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グローバルGDPネットワークの拡大
国内拠点の強化で、最適な医薬品輸送を提案

郵船ロジスティクス

 世界47の国と地域に物流事業を展開するサプライチェーン・ロジスティクス企業である郵船ロジスティクス。世界に先駆けてGDPを規制要件とした欧州をはじめとして数多くの医薬品物流の実績を積み、GDPネットワークを世界に拡大している。その強みは、グローバルで信頼される品質基準と、個別案件ごとに最適解を提案する力。物流を付加価値の高いサプライチェーンへと変革させている同社の取り組みを紹介する。

 

■新型コロナウイルスワクチン輸送も担うグローバルGDPネットワーク

 同社の医薬品物流は欧州でスタートし、すでに20年を超える実績をもつ。2021年5月現在、日本、米州、欧州、東アジア、南アジア・オセアニアの5つの地域(極)で24カ国、39拠点のGDP認証・準拠体制を展開している。各極に医薬品専門チームを設置し、欧州GDP基準と同等の自社GDP基準〝Yusen Global GDP Standard〟に準拠したGDPネットワークであることが同社の特徴だ。2021年にはさらにネットワークを拡大し、30カ国、50拠点以上を目標にしているという。星野張浩氏(BD & SCSグループ ヘルスケアIVチーム)は、「現在のところ欧州では西欧中心であるが今後は中東欧・南欧の拠点も強化する。また、豪州、中東、南米、米国、中国についてもより広域にわたる拠点を設ける予定。グローバル化するサプライチェーンを管理するお客様にとって力強いパートナーになる」と今後の展開を語る。

 

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医薬品専用倉庫(オランダ・ローゼンダール)

 世界からの信頼を示す最もよい例が、新型コロナウイルスワクチンの物流を担っている点である。製薬企業がワクチン開発に着手したのと同時期に同社もいち早く準備を開始し、航空・海上・陸上の輸送と倉庫保管といった物流業務を手掛けている。本事案は緊急度が高く、短期間に大量の輸送が必要であり、またコロナ禍で旅客便の減便によるスペース減、コンテナ不足、温度管理域に適した梱包対応といった課題があるなか、輸送スケジュールの変更などへも柔軟に対応したという。
 星野氏は「ワクチンの輸送は当然だが、日常の医薬品輸送においても、輸送ルートやプランなどについて品質を担保したバックアップを複数用意し、それぞれにリスクアセスメントを行ったうえで提案している。長年のグローバルGDPネットワークに対する信頼と評価がワクチン輸送の一担を担うことにつながった」と話す。

 

■関空に続き、成田でIATA CEIV Pharma認証取得

 同社は2018年に関西国際空港(関空)で日系フォワダーとして初のCEIV Pharma認証を取得。本認証はIATA(国際航空運送協会)が策定した、GDPを包括的に網羅した医薬品航空輸送認証プログラムである。成田国際空港(成田)でのCEIV Pharma認証取得に向けて、2019年9月に「成田空港コミュニティ」に参画し2021年3月、国内で2拠点目のCEIV Pharma認証を取得した。

 成田の認証取得に取り組んだ岸本直樹氏(QPIグループ J-QPIチーム)は「審査の要求レベルが3年前の関空の認証取得時に比べて格段に上がっていた。例えば、認証のためにはさまざまな要求事項があるが、文書の改訂・承認のプロセス、医薬品担当者のトレーニングの進め方、サプライヤーの選定・管理・トレーニング方法などを明文化することが求められるようになった。このため、成田では品質マネジメントシステムを再構築し、営業担当者もメンバーとしたプロジェクトチームを作り、現場と実体が乖離せず、業務が継続できることを確認しながら体制構築に努めた」と語る。また、同チームの平野義和氏は、新型コロナウイルス感染拡大に伴いオンラインでリモート監査が行われた点について「初めてのことで苦労が多かった」と当時を振り返る。2021年9月には関空での認証の更新を迎えるため、成田での経験を活かし、新たなプロジェクトも動き始めているという。

 

■認証による実務面の影響、品質への意識の高まり

 2拠点での認証取得は実務面でも役立っているという。岸本氏は「認証の審査時の要求事項とお客様からの質問内容は重複する部分が多い。例えば、サプライヤーとの品質協定書の有無について問われたときに、当社では文書類をシステム管理しているため瞬時に取り出して回答できる。そして、当社と品質協定書を締結したサプライヤーを取引先として自信をもってご紹介できるようになった」と現場での経験を紹介。また、相田大雅氏(西日本営業本部大阪支店営業一課長)は「すでに一部のお客様では認証取得が物流の品質基準となっており、取引上、非常に重要な事項になっている」とし、後藤洋介氏(同支店営業二課長)は「社内での蓄積がお客様の問い合わせに対する迅速で的確なアウトプットにつながり、その後のコミュニケーションが円滑になり、結果としてサービス向上と信頼関係の構築につながっている」と話す。

 成田で輸入貨物の取引を行っている一部の製薬企業に対しては、空港搬出から工場配達までのチェックシートをCEIV Pharma認証基準に合う形への変更を行い「お客様のさらなる信用、安心につながった」と、田中宏氏(東日本第二営業本部産業第二支店医薬品カスタマーサービス課長)も手応えを語る。このほかにも、田中氏は部署内で認証やGDPに触れる機会が増えることで、スタッフの品質に対する意識の高まりやサービスレベルが向上し、専門性の高いハンドリングにつながっていることも、認証取得の大きな成果であるとした。

 

■GDPネットワークの活用事例

 「具体的な事例として、関西で製造された原薬を一度自社施設へ搬入後、関東から欧州に輸出していたお客様に、関空CEIV Pharma認証を取得したGDP対応施設を活用し物流提案を行った。関東への陸送を無くすことで輸出リードタイムの大幅短縮を実現、GDP対応施設で輸出梱包を含めたサービス提供も行いお客様と協働で最適かつ品質第一の輸送ルートを新たに構築した」と水谷裕介氏(東日本第二営業本部産業第二支店医薬品営業課長)は明かす。欧州到着後は同社グローバルGDPネットワークを最大限活用し、欧州GDP対応倉庫にて原薬の保管やGDP準拠した定温車両による陸送を行っている。お客様と輸送SOPを締結し高品質で再現性のあるサービスをDoor to Doorで提供中だ。「当社を利用いただくメリットは優れたGDP環境下での貨物保管による輸送リスク低減、輸送コンテナ利用期間短縮によるコスト削減効果に加えお客様の要望に応じるきめ細やかなサービスの提供である。」(水谷氏)。

 

■品質最優先・顧客本位のサービス提供

 水谷氏は、同社では品質最優先のサービスを提供していることに念を押す。「品質と営業がそれぞれ独立して、けん制しながらの体制が築けていること」が同社の特徴であるという。

 「CEIV Pharma認証やGDPといった基準に基づいて定格の出荷をすると思われがちだが、すべての案件が個別対応。きちんと基準に準拠しながらも、マスプロダクションではなくテーラーメイドの輸送企画をリスクアセスメントを含めご提案する。お客様と輸送プランを多角的に検証し品質最優先としたものをSOP化していく」(水谷氏)。

 品質重視と顧客本位のサービスを貫く徹底ぶりが同社最大の強みではないであろうか。

 

 

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(左から)岸本直樹氏・平野義和氏・星野張浩氏

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(左から)後藤洋介氏・相田大雅氏

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(左から)水谷裕介氏・田中宏氏

 

 

 

 

 

 

 


【お問い合わせ】 
郵船ロジスティクス株式会社
〒140-0002 東京都品川区東品川4-12-4  品川シーサイドパークタワー
TEL:03-6741-9123(東京)  TEL:06-6233-6235(大阪)
URL:https://www.yusen-logistics.com/jp/industries/healthcare-logistics/

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