7月18日(木)、19日(金)
レギュラトリーサイエンス エキスパート研修会 専門コース(短期集中型)
2019年度 安全性監視計画入門コース

主催者より
 2018年4月より施行された改正GPSP省令により追加の安全性監視計画(以下PVP)としての「製造販売後調査等」に製造販売後データベース調査や使用成績比較調査が選択肢として加わることになり、欧米と比較して遅れていたビッグデータの利活用にわずかではありますが道が開かれました。さらに、2017年10月20日付で発出された「医薬品の条件付き早期承認制度の実施について」(平成29年10月20日薬生薬審発1020第1号)において、承認条件として「現在整備が進められている MID -NET 等の医療情報データベースや患者レジトリー等を活用した調査についても、必要に応じて承認条件として実施を求める調査等として活用することができる」ことが明記されています。
 PMDAのホームページに掲載されています公表されたRMPにも既に製造販売後データベース調査を実施することが、2019年4月1日時点で16製品に記載されています。一方で使用成績比較調査は見当たりません。
 製造販売業者としては、重要な個々の安全性検討事項に対して、追加のPVPが何故必要なのか、どのようなPVPが最適なのかを科学的に判断、計画することが肝要です。これまで当財団では改正GPSP省令やデータベース調査・研究をテーマとした研修会を何度か開催してきましたが、安全性監視計画として最も重要な自発報告の意義や薬剤疫学のデザインを含む基礎、あるいは研究計画をいかに立案するか、社内体制はどうあるべきか、実際の様々なソースを用いた具体的な薬剤疫学の事例などを2日で学ぶ系統的な安全性監視計画入門コースを昨年に引き続き、企画しました。

開催概要
 日時:2019年7月18日(木)、19日(金)
 会場:日本薬学会 長井記念ホール
    東京都渋谷区渋谷2-12-15 地下2階
    (https://www.pharm.or.jp/hall/access.html
 申し込み:https://www.pmrj.jp/kenshu/html/frm030.php
 主催:一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団
 
 ※受講料、単位等、詳細はこちら(PDF)をご覧ください。

プログラム
7月18日(木)安全性監視計画(PVP)の基本を、PVP関連通知から理解し、研究デザインの概略を学ぶ
到達目標:安全性評価の基本である自発報告の重要性を理解し、追加のPVPが何故必要なのか、安全性検討事項に対してこれまで どのようなPVPで解決できたのかをEU-RMPの事例などから説明できる。疫学で用いる指標や薬剤疫学の基本的な研究デザインの概略が説明できる。

10:00~10:40 第1講:歴史に学ぶPVPの進化
       -自発報告の起源から研究デザインの変化、EU-RMPから学ぶPVPの基本的考え方と日本の課題-
   古閑 晃(医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団)
10:40~11:40 第2講:「製造販売後調査の実施計画の策定に関する検討の進め方」の内容に従った理解と
            J‐RMP/PVPの現状-当局対応を経験して-
   宮崎 真 (MSD㈱グローバル研究開発本部ファーマコビジランス安全対策部)
11:40~12:40 休 憩
12:40~13:40 第3講:薬剤疫学で用いる指標について
       -疾病発生の測定指標、因果的効果の測定指標、及び効果指標の修飾-
   阪口 元伸 (武田薬品工業㈱日本開発センターファーマコビジランス部)
13:40~14:00 休 憩
14:00~17:00 (休憩含む) 第4講:研究デザイン概論:事例から学ぶ研究デザイン概論
       -症例集積とサーベイランス、 断面研究、 症例対照研究、コホ-ト研究、コホート内症例対照研究、
        セルフコントロールド研究、リスク最小化策の評価のためのPVPなど-
   小出 大介(東京大学大学院医学系研究科生物統計情報学講座)

7月19日(金)薬剤疫学の基礎と理解

9:30~10:30 第5講:研究デザインに関する留意事項
      -バイアスと交絡の事例と対処法の概略-
   酒井 弘憲(日本製薬工業協会医薬品評価委員会データサイエンス部会)
10:30~12:00(休憩含む) 第6講:薬剤疫学で用いる統計の基礎(統計の基礎と解析について)
   大庭 幸治(東京大学大学院情報学環)
12:00~13:00 休 憩
13:00~14:30 第7講:研究計画の立案(ミニ演習)
      -RQの立て方:CQ/RQからPICO/PECO、研究デザインへの展開、
       プロトコル作成(製造販売後データベース調査実施計画書の記載要領)まで-
   青木 事成(中外製薬㈱医薬安全性本部安全性リアルワールドデータサイエンス部)
14:30~14:45 休 憩
14:45~15:45 第8講:GPSP省令改正後の製造販売後調査の各社の状況について
   丹羽 新平(第一三共㈱信頼性保証本部安全管理統括部)
15:45~16:00 休 憩
16:00~17:30 第9講:日本で利用可能なDBの応用事例と課題
      -MID-NET、民間DBはどのようなRQに適しているか、バリデーションをどう行うか-
   中山 健夫(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野)

 ※講演スケジュール等は変更される場合がございます。

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