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バイオ医薬品業界のトレンドを知り、課題解決の糸口を模索する
―ハーベスト工程の効率化へ向けてのシングルユースの活用―

サーモフィッシャーサイエンティフィック ライフテクノロジーズジャパン

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  左から鎭西氏・長崎氏・内田氏

 バイオ医薬品市場を取り巻く環境の変化が著しい昨今、開発から上市、そして商用生産に至るまで、あらゆるフェーズでプロセスの効率化やコスト最適化の重要性が指摘されている。専門領域ゆえに人材確保に困難さが伴うことや、現代社会で求められる持続可能性も考慮する必要があるなど、バイオ医薬品市場でのビジネス成功に向けた課題は多岐にわたるのが現状だ。
 これら課題を具体的に解き明かし、解決するための方策を探るべく、サーモフィッシャーサイエンティフィック バイオプロダクション事業部の長崎宏氏、鎭西真理子氏、内田美帆氏の3名に話を聞いた。

 

■バイオ医薬品生産のトレンド、シングルユースという選択肢

 バイオ医薬品市場が大きく伸長し、今後も拡大が見込まれる現在、生産面でのトレンドを示すキーワードは“効率化”と“フレキシビリティ”だ。長崎氏はまず、「業界全体を俯瞰すると、開発品目が充実している昨今は、開発をスピードアップしていかに迅速に上市できるかが重要になっています。それに加え、どこでどう生産するかという戦略的な視点も大きな課題です。国内では製造できるスペースが限られている現実があり、生産設備の有効活用が重要視される中で、課題解決の糸口となるのがシングルユース活用です。どれだけのバッチ数を回せるか、切り替えタイミングをいかに早くできるかという“効率化”の視点から、シングルユース対応の設備がますます注目されています」と語る。

 シングルユースは単回使用であることから洗浄や滅菌が不要で、時間、労力、コストの低減と生産効率向上をもたらすが、昨今は技術進化によってキャパシティの選択肢も増えている。シングルユースのバイオリアクターはこれまで最大で2,000 Lほどの容量だったが、現在は3,000~5,000 Lクラスも登場し、開発から上市後の商用生産まで、需要に応じた生産性の“フレキシビリティ”をもたらしているという。

 さらに長崎氏に続いて内田氏は、「従来は国内外問わずステンレス製のリアクターを用いるのが主流でしたが、徐々にそれらが老朽化し次の製造設備の計画を立てているお客さまが増えています。ステンレス製のリアクターを新たに導入するには大きなコストがかかりますので、この先のファシリティをどうするかという観点でも、シングルユースがもつフレキシビリティは注目されています。また、グローバル展開を視野に生産拠点を海外へ移す際にも、世界的に活用が盛んなシングルユースは技術移管がスムーズに行えるのも利点と伺うことがあります」と補足した。
 

■電力や水などの使用量低減による環境配慮、人材確保の課題解決に寄与することでコスト削減を実現

 “効率化”と“フレキシビリティ”を端緒に、シングルユースが注目されている背景を長崎氏と内田氏は説明したが、一方で現代社会に要求される持続可能性、SDGsを考慮しても、メリットは大きいという。

 「シングルユースを用いることで、クリーンルーム維持の使用電力や洗浄水量を減らすことができ、環境負荷低減につながります。また、人材確保および育成も重要ですが、設備の取り付けを年齢や体格を問わず簡便に行えるようなシングルユースを活用すれば、オペレーション負荷も大幅に低減可能です。これらを実現することでコスト削減にもつながります」と長崎氏は語る。

 効率化やフレキシビリティに加え、環境負荷や人材・オペレーション負荷の低減は、コスト削減というビジネス上で重要な要素にも合致する。これらのメリットを手にする方策の1つに、シングルユースの活用があり、現在トレンドになっているのだろう。

 

■シングルユースがもたらす具体的効果:ハーベスト工程を例に

 シングルユース活用がもたらす具体的なメリットとして、鎭西氏はハーベスト工程での例を示した。ハーベストは、リアクターでの培養後に得られた培養液を、精製工程に移行する前に清澄化するステップである。従来はデプスフィルターを用いる方法が一般的で、フィルターのコストや保管場所の問題、取り付け・交換の労力、使用するバッファー量が膨大になるといった種々の課題を抱えていた。前述のように、シングルユースでも培養後のハーベスト工程で取り扱う培養液の容量が増えており、5,000 Lクラスのリアクターが登場している現在は、特にそれらの負担が大きくなっており、より効率的かつ無駄のない運用が求められている。

 「デプスフィルターのみを用いた手法の場合、通常2段階でろ過していくため、1,000 L以上の大きなスケールになると大量のフィルターを必要とし、コストが大きく、保管スペースも確保する必要があります。また交換の際には、液体が染み込んで10数キロの重量にもなるフィルターを取り扱わなければならず、作業負担も大きいです。また、ステンレス遠心機の場合は接液部の滅菌作業も必要になってきます」と鎭西氏は課題を列挙したうえで、これらを解決するソリューションとして、同社が新たに発売した『Thermo Scientific™DynaSpin™シングルユース連続遠心分離機』(以降:DynaSpin)を紹介した。
 

■フィルター量を約70%カット、省スペースやオペレーション負担も軽減

 DynaSpinは、特に大容量の培養液を扱うハーベスト工程を効率化するシングルユース連続遠心分離機である。鎭西氏はその特長について、図1を示しながら「デプスフィルターのみの場合と比べ、DynaSpinを活用することでフィルター量を大幅に削減でき、またハウジングの台数やバッファー量を減らすことができます。これによってスペース効率が向上しますし、フィルターやバッファー量が少なくなれば当然関連するオペレーション負担も軽減されますので、作業効率改善にもつながります」と説明した。1,000 L以上のスケールで見ると、フィルター量を平均70%削減できるといい、スペースやコスト、作業負担の側面から見ると非常に大きなインパクトだ。

 

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図1:「DynaSpinシングルユース連続遠心分離機を使用した場合」と「デプスフィルターのみの場合」の作業スペース比較

 またオペレーションの観点からは、負担軽減に加え、作業性を向上させるさまざまな機能も備えている。
 「DynaSpinはシングルユースのため滅菌作業も不要で、ハーベストが完了したらローター部品を付け替えることですぐに使用可能ですが、さらに、特長的なのが取り付けの容易さです。手順がわかりやすく工夫されており、慣れれば数分で取り付けられると思います」と鎭西氏。

 写真の通り、実際に鎭西氏は取り付けの様子を見せてくれたが、その構造・手順は簡便かつ機動的に実行できるように考えられていることがうかがえた。

 「また、タッチスクリーンで行う遠心分離速度や送液速度の設定も、視覚的にわかりやすくなるよう配慮されており、ハーベスト条件も一度設定すれば同じものを繰り返し使用できるため、オペレーションがシンプルになります。ハーベスト中の液濁度やチューブへの負荷がどの程度かといったデータも経時的にモニタリング可能で、万が一異変があった場合にも発見がスムーズになる機能もあります」と鎭西氏は付け加えた。

 

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             取り付けのデモを行う鎭西氏

 これらを総合的に勘案すると、2,000 L以上のスケールではハーベストの時間が半分ほどに低減され、さらに最大で25%コスト削減が可能になるというデータもあるという(図2)。

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             図2:ハーベスト工程に要するコスト比較

 シングルユース活用メリットである、“プロセスの効率化”や“コスト最適化”などを大いに発揮できることは、DynaSpinシングルユース連続遠心分離機の特長と言えるだろう。バイオ医薬品生産における課題解決に寄与する製品であることがうかがえる。

 

■実機に触れる機会も

 同社は、東京都港区のオフィス内に再生医療クリエイティブ・エクスペリエンス・ラボ(T-CEL)を構えている。T-CELは、バイオ医薬品や再生医療分野で同社が提供している製品やソリューションのデモ、見学が行えるラボだが、現在はDynaSpinシングルユース連続遠心分離機の実機も展示中だという。「取り付けやタッチパネル操作などを実際にデモ体験できるため、興味があれば一度お越しいただきたい」と3名は声をそろえた。
 

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「T-CEL」に展示中のDynaSpinシングルユース連続遠心分離機の実機

     
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〒108-0023 東京都港区芝浦4-2-8 住友不動産三田ツインビル東館
TEL:03-6872-6230
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