもフィルター製品に関する問い合わせが多数あったという。

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写真1 拡張されたバリデーション施設。受け入れ能力は3倍に

 こうした状況に直面した同社は、国内製造の部素材の必要性を痛感し、パンデミック前から開発を進めていたシングルユースアッセンブリ用カプセルフィルター「HACTcap®(ハクトキャップ)」の製品化を急いだ。
 2025年10月には富山県の北陸事業所で製造棟・バリデーション施設の拡張工事を竣工。経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」の補助金を活用して実施されたもので、生産能力は従来の6倍、バリデーションサービスの受け入れ能力は3倍に拡大したという(写真1)。
 平時には他産業向け製品も製造するが、パンデミックなどの有事の際には製造ラインを切り替え、ワクチン・治療薬製造用の製品を供給できる、いわゆるデュアルユース施設として整備された。

 

 井上氏は、「現在、海外製品の供給体制も整ってきましたが、物流停滞のリスクなどは依然として存在します。また、国内調達による輸送距離の短縮はCO2削減にもつながるため、サステナブルなサプライチェーンの構築という観点からも、国産部素材を必要とする流れは今後も続くとみています」と述べた。

 なお、製薬用フィルターの製造においては製造エリアの清浄度管理も重要であるが、同社ではさらに高度な清浄度が求められる半導体・電子部品製造用フィルターの製造を行っていることから、そこで培ったノウハウを活かした清浄度管理が行われている。5S活動も徹底しており、例えばほこりが溜まりやすい製造機器類の下を掃除しやすくするために、機器類を床から数センチ浮かせて設置するなどの対応がとられている(写真2)。
 

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写真2 清浄度管理が徹底された製造エリア。機器類は床から数センチ浮かせてある

■お客様の生の声を聞き、ユーザビリティを追求

 HACTcap®は原材料などの無菌化や製品の最終ろ過滅菌に使用できる製品で、2025年7月から販売が開始された。小スケールから商用生産スケールまで対応できるサイズをラインアップする(写真3)。ガンマ線滅菌が可能で、ろ過膜には低圧損かつ高流量性を実現したポリエーテルスルホン膜を採用。通液性が良いため生産効率の向上が期待できるという。

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写真3 シングルユース用カプセルフィルター「HACTcap®」。小スケールから商用生産スケールまで対応

 本製品の大きな特徴は、ユーザーの使いやすさを追求したさまざまな工夫が施されていることである。例えばエアベントバルブには、閉じたままの状態を確実に維持するロック機構を設けられているほか、ベントにチューブを接続したままバルブを回して開閉しても、ねじれが発生しにくい構造になっている。また、厚手のグローブを装着した状態でも操作しやすいよう、操作部を大型化するなど、現場視点での使いやすさを徹底的に追求している。
 こうした工夫について松本氏は、「お客様と直接会話するなかで、作業中に生じるちょっとした不具合や使いにくさをおうかがいして、それを製品の改良に反映しています」と話す。国内製造ならではのフットワークの軽さが、ユーザーフレンドリーな製品づくりを支えているといえるだろう。

   
 HACTcap®は今後、用途別のバリエーションの拡充や顧客ニーズに応じたカスタマイズにも対応予定。さらに、培養工程後の細胞分離向けフィルターの開発も進めており、バイオ原薬から製剤まで製造工程全体をカバーできる製品群の構築を目指している。

 

■専門性と即応力を兼ね備えたサポート体制

 同社の強みは製品だけでなく、迅速で的確なサポート体制にもある。研究、開発、品質保証、バリデーションまですべて国内で対応することができ、顧客工場でトラブルが発生した場合には、品質保証部門と技術部門が密に連携し、原因分析から改善提案まで一気通貫で支援する。同社の技術部門が工場に出向いてろ過試験などを実施することも多く、その場で使用状況、用途、要望などに合うフィルターを選定することもあるという。

 また、充実したサポート体制を維持するため、同社では社員教育にも注力しており、医薬品関連規制の知識やバリデーション試験手技のトレーニングなど、“フィルターの専門家”として必要な知識や技術を体系的かつ効率的に身に付けるための教育プログラムが整備されている。さらに、この教育プログラムを活用し、産業界、大学への教育支援も行っていく。

 このように充実したサポートや高品質な製品の提供を通じて、「ろ過のことならロキテクノに相談したいと思われるような、お客様から信頼されるパートナーになることを目指しています」と井上氏は語る。

 波多野氏は「まずは当社工場にお越しいただき、製造環境や実際の製品を手に取って見ていただきたいと思っています。そのうえで、当社の製品をご使用いただければ、品質の高さや充実したサポート体制をより実感していただけると確信しています」と話し、将来的には日本製のフィルターの品質を世界にアピールしていきたいとの思いを述べた。
 

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 2025年10月に拡張工事を竣工した北陸事業所(富山県滑川市)

●その他の製品についてはこちらをご覧ください。

 


■お問い合わせ
株式会社ロキテクノ
〒140-8576  東京都品川区南大井6-20-12
TEL:03-5764-1172  FAX:03-5764-0681
URL:https://www.rokitechno.com/
E-mail:1266@rokitechno.com

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