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変化する医薬品包装トレンドと課題
「SDGs」、「高齢化社会」、「医薬品新興国市場の拡大」にどう対応するか

ハネウェル

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レオ・リー氏

 
 医薬品開発や医療をめぐる環境の移り変わりとともに、医薬品包装に求められるニーズが変化している。
 近年の医薬品包装の課題・需要の観点から、これからの時代に求められる価値に応える医薬品包装について、Aclar®を展開するハネウェル、ライフサイエンスLPI事業部アジア太平洋地域ゼネラルマネージャー、レオ・リー氏に話を聞いた。

 

 

 

 

■包装ニーズの最新トレンド

 医薬品包装に期待される機能に変化が生じている。ここでは、製薬企業からのニーズが高い「防湿性」、「取り扱い性」、「SDGs」の3点に絞って、近年の動向を紹介する。

-防湿性-
 製剤の変化と新市場の出現により、ますます防湿性に対するニーズが高まっている。まず、製剤の変化は、難溶性原薬の増加やLCM戦略のために高度な製剤技術が利用されることで、高い防湿性が求められる製剤が増加しているということだ。
 次に、日本国内の製薬企業も海外展開がますます求められるようになったため、海外市場のニーズに応えなければならなくなっている。ここで注目したいのが、Pharmergingとよばれる医薬品新興国市場の拡大だ。これらの市場には、中国やロシアのほか、ブラジル、インド、東南アジア諸国が含まれ、これまでの大きな市場であった日米欧に比べて高温多湿な地域が多い。このため、高い防湿性が求められるようになっている。

-取り扱い性-
 国内では高齢化に伴い、扱いやすい製剤が求められるようになっている。患者様だけでなく、医療従事者や介護者にとっても服薬の負担軽減は強く求められている。とくにジェネリックメーカーでは多種多様な同成分の薬と競合するため、差別化可能な要素として、取り扱いやすさを実現する医薬品包装に注目が集まっている。

-SDGs- 
 今後、医薬品業界においても避けて通れないのがSDGsである。包装は使用後に廃棄されるため、注目されがちである。英国の小売店では、リサイクルすることが難しいPVC材料が使用されているOTC医薬品を取り扱わない動きがある。国内製薬企業においても、環境負荷を低減する医薬品包装の工夫を目指すよう経営陣から関連部署に通達され、実際の取り組みが発表されている。医薬品包装開発において、品質とコスト以外の大きな要素にSDGsが追加されたと考えてよいだろう。

 

■高防湿性がもたらす価値が拡大

 ハネウェルが1960年代から取り扱う医薬品包装用PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)フィルム「Aclar®」。医薬品包装PTP用PCTFEフィルムのなかで、世界で圧倒的なシェアをもつ。その背景には、発売以来、相当量の安定供給を実現してきた実績がある。
 Aclarの大きな特徴は、高い防湿性をもつことである。防湿性(厚み)ごとに中防湿、高防湿、超高防湿のフィルムをラインアップしている。このうち、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)では達成できない高防湿以上のレベルの透明なフィルムを提供しているのは同社のみである。

 また、高い防湿性が医薬品の取り扱いやすさにつながっている点にも注目したい。国内では押し出しやすさに高いニーズがある。PVDCで実現可能な防湿性であってもAclarのほうが薄いため、より錠剤を押し出しやすいPTPを製造可能である。国内では錠剤サイズが小さいこともあり、押し出し性の高さを求めて、多くの製薬企業が採用している。

 このほかにも、日本国内では被包装状態で医薬品を目視で確認したいという需要が強い。防湿性に加え、黄変しない高い透明性をもち、この2つを兼ね備えていることが他の素材との大きな違いである。両面アルミ包装は医薬品の一次包装として最高レベルの防湿性をもつが、中身が見えない。Aclarは包装状態で医薬品を目視で確認できる素材の中で、最高の防湿性をもつ。
 そのほかにも、Aclarがもつ特徴として生化学的不活性、耐薬品性、添加剤不使用といったことが挙げられる。

 

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■軽量化・破損リスクを低減。フィルムで培った技術をバイアル/ボトルに展開

 ハネウェルはAclarの技術を応用して、2020年にバイアル/ボトル形状のヘルスケア向けパッケージング「Aclar® EdgeTM」を発表した。ここまで紹介した防湿性や透明性はもちろん、ガラス容器と比べて最大75%軽量化、破損リスクの低減による取り扱い安全性の向上や輸送コストの低減を実現した。

 このほかにも添加剤不使用、幅広い温度域で物理的に安定、ガンマ線滅菌対応など、医薬品包装として魅力的な特性を備える。50mL以上の容量で展開しており、すでに米国において動物用医薬品やシロップの容器として実用されている。医療用医薬品での使用も製薬企業と共同研究を進めている。ブロックバスターがバイオ医薬品を中心とした液剤に移行することで、高薬価であったり曝露リスクが高い医薬品が増え、医療現場からは破損リスクが低い医薬品容器が求められている。軽量化による輸送コストの低減もSDGsに応える特性で、時勢に適った製品で医療・医薬品産業を支えるハネウェルの姿勢が感じられる。

 

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■材料選定、安定性シミュレーション、ポケット設計からサポート

 ハネウェルの技術サポートにも注目したい。同社は、医薬品包装を開発する際に必要となる材料選定、安定性のシミュレーション、PTPのポケットの設計まで、専門の技術者がサポート可能だ。

 安定性のシミュレーションには、FreeThink Technology社の開発したソフトウェア“ASAPprimeTM”を使用する。本ソフトウェアによって、有効成分に必要なバリア性と、適格な包装材料を提案することができる。また、ハネウェルはFreeThink Technology社と提携しており、Aclarの特性がより厳密に反映されたシミュレーションが可能になっているため、実際の安定性により近いシミュレーション結果が得られる。PTPのポケット設計と合わせてハネウェルに任せることで、より正確な安定性を予測することができる。これらのサービスは豊富な知識と経験をもった同社の国内スタッフが窓口となるため、安心して細かい点まで相談可能だ。

 

■製薬企業のパートナーとして、新しいニーズにも対応 

 国内では、在宅医療やオンライン診療の広がりにより、現場レベルで服薬サポートしやすい医薬品が求められるようになっている。その場合に、医薬品包装は薬剤を押し出しやすいことが重要だ。また、医薬品の管理もより簡便にならなければならない。日本ではアルミピロー包装で安定性を保証している製品が多いが、外来患者にはPTPの状態で処方される。これからはPTPだけで長期間にわたり医薬品の品質を確保することも考慮しなければならない。Aclarの高いバリア性能は、これからの医療に大きく寄与する。

 世界の動向に目を向けると、環境負荷の低減も必須の課題だ。Aclarにより、PTPのみで品質を保証することができれば、ピロー包装や乾燥剤などの二次包装を削減可能だ。Aclar® EdgeTMによりバイアル/ボトルの軽量化が実現されれば、輸送コストも削減される。また、原材料の製造にも目を向けたい。ハネウェルは、10年間かけてAclarの製造における廃棄物を40%削減した。このほかにも、ハネウェルはAclarのリサイクルの検証を始めている。サプライヤーのSDGsの取り組みも視野に入れることで、より本質的な、持続可能な開発が可能になるのではないだろうか。

 医薬品包装は時代とともに新しいニーズが生まれる。Aclarのチームは国内外で、長年、医薬品の包装設計をサポートしてきた。そこで育まれた経験や知識から、世界各国のマーケットニーズをいち早くとらえ、製薬企業の開発をサポートする。日本の製薬企業が世界に進出し、成功するためのパートナーとして、大きな役割を担うことだろう。

 

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医薬品包装用PCTFEフィルムAclar®      Aclar® Edge™

 


【お問い合わせ】
日本ハネウェル株式会社 アドバンスド・マテリアル事業部
〒105-0022 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー20F
TEL: 03-6730-7106
E-Mail: pmt-cs-japan@honeywell.com
URL: honeywell-aclar.com 
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