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新モダリティ開発のプロセス加速化と簡素化を実現
-mRNA、ADC、ウイルスベクターの技術力・経験値が武器-

メルク

 2022年10月、Merck(メルク)は、フランス・マルティヤックの拠点に2,700m2の施設を開設し、モノクローナル抗体や組換えタンパク質の生産能力を拡大させると発表。新施設が本格稼働することで、臨床段階から後期商用生産段階にわたるエンドツーエンドのよりパワーアップしたサポートが可能となり、開発プロセスの加速化と簡素化が実現できるという。本レポートではメルクが誇る技術、他社にはない特色で新モダリティをはじめとする医薬品開発プロセスをいかに革新的に変化させたのかを探った。

 

■差別化された「Millipore CTDMOサービス」

 メルクは、長年にわたり医薬品開発、材料科学、プロセス技術の専門知識を培ってきた。その技術力を活かして医薬品の上市スピードの大幅アップを可能とする「Millipore CTDMOサービス」は、2022年に新設した「ライフサイエンスサービス事業」が推進。モノクローナル抗体、高薬理活性原薬(HPAPI)、ウイルスベクター、抗体薬物複合体(ADC)、mRNA、脂質ナノ粒子(LNP)製剤など、さまざまなモダリティについて前臨床段階から商用生産段階にわたり、試験を含むサービスを提供している。

 「CTDMOのTはTestingのこと。各CTDMOサービスのサイトが実施する試験に加え、1947年から実績を積んでいるBioRelianceサービスの技術力で、ウイルスクリアランス試験や安全性試験など、包括的なバイオセーフティ試験と製品特性解析ポートフォリオ、カスタム分析法開発などをサポートできることも強み。Tの領域を活用いただくことで、自信をもって治療薬を迅速かつ安全に市場に投入することができる」と同社ライフサイエンスサービス事業部長の髙橋美奈氏は語る。

 

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     佐藤 智也 氏

■ADCのインテグレートソリューションを提供

 抗体薬物複合体技術では、モノクローナル抗体またはそのほかのバイオ製剤を用いてHPAPIを標的細胞に送達する。HPAPIは複合体の形でより高い選択的治療効果を発揮するため、副作用の低減につなげることができる。しかし、HPAPIを扱うためcGMP準拠はもちろんのこと、作業者の曝露対策や交叉汚染対策などが施された生産設備が必要となる。

 同社では、商業生産まで対応可能で専用の封じ込め設備をもつADC製造施設を保有している。ADCは溶解性が低いことが製品化の障壁になるが、独自開発したChetoSensarTMテクノロジーを用いて、ADCの溶解性を向上させるとともに、凝集を少なくして薬物抗体比を高めることに成功している。

 「わが社は多種多様な抗体、リンカー、低分子薬剤であるペイロードの開発経験と専門知識を35年以上にわたり培ってきている。マルティヤックの施設では、モノクローナル抗体を治験レベルから商業生産まで対応が可能。2022年、米ウィスコンシン州マディソンの工場にペイロード製造用に数ナノグラム/m3のOEL(職業曝露限界)化合物の取り扱いが可能なラボ6室を新たに増設した。米ミズーリ州セントルイスの工場では、抗体とペイロードをリンカーでコンジュゲーションすることができる。通常、これらのパーツ製造はそれぞれ違う受託企業に依頼することが多いが、モノの移動や契約など時間とコストがかかることが課題だったが、メルクのネットワークを使えば、迅速にADC製造ができ、コストダウンもできる。インテグレート(統合型)ソリューションとして提供できることが、メルクの強みだ」とライフサイエンスサービス事業部でADC & HPAPI CDMOサービス ビジネスデベロップメントマネージャーを務める佐藤智也氏は説明する。

 

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    渋沢 謙太郎 氏

■ウイルスベクター製造の圧倒的経験値

 メルクは、前臨床から商用生産に至るまで25年以上の実績をもち、これまで500バッチ以上の遺伝子治療用ウイルスベクターの製造実績がある。レンチウイルス、レトロウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)などのウイルスタイプを通じた膨大なノウハウのもと、細胞株や細胞培養、細胞およびウイルス増殖、精澄化の生産上の課題を克服するため、UpstreamからDownstreamまで一連の流れをテンプレートとするなど、ウイルスベクタープラットフォームプロセスをいち早く確立している。

 さらに、ウイルスベクターのプロセス開発、スケールアップ、技術移管、製造に精通した専門家がチームとなり、初期開発から商用生産までを一貫して支援する。ウイルスおよび遺伝子治療ソリューションは、米カルフォルニア州カールスバッドの施設で開発されており、2021年10月には同地区に2拠点目となるCDMO施設を開設するなど、既存の生産能力を2倍以上に増強して大規模な商用生産を展開している。

 「2022年10月現在、グローバルで承認されている遺伝子治療用製品のうち、3つがメルクで製造されている。ウイルスベクターの開発・製造は『信用ビジネス、口コミ評価』が横展開される。迅速に、規制に準拠した高品質なベクターが入手できるという経験値から、既存のお客様から次のパイプラインが誕生したときも依頼を受けることが多い」と遺伝子治療CDMOサービスを率いる渋沢謙太郎氏は明かす。

 

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     新鞍 正和 氏

■mRNA製造開発受託体制を強化

 2022年2月に買収したバイオ医薬品に特化したCDMOのExelead社は、新型コロナウイルス感染症のワクチンで使用されているmRNA医薬品のカギとなる脂質ナノ粒子(LNP)をベースとした薬物送達技術など、高度な注射製剤を専門としている。メルクは、20年以上にわたり脂質ナノ粒子製剤に必要不可欠なGMPグレード脂質原料を取り扱っており、今回の新型コロナウイルス感染症に対するファイザー製のmRNAワクチンにも同社の脂質原料が採用されている。そのほか、2021年にドイツ・ハンブルグにあるmRNA製造会社であるAmpTec社を買収。長鎖RNAの受託開発製造を行っていたが、Exelead社が加わることで原料、原薬、製剤すべてに対応できることで、mRNAの製造開発受託体制がさらに強化されることになる。

 「メルクのmRNAに関するサービスの特徴として、生物種に応じたコドン配列の最適化、汎用的な非翻訳領域(UTR)の提供、複数のキャッピングオプション、任意のポリA鎖(60~180nt)の導入が可能なプラットフォームの提案が可能であること、さらにはAmpTec社がもつ独自のPCRベースの製法を確立させ、一般的な製法と比較してプラスミドDNAの必要量が1万分の1で済む工程を採用し、不純物のキャリーオーバーを低減できるなどが挙げられる。ハンブルグの前臨床用の製造工場はnon-GMP仕様だが、2023年後半以降に新たなGMP準拠の2拠点の製造ラインが立ち上がる予定なので、さまざまなスケールに対応できるようになる」とmRNA医薬品CDMOサービス責任者の新鞍正和氏は話す。

 

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    好池 崇征 氏

■原料+部材+開発+製造+試験に対応できる唯一のCDMOへ

 メルクは、脂質原料を用いた特殊製剤に使用されるさまざまな脂質のほか、合成コレステロールやリン脂質、シングルユースバッグなどの部材、開発・製造、安全性試験など新モダリティの創製に必要なさまざまなパーツを兼ね備えているC(T)DMO企業といえる。

 「メルクは化学品メーカーであるため、添加剤やバイオ医薬の原料なども自社で用意できるのが大きな強み。医薬品のモダリティが高度化するに従って、使用される原料や部材などに求められる品質・性能・機能も高くなっており、そのサプライチェーン管理も重要となっている。常に変化し続ける世界情勢の中で、より安定的に医薬品の開発から製造を行うためのパートナーとして、メルクという会社が貢献できることは多い」とプロセスソリューションズ事業本部 医薬品原料事業部の好池崇征氏は自信を示す。

 圧倒的なサイエンスに裏付けされた技術力と経験値、そしてグローバル企業としてのサプライチェーン体制のメルクを活用することが、新モダリティ誕生への最短距離となるだろう。

 

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■お問い合わせ
メルク株式会社 プロセスソリューションズ事業本部
〒153-8927 東京都目黒区下目黒1-8-1 アルコタワー5F
TEL:03-4531-1143
URL:www.merckmillipore.jp

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