[書籍紹介]
くすりに携わるなら知っておきたい!
医薬品の化学 第2版
2023/05/02
●書籍のポイント
・くすりに携わるすべての人に役立つ本!
・くすりの“なぜ?”を有機化学で解き明かす!
月刊誌『PHARM TECH JAPAN』で4年間にわたり連載された好評企画をまとめた本書は、2019年12月に初版が発行され、医薬品にまつわるさまざまな現象の謎を有機化学の視点から解明する指南書として多くの読者に親しまれてきました。
第2版では、初版発行から3年間のうちに上市された特徴的な新薬のトピックを取り上げるとともに、コロナ禍における医薬品開発として、COVID-19の治療薬およびワクチン類の開発事例も盛り込み、それらによって医薬品業界がどのように変化したのかについても解説しています。また、有機触媒、生体直行型反応がノーベル化学賞の受賞対象となったことから、その関連記事も追加しました。好評だった初版からさらにパワーアップした第2版も、くすりに携わるすべての人にとって必携の1冊です。
編著:高橋 秀依、夏苅 英昭/編 定価:4,400円(税込)/B5判/304頁/2023年3月刊 |
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●目次
第Ⅰ部 医薬品を支える有機化学
第1章 ココがわかれば有機化学は簡単!
1.アミンはなぜ塩基性を示すのか?
2.アミドの窒素はなぜ塩基性を示さないのか?
3.ヒドロキシ基のさまざまな性質:カルボン酸、フェノールはなぜアルコールよりも強い酸になるのか?
4.曲がった矢印と化学反応
5.カルボニル基の化学(1):イミンの生成反応とイミンが関与する生体内反応
6.カルボニル基の化学(2):アミド・エステル結合の形成反応
7.キラリティーを学ぼう
8.タンパク質・ペプチド・アミノ酸の化学
9.糖化学へのお誘い
10.水素結合、電気陰性度とはなんだろう?
11.生体内で起きている酸化・還元の化学
第2章 有機化学は役に立つ!
1.ノーベル化学賞と有機合成
2.鈴木-宮浦カップリングと医薬品創製
3.光化学反応を勉強しよう!(1)
4.光化学反応を勉強しよう!(2)
5.時代は回る:有機分子触媒(2021年ノーベル化学賞)
6.セルロースはなぜ水に溶けないの?
7.シクロデキストリンの化学
8.生体直交型反応とクリック反応(2022年ノーベル化学賞)
第Ⅱ部 創薬を目指す医薬品化学
第1章 知っておきたい!医薬品化学の基礎
1.医薬品と生体内標的分子の間に働く力
2.ドラッグデザインの基礎知識-ファーマコフォア、バイオアイソスター-
3.薬物の物性改善の実際
4.酸素反応の仕組み(1):触媒反応の有機化学
5.酸素反応の仕組み(2):プロテアーゼ阻害薬の創製へ
6.補酸素:機能と化学
第2章 医薬品はサイエンスの結晶
1.なぜ、フッ素は医薬品に活用されるのか?
2.薬物代謝を有機化学で考える
3.グレープフルーツジュースの謎
4.プロトンポンプインヒビターはプロドラッグではないのか?
5.キラルスイッチ医薬品を考える
6.くすりの効くかたち:軸下斉と医薬品
7.添加剤を構造式で考える
8.スルホンアミド構造と医薬品
9.β-ラクタム系抗菌系の化学
10.セレンディピティとベンゾジアゼピン系薬剤
11.ロタキサンを医薬に活かす
12.二次元世界からの脱出?
第Ⅲ部 最近の創薬に思う
第1章 新薬と創薬の話題
1.史上初の重水素化医薬品
2.ホウ素を含む4つの新医薬品
3.糖尿病治療薬(1):SGLT2阻害薬とインクレチン関連薬
4.糖尿病治療薬(2):GLP-1アナログの進歩
5.核酸医薬品を支える化学
6.ADC:抗体-薬物複合体
第2章 創薬を取り巻く環境
1.創薬で思うこと(1):世界および国内の医薬品市場、ハーボニーⓇとレブラミドⓇ
2.創薬で思うこと(2):リリカⓇとテクフィデラⓇ
3.医薬品開発の現状:ブロックバスターvsニッチバスター
4.なんで低分子じゃダメなんだろう?
5.コロナ禍における医薬品開発
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