12月18日(水)
第4回 DIAプロジェクトマネジメント・シンポジウム
医薬品等の実用化研究について全体最適のマネジメントを考える
~実用化研究のゴールを達成できる効果的なプランニングのために~

開催趣旨
 現在の健康・医療戦略は平成26年(2014年)7月に策定され、革新的な医薬品等の研究、開発、実用化に係る様々な政策が一元的に進められています。これにより、アカデミアにおいても希少疾患の治療や、より実用的な治療に必要な医薬品等の開発を目指した医師主導治験、自主臨床研究の推進体制が整備され、成果が期待されています。
 一方、実用化研究の計画時に過度な時間と労力を要している事例や、研究途中で目標や計画の変更を余儀なくされる事例が散見されており、品質、コスト及び時間の全体最適を考慮して、実用化研究の計画立案を組織横断的にマネジメントすることの重要性が指摘されています。
 現在、政府においては次期の「健康・医療戦略」や「医療分野研究開発推進計画」の方向性につき、検討が進められていますが、実用化研究を企画・推進する研究者・アカデミアと、その価値を評価して必要な資金を提供するAMEDや企業、実用化の一つである医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく承認取得の審査を行っているPMDAなどのステークホルダー間で、環境変化に対する視点や様々な課題に対する認識を深く共有することが重要であると考えられます。
 本シンポジウムは、医薬品等の実用化研究において、新規立ち上げからゴール達成までに必要な、戦略構築プロセスやマネジメント理論を学び、研究をより効果的に推進するために明日から活用できる具体的な取り組みについて、参加者同士の対話を通して導きだすことを目的としています。
 今回のテーマは「実用化研究のゴールを達成できる効果的なプランニングのために」です。成果に求められる質や成果を得るためのコスト・要員・期限を最適化した臨床試験計画を立案し、関係者で共有し実行へ移行する「計画プロセス」について学びます。それを支える最新の実務慣行やマネジメント理論に照らし、直面しているプロジェクトにおいてもそれらを効果的に活用できるようになることを目標としています。
 また、本シンポジウムの特徴として、アカデミア、行政、企業などの立場を越えて、医薬品等の実用化研究に携わる者として共通認識を深めるための「対話」の時間を十分に取り、出席者が抱える様々な課題の解決策について、お互いの立場を尊重し、探求したいと考えています。
  

開催概要
 日時:2019年12月18日(水)10:30~17:00
 会場:日本橋ライフサイエンスハブ
    (室町ちばぎん三井ビルディングオフィス棟8階)
    (https://www.nihonbashi-lifescience.jp/
 申し込み・詳細:https://www.diaglobal.org/Tools/Content.aspx?type=eopdf&file=%2fproductfiles%2f8254941%2f19314%2Epdf

プログラム
10:00-10:30 受付
10:30-10:45 開会の挨拶
   一般社団法人 ディー・アイ・エー・ジャパン 植村昭夫
   プログラム委員長/独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 奥平朋子
10:45-11:00 アイスブレイク
   ファシリテーター
     PMコンサルティング ポジティブ・インテンション 今野浩一
     ファイザーR&D合同会社 大島三千世
11:00-11:55 セッション1 スコープマネジメント
   ファシリテーター
     国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 河野典厚
     名古屋大学 清水忍
 皆さんがこれから行おうとするプロジェクトのスコープ、はっきりしていますか?研究の計画段階に当たっては、その研究で如何なるクリニカルクエッションを解決するのかといった短期的視点と、医薬品実用化までを見据えた長期的視点とその中での「現在地」を明確にする必要があります。これらのスコープを明確にした上で、プロジェクトに必要な作業のみを洗い出し、また不要な作業を排除するプロセスがなければ、お金・時間・労力がかかりすぎて求める成果を手に入れられなかったり、仮に結果が得られてもその質が悪かったりする可能性が高まります。また、このことは、意欲を持って参加したメンバーの成長どころか疲弊をもたらし、次の研究意欲をそぐことにもつながります。
 本セッションでは、全ての計画プロセスに先だって行われる「スコープ」のマネジメントに焦点をあて、実用化研究を首尾よく実施するための核心的手順について、産・官・学の視点から探求します。
    スコープマネジメントの考え方と手順
     PMコンサルティング ポジティブ・インテンション 今野浩一
    実用化研究におけるスコープ計画の取り組み
      名古屋大学  清水忍
    実用化研究におけるスコープの重要性について - PMDA相談を通して思うこと
     独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 奥平朋子
    医療研究の実用化に向けたAMEDの研究開発マネジメント
     国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 友安弓子
    医療研究の実用化に向けた知財戦略 -「AMEDぷらっと」で成果を活かす-
     国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 淺野美奈
11:55-13:00 ランチブレイク
13:00-14:00 セッション2 リソースマネジメント
   ファシリテーター
     独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 小池恒
     ファイザーR&D合同会社 大島三千世
 プロジェクトのゴールを達成するには、プロジェクトに求められる品質に基づき、計画を実行するための原動力が必要です。プロジェクトを動かす原動力の一つがリソースであり、計画時にはプロジェクトを達成するための検討をする必要があります。プロジェクトとして利用可能なリソースには人材や原材料、お金、情報資源などがあり、それぞれに特徴があります。限られた予算計画の中で価値を最大化するために何に注力すれば良いかを特定することは、リソースを有効的に活用し、開発戦略を実行する上でも大事な観点です。本セッションでは、計画フェーズに必要なリソースマネジメントにおける実例や課題についてのディスカッションを通じ、理解を深める一助となれば幸いです。
    リソースマネジメントの紹介とリソース計画の実例と課題:アカデミアからの視点から
     日本医科大学 松山琴音
    リソース計画の実例と課題:製薬企業の視点から ~ファイザーの事例~
     ファイザーR&D合同会社 大島三千世
    アカデミアにおけるプロジェクトマネジメントオフィスとしての
               プロジェクトマネジメント支援の例:構想と現状・課題

     国立研究開発法人国立がん研究センター 研究支援センター(CRAS) 吉田輝彦
    質疑応答
     本セッションの講演者
14:00-14:20 コーヒーブレイク
14:20-16:45 明日のActionに繋げる全参加者による対話 テーマ:プロジェクト計画の本質は何か?(仮題)
   ファシリテーター
     東京大学医科学研究所 藤原紀子
     協和キリン株式会社 佐藤隆
16:45-17:00 本日の振り返りと閉会の挨拶
     プログラム委員長/独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 奥平朋子
     プログラム副委員長/中外製薬株式会社 住田秀司
17:00-18:30 情報交換会

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