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従来の課題を新技術で乗り越える
DI対応の次世代型ワイヤレス環境モニタリングシステム

ヴァイサラ

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魚路 康幸 氏
産業計測営業本部 

 
 4月21~28日に配信されたファームテクジャパンWEBセミナーで、ヴァイサラの魚路康幸氏が「次世代型ワイヤレス環境モニタリングシステム 設計の自由度がもたらすリアルライフの変化」をテーマに講演した。

 従来の環境モニタリングシステムの技術的変遷やデータインテグリティ(DI)の要件に触れつつ、ヴァイサラが提供する次世代型環境モニタリングシステムが、これまでの課題を解決する選択肢の1つになり得ることを示した。

 

 

 

■技術的進化と業務効率の向上

 ここ数年、GDPガイドライン発出を契機に温度管理の必要性が広く認識され、さらに直近では新型コロナウイルス感染症のワクチン開発が進められるに伴い、品質確保における温度管理の重要性が増している。また、日常業務においてはデータインテグリティなどの各種規制要件への対応に多くの時間が必要となり、業務負担増加の環境下でいかに効率を向上させるかが課題になっているのが現状だ。

 業務効率という意味では、温度モニタリングシステムは着実に進展を遂げてきた。かつての手書き記録の時代から、ペーパー記録計、ペーパーレス記録計へと次第に進化し、さらに“記録”から“監視”へと目的がより本質的に変遷する中で、デジタル型システムが開発され、効率も向上してきた。

 「アナログもデジタルも記録すること自体は同じですが、設計面で大きく異なります」と魚路氏は指摘する。
 センサ個別に電源が必要なアナログ型に対し、デジタル型では電源が不要で、一定のメモリを搭載した記録機能があるため、停電やネットワークダウンリスクにも強く、連続的に記録が可能だ。また、アナログ信号ではなくネットワークケーブルを利用するデジタル型は、工事そのものの負荷が軽減される点も大きい。

 「運用のライフサイクルの観点で考えると、キャリブレーションの面でもデジタル型はシンプルです。アナログ型はセンサ単体、記録計単体、両者を組み合わせたループ校正という3つのステップが必要ですが、デジタル型では計測値が誤差なくサーバーへ届くため、校正対象機器が末端センサのみとなります」と、魚路氏は運用全体を見据えた特長について補足した。

 

■技術進歩の1つの要因になったのがデータインテグリティ

 「DI対応の要素として挙げられるのが、まずデータキャプチャです。アナログ型では時としてデータの改ざんや誤り、保管などにおいてリスクが存在していましたが、デジタルではセンサから直接キャプチャすることができます。そしてこのデータはアクセスコントロール下にあり、レポートは堅牢なフォーマットで作成され、監査証跡によりすべてのイベントをトレースすることができます」と、魚路氏は環境モニタリングシステムがデジタル化へと進歩した背景には、データインテグリティ(DI)の問題があるとし、DI対応の要件は、デジタル化によって実現できると説く。

 

■さらなる効率化における課題

 デジタル型ではここ数年、ワイヤレス型システムが登場している。有線との違いは、物理的にLANケーブルでつながっているか否かだが、この点が現場にもたらす影響は非常に大きい。

 有線は、ロガー、イーサーネットコンバータ、サーバーの3要素からなり、大容量メモリでバッテリ寿命が長いことが利点である。一方、ロガー、アクセスポイント、サーバーから構成されるワイヤレス型は機器配置の自由度が高く、レイアウト変更に柔軟に対応できるのが特長で、現場に業務効率と高い自由度をもたらす。電池を用いるため、有線と比較してバッテリ寿命の面でこれまでは課題を抱えていたが、昨今では1年以上の電池交換不要も実現されているという。ただし、「ワイヤレスでは計測ではなく、通信に多くの電力を使うため、電波状況が脆弱な場合は電池の消費量に影響が出ます」と、安定的な通信環境が必要となることを魚路氏は示唆した。

 通信を取り巻く環境としては、通信距離も重要な要素だ。ワイヤレス型の中でも、アクセスポイントと1対1で通信するスター型と呼ばれる方法は、通信は安定するが通信距離に制限が出る。そこで、長距離通信を得るために考案されたのが、データが中継器を挟んでバケツリレーされる仕組みであるメッシュ型というシステムになるが、メッシュ型では中継器にもバッテリーや電源が必要になるのが難点であり、通信距離という課題に対する根本的な解決には至らなかった。

 

■見通し約100mの長距離通信! 新技術が実現するかつてない自由度
  
※条件により通信距離は異なります。約80m~100m

 このように環境モニタリングシステムの技術的変遷と課題を浮き彫りにした魚路氏は、「どのような場面で活用するかを考慮して、システムを選択する必要があります」としたうえで、ヴァイサラが新たに提供する『次世代型VaiNetワイヤレスモニタリング環境システム』を紹介した。

 VaiNetでは、『LPWA(Low Power Wide Area)』という無線通信方式をベースに、独自の最新技術を組み合わせた通信技術が採用されている。その大きな特長は、通信距離の長さだ。従来は直線で見通し約20mほどだったが、VaiNetは約100mまでの長距離化を実現している。

 「LoRa変調(チャープ・スペクトラム拡散)を用いた920MHz周波数の通信に独自技術をプラスし、データの圧縮とセキュリティ向上を図り、長距離通信とともに高いセキュリティを確保しています」と魚路氏。また、特筆できるのは障害物を回避する周りこみ特性に優れ、扉や壁への透過性、ラック、ネステナなどの金属を回避することができるため、非常に到達性に優れることである。かつてのワイヤレス技術にあった障壁を、まさに新技術で乗り越えたといえるだろう()。さらに、アクセスポイントは最大32台のロガーと通信することが可能で、IPアドレスがアクセスポイントのみに付与されるため、アドレス数を最小限にできることもメリットとなる。

 

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図 VaiNet 無線システム周りこみ特性

 講演ではさらに、VaiNetによって拠点間を統合することで、温度モニタリングによるコスト減につなげる統合型管理の提案や、クラウド、データセンターへの活用についても紹介。DI要件にも対応し、デジタル化のメリットを最大限享受するための新技術を備えたVaiNetは、これまでの課題を解決する選択肢になるとともに、次世代型の環境モニタリングを実現するシステムになり得ることが示された。

 

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■お問い合わせ
ヴァイサラ株式会社
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング16F
TEL:03-5259-5965
URL:http://www.vaisala.com/ja/contactus

 

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