[書籍紹介]
ゼロから学ぶGMP 第2版
仮想査察事例を徹底解説

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書籍のポイント

●査察官の視点-仮想の指摘事例からGMPを学ぶ
●改正GMP省令への対応をはじめ、最新の内容にアップデートした改訂版

  
 薬学部ではGMPに関する講義はごくわずかです。しかし、製薬企業に就職すると、製造・品質管理や品質保証といったGMP管理や、製造委託先のGMPの管理状況をチェックする業務等に携わる可能性があります。一方、行政でも高品質の医薬品製造を目指し、GMPの管理状況を確認するGMP査察官が、PMDAの品質管理部門や各都道府県の薬務主管部局等で活躍しています。
 本書では、GMPの基礎からその思想、サイエンスベースで医薬品の品質について学ぶ機会を提供するとともに、PMDAで品質管理業務やGMPに関する厚生労働科学研究の研究代表者を務めた著者が、厚労科学研究の文書や記載事例、PMDAが公表した情報、仮想の指摘事例等をもとにGMPの必須要件や現場で活用する方法を解説します。第2版では、改正GMP省令に対応したほか、近年問題となったGMP違反事例やオレンジレターの内容を盛り込む等、最新の内容にアップデートしました。薬学生、製薬企業等でGMP関連業務に携わる方、行政のGMP査察官に最適な1冊です。

  

編著:櫻井 信豪/編著
定価:5,060円(税込)/B5判/212頁/2023年8月刊

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目次

第1章 医薬品とは
 1. 医薬品の定義
 2. 医薬品の分類
 3. 製薬企業の組織
 4. 医薬品の製造販売まで
  開発研究から技術移転へ
 5. 医薬品の工場
 (1)原材料の受け入れ
 (2)製造に使用する水
 (3)原薬の製造
 (4)無菌医薬品の製造
 (5)製品倉庫
 (6)試験検査棟
 (7)事務棟

第2章 医薬品の品質とは
 1. 医薬品の品質とは
 2. 製品を実現するためのGMP
 3. 広義の品質
 4. 品質のリスクを管理すること

第3章 GMPとは
 1. 薬事規制強化に影響を与えた薬害等
【海外の事例】
 (1)サリドマイド事件
 (2)ジエチレングリコール混入事件
 (3)偽ヘパリン事件
【国内の事例】
 (1)ジフテリア予防接種禍事件
 (2)薬害C型肝炎事件
 2. 日本のGMPの歴史
 3. PIC/SのGMPガイドライン
 4. その他のGMPガイドライン
 (1)WHOのGMPガイドライン
 (2)米国FDAのGMPガイドライン
 (3)EUのGMPガイドライン

第4章 医薬品医療機器等法とGM
 1. 医薬品医療機器等法とは
 2. 法体系
 3. GMP調査等に関する医薬品医療機器等法条文
 (1)製造販売業(法第12条関係)
 (2)製造業(法第13条関係)
 (3)製造販売品目の承認(法第14条関係)
 4. 回収等に関する条文と回収情報
 5. GMP調査の種類
 (1)法第14条の6に基づくGMP適合性調査
 (2)区分適合性調査
 (3)法第69条 立入検査
 (4)法第75条の4 立入検査
 (5)法第80条 輸出用医薬品のGMP適合性調査
 6. 実際のGMP調査
 (1)実地調査先の選定
 (2)調査方法と調査の流れ
 7. コロナ禍を受けてのGMP調査
 (1)リモート調査
 8. GMP指摘事例速報(オレンジレター)

第5章 GQP省令とGMP

第6章 GMP省令
 1. 改正GMP省令
 2. 改正GMP省令の内容
 (1)製造業者等の責務・マネジメントレビュー
 (2)医薬品品質システム
 (3)品質リスクマネジメント
   品質リスクマネジメントガイドラインの改訂(ICH Q9(R1))
 (4)構造設備
 (5)品質管理
 (6)安定性モニタリング
 (7)製品品質の照査
 (8)原料等の供給者の管理
 (9)外部委託業者の管理
 (10)教育訓練
 (11)文書及び記録の管理
 3. リテスト期間
 4. まとめ

第7章 変更の管理
 1. 適切な変更の管理のために
 2. 「変更の管理」に関する不備事項の分類
 3. 医薬品ライフサイクルを通して求められる「変更の管理」

第8章 逸脱の管理
 1. 逸脱や異常を認識するために
 2. 査察指導事例と措置の例
 3. 逸脱の管理に関する説明

第9章 バリデーション
 1. 製造工程で品質を作り込むこと
 2. バリデーションの定義
 3. バリデーションの概念
 4. 適格性評価からプロセスバリデーションまでの流れ
 5. 製造工程におけるバリデーションの具体例
 (1)無菌製剤に関する滅菌バリデーション
 (2)非無菌製剤(錠剤)に関するバリデーション
 (3)コンピュータシステムと製造設備
 (4)コンピュータ化システムのバリデーション

第10章 製薬用水
 1. GMP省令と薬局等構造設備規則の要件
 2. 製薬用水の製法
 3. 製薬用水の設備の適格性と日常的な管理

第11章 空調システム
 1. GMP省令と薬局等構造設備規則の要件
 2. 空調システム
 3. 無菌操作に必要なバリアシステム
 4. 環境モニタリング
 5. その他のGMP管理上の重要項目

第12章 GMPの国際連携
 1. PIC/Sの概要
 2. PIC/Sのミッション
 3. ビジョンと原則
 4. PIC/Sの組織
 5. 医薬品サプライチェーンのグローバル化とPIC/Sの意義
 6. 加盟当局によるPIC/S活動への参画
 7. 日本の加盟
 8. 加盟の仕組み/加盟審査
 9. 加盟にあたっての当局内の品質システムの整備の必要性,国際対応人材育成の必要性
 10. 加盟申請に必要な事項,申請書類の内容(Questionnaire, Audit Checklist)
 11. 今後の展望

第13章 再生医療等製品の品質確保
 1. 再生医療等製品の法規制
 (1)定義
 (2)条件及び期限付承認制度
 (3)再生医療等製品の製造管理及び品質管理に関する省令(GCTP省令)
 2. 再生医療等製品の特徴
 3. 品質確保のための要点
 (1)原料へのトレーサビリティの確保
 (2)原料の受け入れ
 (3)加工(製造段階)
 (4)出荷のための試験
 (5)流通(医療機関への配送)
 4. GCTP省令の特徴
 (1)品質リスクマネジメントの概念
 (2)バリデーション/ベリフィケーション
 (3)製品の品質の照査
 (4)GCTP省令の課題

第14章 GDP
 1. 低品質医薬品,偽造医薬品の定義
 2. 低品質医薬品及び偽造医薬品の流通と世界の現状
 3. 低品質医薬品の流通による影響
 4. GDPが必要な理由
 5. わが国のGDPの内容と構成
 6. GDPと薬剤師の役割

第15章 信頼を得ること
 1. データの信頼性確保とは
 2. 品質文化
 (1)PIC/S
 (2)WHO
 (3)FDA
 (4)MHRA
 3. 失敗から学ぶ
 (1)経緯
 (2)なぜ,長い期間不正が発覚しなかったのか?
 (3)新体制での信頼回復に向けての努力
エピローグ
 4. 医薬品品質システムと企業の風土の関係
 5. これで十分,というものはない

コラム
 各調査への責任役員の同席が求められるようになった
 校正
 ニトロソアミン不純物の管理
 知識管理体制構築のポイントとは?
 科学的根拠に基づくリスクアセスメント
 ハザードとリスク
 教育訓練の実効性とは?
 リテスト日
 SOP等の文書の改訂について
 検体の管理について
 Annex 16の新設の理由

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