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Cytiva+Pallの相乗効果が、治療法を進歩させる、もっと速く
~日本のバイオ医薬業界に新風をもたらす、新生Cytivaを詳細レポート~

Cytiva

 Cytiva(サイティバ)とPall Corporationのライフサイエンス事業(Pall Life Sciences)は2023年5月1日より事業統合し、「Cytiva」ブランドとして新たなスタートを切った。7月5日から東京ビッグサイトで開催された「インターフェックスWeek 2023」では新生Cytivaとして初のお披露目となり、展示ブースには両社の最新鋭かつ広範囲にわたるバイオ技術ポートフォリオが一堂に会した。同ブースは3日間の会期中常に盛況で、特に次世代型シングルユースバイオリアクター「Xcellerex™ X-platform」や、仮想空間のなかで機器のトレーニングを体験できるVRトレーニングツールの紹介セミナーには多くの人だかりができていた。
 本レポートでは同社のブース紹介のほか、今回の事業統合の背景や今後のビジネス展開などについて、代表取締役のペレ ステファン氏、バイオプロセス事業部長のニック  ラインズ氏、ゲノミックメディシン事業部長の小田昌宏氏のインタビュー内容をお届けする。

 

■バイオ医薬品の開発から製造まで、よりシンプルに、かつスピードアップを実現

 
 東京ビッグサイト近くの国際展示場駅には「Cytiva+Pall」とデザインされた大型フラッグ広告がお客様を出迎え、従来よりも拡大した展示ブースでは多数の実機展示と、様々なテーマを扱ったブース内セミナーの実施など、新生Cytivaの見どころが満載であった。

 

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           最寄り駅構内の大型フラッグと展示ブース

 「Cytiva、Pallともにバイオ医薬品製造において非常に長い歴史かつ豊富なネットワークがあります。その2社の実績を1つにする今回の統合は非常に大規模なものでしたが、統合後2カ月が経った現在、非常に順調です。これまでCytivaとPallはそれぞれの製品を同じお客様にご提供してきました。しかし統合によって、お客様は1人の担当者にコンタクトすることで、両社の幅広い製品・ソリューションにアクセスしていただくことが可能となりました。今回の統合はCustomer Drivenの考え方をもとに進めることで、お客様に受け入れていただきやすい体制を構築し、お客様にとってシンプルなビジネスを実現する、ユニークなことができたと思っています。ブースでお客様と直接お話ししてみて、我々が一緒になったことを自然に受け入れてもらえていると感じました。一方で、企業規模がさらに大きくなったことに対する期待も感じています」とペレ氏は語る。

 

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                  ペレ・ステファン氏(同社のブースにて)

 またニック氏も「モノクローナル抗体、バイオ医薬品、ワクチン、遺伝子治療、再生医療などさまざまなモダリティにおいて、細胞培養から充填まで、また多様なスケールに対し、プロセス開発から商用生産までEnd to Endの製品提供ができる体制が整いました。その結果、バイオ医薬品製造のプロセスをシンプルにでき、コスト削減、上市のスピードアップ、そして患者さんの治療に貢献できると自負しています」と語る。

 さらに小田氏も「世界には治療法が確立されていない希少疾病が7,000以上あると言われています。生まれたばかりの赤ちゃんが遺伝子疾患などの病気で亡くなるのは絶対に見たくありません。そういう疾患に対して、遺伝子治療などのニューモダリティは治療に大いに貢献する可能性があり、注目されています。わが社はそういった画期的な治療が患者さんに早く届けられるように取り組んでおります。しかし遺伝子治療など新規モダリティの開発・製造は現時点では発展途上の部分があります。コストもまだ高いです。そこを解決するためには、更なるイノベーションが必要です。さまざまなモダリティに最適なワークフローをご提案し、迅速な医薬品開発・上市をサポートしていきます。わが社は装置だけでなくアプリケーション含めてパッケージとしてご提案できます。バイオ医薬は上流から下流まで複雑な工程を経て製造されます。個々の工程それぞれに、高い技術と専門性が要求されます。今回の統合により、これまでバイオ医薬品製造で培ってきた経験や専門性をもつエキスパートの層が更に強化されました。製薬企業の方をはじめ、新規モダリティに取り組むスタートアップの方にぜひご活用いただきたいです」と話す。

 

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        小田 昌宏氏とニック ラインズ氏(同社ブースにて)

■新製品X-platformによる開発加速に注目集まる

 ブース正面に配された新製品「Xcellerex™ X-platformバイオリアクター」(写真)は、モノクローナル抗体、細胞治療薬・遺伝子治療薬やウイルスベクターの製造に適しており、シングルユースのアップストリーム工程をシンプルにする。同製品は、世界中の研究室やバイオ医薬品製造工程において何千台も使用されている「Xcellerexバイオリアクター」のシングルユーステクノロジーの高い信頼性と性能を継承している。新型のインペラとスパージャーと、至適化されたベッセルデザインが幅広いアプリケーションの要件に対応し、高密度培養の実現と生産性向上をサポートする。また、標準バッグのラインアップを充実化させ、将来のスケーラビリティを視野に入れた設計思想により、プロセスのニーズ変更にも対応する柔軟性を備える。

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 「X-platformバイオリアクターは、パイロットスケールからGMP製造施設に至るまで、モジュール方式、アプリケーションベースのアプローチによって、細胞培養の生産能力アップ、効率化を実現させます。また、専用のソフトウェアによって、容易に自動制御が実現可能です。ブースにお越しになったお客様が実機をご覧になってワクワクしている、と感じます。本製品はユーザーのニーズをフィードバックして開発しています。モジュール化したのは、製造施設内でフレキシブルな配置を可能にしたいというユーザーの声を反映したためです。2023年より50Lおよび200Lサイズのご提供を開始しています」(ニック氏)。

 

 「Pallでもバイオリアクターは取り扱ってきていましたが、バイオリアクターには多くのことが求められます。たとえば、接着細胞培養か浮遊細胞培養かによってタイプの異なるバイオリアクターが必要になります。いかに効率的に早くプロセスを開発するかがポイントになるので、お客様のニーズに細かく対応できる最適なソリューション、ラインアップが必要です。わが社はそれに対応できるポートフォリオを持っています。今回の統合によって、用途が重複した製品群の取り扱いについてよくお客様からご質問いただくのですが、お客様にとって最適なご提案をできるようにポートフォリオを維持していきます。とはいえ、バイオ医薬品製造で大ベテランの2社が統合し、研究開発陣が一体化したので、それぞれの強みを生かした新製品開発にも取り組んでいきます」(小田氏)。

 

■透明性のあるコミュニケーションでお客様のプロセスを加速し、信頼関係を醸成

 同社では、大型のハードウェアを中心とした製造プラットフォーム以外に、それらで使用されるシングルユースバッグ、培地やレジンなどの消耗品も取り扱っている。しかし今回の新型コロナウイルス拡大時に、これら消耗品が世界的に供給不足になったことは記憶に新しいであろう。当然、同社も状況は同じであったそうであるが、そこで強く社員に呼び掛けていたのが「透明性のあるコミュニケーション」であった。

 「消耗品の安定供給が非常にクリティカルになった際にお客様がサプライヤーに望んでいたことは、“サプライチェーンからの信頼できる情報”でした。たとえば、供給が遅延してしまうなど、お客様にとってあまり良くないニュースだとしても、そのことを迅速かつオープンに伝えます。お客様は早めに正しい情報を得ることで新たなプランニングができます。そして逆にお客様からも使用予定をしっかりと事前に聞くことで、我々も生産計画に反映できます。今回のパンデミックで気づいたのはさまざまな消耗品が供給遅延するとともに、情報も足りていなかったということです。たとえ悪い知らせであっても、最新の状況を正しく理解することが重要です。できるだけ迅速に透明性のあるコミュニケーションに取り組んだことで、お客様からの信頼を得られ、よりパートナーシップが深くなったと感じます。また、クロマトグラフィーのレジンはこれまでスウェーデンでのみ製造していましたが、米国にも工場を設置し、生産量の拡大に向けて準備を進めています。今回の統合のメリットとして世界に36カ所の製造拠点を持つことができました」(ペレ氏)。

 Cytivaでは、危機的状況下でも事業継続をマネジメントできるよう、製造キャパシティの拡大や安定的なサプライチェーンを確保するため、お客様のニーズをヒアリングし、長期的に改善へ投資をすることで、安定した医薬品供給を実現するSecurity of Supply (SoS)に取り組んでいる。

 

■2023年のグローバルバイオファーマレジリエンス指数は

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 レジリエンスを再考するパネル

 ブース展示では2021年版に引き続き、バイオ医薬品業界がこの2年間にどれだけ発展してきたか、どの部分を改善すべきかについて、同社がバイオ医薬品企業の経営幹部を対象とした調査結果について掲示していた。レジリエンスは各国のバイオ医薬品業界の強さを示している。

 「日本は非常に優れた基礎研究力を持っています。よいシーズがあってもそれを製品化するまでの橋渡し研究が不足しています。またバイオベンチャー企業も少ないです。そして大量生産のスケール不足と人材不足が課題です。そのため今回のブースでもVRトレーニングツールをはじめ、Cytivaがご提供する教育・トレーニングプログラムをご紹介しています。これらを活用いただくことで効率的に人材育成ができると考えています。しかし、今回のパンデミックを経て、バイオ医薬品が国民の健康だけでなく経済も守るということが再認識され、新たな製造施設拡充も進みだしています。この2~3年でそれらが稼働するでしょう。“ルネサンス”が見えてきたと感じます。今後ともわが社はお客様のサポートを強化させていきます。そして、ベンチャー企業のアイデアをイノベーションでサポートし、シーズの状態で止まってしまっているものを進化させるお手伝いを強力に進めていきたいです」とペレ氏は意気込みを示す。

 今回のCytivaとPallの事業統合によって拡充されるポートフォリオ、サポートによってわが国のバイオ医薬品の研究開発・製造が加速化されることが期待される。
 

●その他の製品についてはこちらをご覧ください。

 


■お問い合わせ
Cytiva
〒169-0073 東京都新宿区百人町3-25-1 サンケンビルヂング
TEL:03-5331-9336
E-Mail:Tech-JP@cytiva.com
URL:https://www.cytivalifesciences.co.jp/

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