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~鍵になるのは幅広い対応力~
遺伝子・細胞治療製品の市場成長を支えるレンチウイルス製造戦略

GenScript ProBio

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Dr.Ming Ni

 9月28日~10月5日に配信されたファームテクジャパンWEBセミナー「Bio Pharma Week 2021 Autumn」で、GenScript ProBio・CMC Project ManagerのMing Ni氏が「細胞治療のためのスケーラブルなレンチウイルスベクター製造戦略」をテーマに講演。昨今需要が高まる遺伝子・細胞治療製品とその成長を支えるレンチウイルスベクターの製造戦略について概説し、GenScript ProBioが提供する幅広いサービスについて紹介した。

●プロフィール:ワシントン大学にて学位を取得。ヤチャイ工科大学(エクアドル)のバイオメディカルエンジニアリング科の教授として研究室を主宰し、同氏のグループは今まで50本をこえる論文を発表。2020年1月より同社にて、プラスミドDNAプラットフォームの技術サポートを担当。
 

 

■遺伝子・細胞治療製品の市場成長とレンチウイルスベクター

 この数年、遺伝子・細胞治療製品が市場で存在感を増している。2015年を境に見てみると、それ以前はわずか3種類しか承認されていなかった遺伝子・細胞治療製品が、以降2021年までの6年間で9種類以上製品化され開発が加速している。Ming氏はこの中でも特に注目すべきこととして「これら製品のうち4つがレンチウイルスをデリバリー手法に用いている」という点を挙げた。がん治療における細胞療法の需要は2020~2028年まで高成長を続けると予測されているが、これに合わせるようにレンチウイルスベクターの市場も世界的に伸長が見込まれるのである。

 「レンチウイルス開発の69%以上が、十分な数のウイルスベクター粒子を得るために上流工程に注力しているとされており、申請される細胞治療製品を見ると、その40%以上が前臨床段階にあり、臨床段階ではより多くのレンチウイルスが必要となる」とその市場を概観したMing氏はさらに、「固形がんに対応した細胞治療では、大量のレンチウイルスが必要となる」と述べ、遺伝子・細胞治療製品の市場成長においてレンチウイルスが重要な役割を担うことを示した。
 

■レンチウイルスベクターの製造で必要な技術

 需要の高まりを見せるレンチウイルスの製造において、GenScript ProBioは市場ニーズに応える多様な技術を有している。レンチウイルスに一般的に使用されるプラスミドDNA製造で、同社は高密度培養によって独自の精製を行っており、CBER、FDAに登録済のレンチヘルパープラスミドがあることなどの特長があるが、さらに「プラットフォーム技術が堅牢で、高密度培養と高い回収率を実現している」ことが大きな強みだ。「レンチウイルスベクターでは2つのプラットフォームを用意しており、どちらも接着細胞培養システムと浮遊細胞培養システムがある」と紹介するMing氏は、続いて2つのシステムの利点やGenScript ProBioならではの特長などを説明した。
 

■接着細胞用培養システムの利点

 接着細胞用の培養システムは、コンタミネーション回避や完全自動化の実現、スケールアップ可能であることなどが利点として挙げられる。「GenScript ProBioではさまざまなレンチウイルスベクターのプロジェクトを手掛けているが、プロジェクトごとのばらつきは非常に低い。われわれのプラットフォームを使用することでエンドトキシンレベルを0.125 EU/ml以下に抑えることができ、また最終的な力価は1.0 x109を達成している。そして、回収率は58%近くと高い水準だ」とMing氏は実績を語る。さらにエンドトキシンレベルや残留BSAも低いため産業グレード以上のレンチウイルスベクターも実現可能であるなど、 同社が提供するレンチウイルスベクターが高品質であることが紹介された。
 

■浮遊細胞用培養システムの特長と接着細胞用との差異

 浮遊細胞用培養システムについては、無血清培地を使用するため細胞培地から成分が除去されるなど、接着細胞システムにはないメリットがあるが、Ming氏は接着細胞システムとの具体的な違いとして、用いる細胞株が異なることや、浮遊細胞システムのほうが高い力価を得ることができ、浮遊細胞の培養において無血清培地を用いるためBSAの残留がないといった利点があることを説明した。

 そしてこの浮遊細胞制御システムでも、GenScript ProBioは独自の強みを複数有している。まずは細胞株で、PowerS293T細胞という自社開発の細胞株を用いることで、市販細胞株よりも高いパフォーマンスを実現している点だ。さらに、30mlのシェイクフラスコから、2L~最大50Lという大容量のバイオリアクターを有し、スケーラブルで安定したプロセスの実現も同社の強みの1つだろう。

 また、独自のレンチウイルス パッケージング プラットフォームを使用することで優れた収率を達成可能であるという点も注目である。Ming氏は、「浮遊細胞プロセスでは同規模の接着細胞プロセスと比べて5倍の収量を達成している。また、レンチウイルスは高価な試薬の使用や工程の長さなどによってコストが高くなる傾向があるが、GenScript ProBioの浮遊細胞プラットフォームでは、上流工程の原料費を削減しコストを50%削減。より安い単価で大量に製造が可能」とした(図1)。

 

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図1 GenScript ProBioの浮遊細胞プラットフォームの利点

■浮遊細胞システムプロセス開発のポイント

 Ming氏はこのように同社のプラットフォームの利点を説明した後、浮遊細胞の培養システムを用いたレンチウイルス製造プロセス開発のポイントを解説した。その意図は「これはレンチウイルス生産の将来的なトレンドだから」だという。開発の考慮点は、大きく①システム選択、②アプリケーションなどの要件、③プロセスデザインの3つに分けられる(図2)。

 

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図2 レンチウイルス製造プロセス開発のポイント

 システム選択では、収量や力価、どのように形質転換を行うかなどを考慮し、タイムラインも含めて検討する。
また、レンチウイルスは原薬や医薬品として使用することも可能であるため、プロジェクトの目的に応じてアプリケーションを特定するなど、種々の要件の検討も必要だ。原材料、DS(Drug substrate)、DP(Drug product)などのタイプによって規制上の必要事項も異なり、また品質仕様も勘案しなければならない。

 そしてプロセスデザインも幅広い視野で考える必要がある。CPP(Critical Process Parameters)やCQA(Critical Quality Attribute)などの考慮事項はプロジェクトごとに決定する必要があり、さらにスケールアップの要否やプロセスの容易さ、プロセス関連不純物の処理も重要だ。いずれにしても、プロジェクトの目的やアプリケーションよって、さまざまな観点で検討することが求められるだろう。
 

■技術力、設備、実績を武器に成長市場の中で確かな役割を担う

 Ming氏が紹介したように、GenScript ProBioではニーズに応じて幅広いスケールやアプリケーションに対応することを可能にしており、これからのレンチウイルス生産の“ トレンド”に沿った対応を可能にしているといえる。

 しかし同社の対応力の広さは、レンチウイルス製造のプラットフォームだけに限定されるものではないことは、GenScriptグループの組織体制からうかがえる。同グループには4つのブランチがある。①試薬の製造に重点をおくライフサイエンスCRO、②酵素やペプチドを中心とした産業用合成生物学製品、③細胞治療、特にCAR-T細胞治療に焦点を当てた「レジェンド・バイオテック」、そしてMing氏が所属する④GenScript ProBio というバイオCDMO だ。Ming氏は「わたしたちのスローガンは“Innovation Through Collaboration”だ」とコメントしたが、まさに協業によってイノベーションをけん引する体制となっているのだ。

 同社は、100以上のプラスミドやウイルスのCMCプロジェクト、臨床GMPバッチを実施してきており、NMPAとFDAから9つのIND承認を取得している実績をもつ。現在もIND申請のためのプラスミドとウイルス関連のCMCプロジェクトは50件以上あり、プラスミドの臨床製造バッチも50件以上、さらに10社以上のmRNAメーカーにプラスミドのCMCと製造を提供しているなど、グローバルで豊富な知見を日々積み重ねているのが組織としての強みだ。

 開発初期から上市後のスケールでの製造まで、スケーラブルな体制を整えることで、“ワンストップソリューション”を提供可能にしている点も大きい。「IITや前臨床試験では、プログレードのプラスミドやウイルスを使用している。そして、第1相や第2相の臨床試験では臨床グレードのGMP製品(プラスミドやレンチウイルス)を選択でき、第3相試験からBLAを経て製品化に至るまで、cGMPグレードのプラスミドやレンチウイルスを使用することができる」とMing氏。

 スケーラブルな対応が可能で、多くの実績をもつ同社のサービスは、今後も成長を続けるだろう遺伝子・細胞治療製品とレンチウイルスの市場において、重要な役割を担っていくことが示唆された。

 


■お問い合わせ
ジェンスクリプトジャパン株式会社
〒101-0042  東京都千代田区神田東松下町48  ism 神田 4F
TEL:03-6811-6572 
E-Mail:japanmarket@genscript.com
URL:https://www.genscriptprobio.com

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