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QCチェックもDXの時代へ
AIで文書間の差異を見つける、高精度文書突合・正誤判定システム「QCDox」

ディビイ

 血液製剤メーカーのGMP違反を契機として、平成28年1月19日付で厚生労働大臣による承認を得た全医薬品(32,466品目)について、医薬品の製造販売承認書どおり製造されているか一斉点検を行うことが製薬会社に求められ、医薬品製造販売業者(646社)が点検を実施した。その結果、軽微変更届出が必要な相違が479社22,297品目(全品目の69%)にあった。しかし、その後もGMP違反事例などが散見されたことから再点検が求められ、その都度、製薬会社では製造販売申請書などの原資料と製造実態に差異がないか、膨大な資料をチェックする作業に忙殺されたと思われる。その作業は今後も続き、リソースが割かれることを何とかしたい、と考えられている方も多いのではないであろうか。
 その解決策としていま注目を集めているのが、クラウド(SaaS)版の「医薬・製薬会社向け文書のQCチェック負荷軽減ソリューション QCDox」である。

 

■製薬企業からの要望をきっかけにQC業務支援ツール開発

 2021年に施行された改正GMP省令によって、規定された多数の文書・記録の保管が義務付けられ、なおかつ文書作成の際には、原資料との整合性、一貫性を保つことが求められるようになっている。そのQCチェックの作業量は膨大で、時間・人員ともに多大なリソースを必要とする。

 具体的には、日本薬局方などの公定書や製造販売承認書などの原資料を基に標準作業手順書(SOP)や各種管理基準書などさまざまな文書が作成され、現場では活用されているが、それらの作成文書の記載内容に差異があってはならない。しかし、原資料の該当箇所を探し出すことが『大変』、差異がないように作成することも『大変』、どの書類を参照しているのか探すのが『大変』、とまさに『大変尽くし』、という状態である。

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       高橋 成典 氏

 2015年5月に設立されたディビイは、独自開発のフレームワーク(rodanius)を活用し、テキストに関する課題解決からシステム開発までを一貫して従事、データ処理、解析、DX移行の課題解決などを手がけている企業。「QCDox」の前身である、製薬会社における医薬品品質保証業務、QCチェック、データインテグリティ確保において、文書間での不足内容の確認や整合性を照査するための作業負荷軽減を行うことができる文書管理システム「rodanius for Pharma(オンプレミス版)」の開発は、2019年にスタートした。※オンプレミス版:自社サーバーにてソフトウェアを導入・運用する利用方法

 「開発のきっかけは、ある大手製薬企業様から『自然言語処理のソリューションを提供してほしい』という要望が寄せられたことでした。開発にあたり、製薬企業様からQCチェックのニーズを丹念に聞き出してシステムに落とし込んでいきました。システムよって、『元にしたのはどの文書か?』、『関連する箇所はどこか?』、『間違っている箇所はあるか?』をAIによって自動化することができる。もちろん、データインテグリティ要件にも対応しています」と、同社代表取締役の高橋成典氏は開発経緯を説明する。

 

■クラウド版「QCDox」で導入コスト軽減を実現

 従来の「rodanius for Pharma(オンプレミス版)」はすでに製薬会社2社で採用され、10社以上から引き合いがある。企業ごとのカスタマイズや、セキュリティ対応などができる反面、サービス導入の際のシステム構築・実証実験などの負担やコスト的なハードルもあった。
  
 最近では企業単位だけでなく、製剤研究部門など部門・部署からの問い合わせも増えているという。こうした背景もあり、同社では「rodanius for Pharma(オンプレミス版)」の性能はそのままに、スムーズな利用開始ができ、コストを抑えた導入ができる、クラウド(SaaS)版「QCDox」をリリース。初期費用30,000円、月額98,000円からと利用しやすい料金設定となっている(図1)。また「文書の確認は365日毎日やっているわけではない」とのユーザーの声に応えて、「サービス停止時対応」も用意されている。これは文書確認を実施する期間だけシステムを使用するというサポートも展開(最短利用期間は3カ月/年、停止時の月額は20,000円)。

 

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図1 クラウド(SaaS)版「QCDox」料金表

 

■QCチェックの作業時間短縮・品質向上

 QCDoxを利用は、原資料や作成した文書などQCチェック対象文書のPDFデータをシステムに登録するだけという簡単操作が魅力的だ。登録後はチェックしたい文書間の関連箇所をユーザーが特定し、クリックすると差異がないかをシステムが自動的に判別。表記の違いなどの可能性がある単語はハイライトで表示される(図2・3)。

 

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図2 関連文章の抽出

 

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図3 間違い箇所の発見

 これにより文書チェックに要する時間短縮、誰でも迅速に間違い箇所を発見できるほか、関連書類を一元管理でき、一定品質での資料チェックが可能になるなど、QCチェックの効率化の実現に直結させることができる。また、QCDoxは主要なGxP関連文書のチェックに対応しており(図4)膨大な原資料、作成文書のチェックに役立つ。

 

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図4 「QCDox」の主な対応文章

 具体的な仕様として、照合に対応している言語は日本語で、対応可能な文書形式はPDF形式の文書のみとなり、手書き文書の取り込みはできない。テキストデータを保持している文書が対象で、画像の表示は可能であるが、検索はできない。文書内に誤記が発見された場合、システム内では改訂はできないようになっており、記載内容に誤りがあった際には原資料を修正して、再度文書をアップロードする仕様となっている。記載内容の不一致は、綴り違いと不足語の2つの機能で特定させる。

 日本製薬団体連合会の元品質委員会委員長で、現在、熊本保健科学大学品質保証・精度管理学共同研究講座特命教授の蛭田修氏は「AIを利用し、関連する文書間のリンクをトレースし、容易にデータベース化してくれるシステムは、承認書と製造指図書などとの相違確認はもとより、医薬品の製造や製造販売関連の種々の文書作成業務において、関連文書間の整合性確保など、信頼性やデータインテグリティの確保か要求される文書管理のさまざまな場面において、活用が期待できるのではないでしょうか」と語っている。
 QCDoxにご興味がある方はぜひ同社にお問い合わせいただきたい。

 

 


■お問い合わせ
株式会社ディビイ 事業開発部
〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町1-12 阪急ファイブアネックスビル10F
TEL:06-6232-8608
E-Mail:dbe-sales@d-be.co.jp
URL:https://rodanius.jp/cloud/

 

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